銀行ごとの繰上返済手数料の比較と最低金額のまとめ

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繰上返済手数料 比較

ボーナス時期などにまとまった額の住宅ローンを返済する、繰上返済

住宅ローンを早く支払うために便利な制度ですが、繰上返済には手数料がかかる銀行もあります。

繰上返済手数料が安い銀行は、おもにネット銀行です。

今回は、ネット銀行を中心に繰上返済手数料の最低金額を比較しました。

ネット銀行は繰上返済手数料0円が多い

0円

繰上返済には、一部繰上返済全額繰上返済の2種類があります。

一部繰上返済は、残っているローンのうち一部を繰り上げ返済し、その後も返済を続けることです。

全額繰上返済は、残りの住宅ローンをすべて返済することで、期限前完済などとも言います。

このうち、一部繰上返済手数料は無料の銀行が増えてきています。

しかし、メガバンクなどでは全額繰上返済は20,000円前後かかることが多いです。

ネット銀行であれば、全額繰上返済手数料が無料の銀行も多く、金利も比較的安いです。

今回は一部繰上返済・全額繰上返済の双方の最安値を調べるために、ネット銀行を中心に比べてみました。

■繰上返済手数料 比較(税込み)

銀行名 一部繰上返済手数料 全額繰上返済手数料(完済)
ソニー銀行 0円 0円
楽天銀行 0円 0円
住信SBIネット銀行 0円 変動金利適用中のみ0円
auじぶん銀行 0円 変動金利適用中のみ0円
イオン銀行 0円 55,000円

ソニー銀行

ソニー銀行

ソニー銀行は繰上返済手数料だけでなく、保証料団体信用生命保険料などの手数料も無料です。

トータルコストの安さなどの理由から、ソニー銀行住宅ローンの利用者は8割以上が借り換えという特徴があります。

「借り換え」とは

住宅ローンの借り換えとは、契約している住宅ローンを別会社に「乗り換え」することを指します。

たとえば、年利10%の住宅ローンを利用しているときに、年利8%の銀行を見つけたとします。

その際、年利8%の銀行からローンを組んで現ローンを完済し、そちらの住宅ローンで返済を続けることを、借り換えと言います。

このような借り換えをすることで、トータルで支払う住宅ローンの金額が抑えることができます。

ソニー銀行住宅ローン 詳細

楽天銀行

楽天銀行

楽天銀行の住宅ローンも繰上返済手数料は一部・全額共に無料です。

楽天銀行では、楽天独自の住宅ローン「金利選択型」と、固定金利の「フラット35」が選べます(フラット35については後述)。

独自プラン「金利選択型」は、変動金利と固定金利を選択でき、変動金利を利用したあとも固定金利に変更できます。

さらに最大のメリットは、返済口座を楽天銀行に指定すると、金利が0.3%引き下げてもらえる点です。

楽天銀行の口座をすでに持っている人はもちろんおすすめですし、返済用口座に楽天銀行の口座を新しく開設する人も多いです。

楽天銀行はマネーブリッジで優遇金利が利用できるので、合わせて貯蓄用の口座に利用するのもおすすめです。

楽天銀行住宅ローン 詳細

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行の住宅ローンは、住宅ローンWEB申込コースです。

全額繰上返済手数料は、変動金利期間は無料です。

固定金利の場合は1契約当たり33,000円の手数料がかかります。

特に疾病保証が手厚く、ガンなどの3大疾病だけでなく全疾病保証が追加料金なしで付いてきます。

病気で働くなくなってしまった際の返済を保証してもらえるので、いざというときに安心です。

住信SBIネット銀行住宅ローン 詳細

auじぶん銀行

auじぶん銀行

auじぶん銀行は、携帯キャリアのauを運営するKDDI三菱UFJ銀行が共同開設したネット銀行です。

全額繰上返済手数料は、変動金利期間は無料です(固定金利の場合は1契約当たり33,000円)。

保険料や団体信用生命保険などの手数料は0円なので、お得な住宅ローンの1つです。

最短10営業日で審査が完了するというスピード感も強みです。

また、auじぶん銀行は他行からの定額自動入金サービス(無料)が使えるので、auじぶん銀行の口座がメインバンクじゃない人にとっても便利です。

auじぶん銀行の口座は住宅ローン返済用にのみ利用する際も、毎月お金を引き出して振り込む手間が省けます。

auじぶん銀行住宅ローン 詳細

イオン銀行

イオン銀行

イオン銀行の住宅ローンは、全額繰上返済をする際は50,000円+税の手数料がかかりますが、一部繰上げ返済は無料です。

大きなメリットは、独自の優待制度「イオンセレクトクラブ」です。

これは、イオン銀行の住宅ローンを契約すると、イオングループでの買い物が常に5%オフになるという制度です。

日常的にイオンを利用する人にとっては大きなメリットになります。

イオン銀行住宅ローン 詳細

「フラット35」も繰上返済手数料0円

フラット35

一部・全額共に繰上返済手数料0円の住宅ローンには、「フラット35」というプランもあります。

フラット35とは、民間の金融機関と独立行政法人「住宅金融支援機構」が提携して運営する住宅ローンです。

政府系の住宅ローンを、民間の銀行が代理店販売するようなイメージをするとわかりやすいかもしれません。

おもな特徴は、低金利+ずっと固定金利という点です。

長期間の住宅ローンを組むから固定金利がいい、と考えている人におすすめです。

複数の銀行がフラット35を取り扱っていますが、プラン料金や申込み要件などは全国共通です。

しかし金利は銀行によって異なります。

上記で紹介したネット銀行では、楽天銀行が人気です。

業界でも屈指の低金利で、固定金利の住宅ローンを組むことができます。

イオン銀行でも取り扱っています。

これらのネット銀行では、フラット35と自社独自の住宅ローンを選ぶことができます。

一方、フラット35に特化した「ARUHI」という金融機関もあります。

ARUHI

ARUHI

ARUHIは、フラット35の業界シェアNo.1(※2010年度-2023年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数(2024年3月末現在、ARUHI調べ))のモーゲージバンク(=住宅ローンに特化した金融機関)です。

フラット35の「35」は、最長35年の固定金利ローンが組めるという特徴が由来です。

業界でも最低水準の金利なだけでなく(※【フラット35】業界最低水準(ただしスタンダードタイプの場合)。ARUHI 調べ)、保証料や団体信用生命保険特約料も無料なので、コスト重視の人に選ばれています。

楽天銀行と並んで、フラット35を扱う金融機関の2強と言えます。

ARUHI 詳細はこちら

繰上返済を積極的にしたい人へのおすすめ

通帳を持つ女性

以上から、住宅ローンを繰上返済手数料で銀行を選ぶ際は、全額繰上返済を予定しているかによって変わってきます。

一部繰上返済手数料はほとんどの銀行で無料化していますが、全額繰上返済(完済)は有料の銀行もあります。

繰上返済のイメージごとに比較した、おすすめのネット銀行は下記のとおりです。

■一部繰上返済を利用する予定の人

  • 上記すべての銀行で検討OK

■全額繰上返済を利用する予定の人(変動金利で契約予定)

  • ソニー銀行
  • 楽天銀行
  • 住信SBIネット銀行
  • auじぶん銀行

■全額繰上返済を利用する予定の人(固定金利で契約予定)

  • ソニー銀行
  • 楽天銀行
  • フラット35

固定金利で住宅ローンを組む場合は、全額繰上返済が有料の銀行もあるので注意が必要です。

上記3つの金融機関であれば、全額繰上返済が0円なので安心です。

また、住宅ローンを変動金利で組むか、固定金利で組むかによっても選択は変わってきます。

変動金利・固定金利の違いを知って選ぶ

比較

繰上返済だけでなく、住宅ローンは変動金利固定金利、どちらを選ぶかによって返済プランが変わってきます。

住宅ローンの比較をする際、どちらの金利プランを選ぶか迷う人も多いです。

そしてさらに、固定金利のなかにはずっと金利が一定の「全期間固定金利」と、最初は固定金利で途中から変動金利に変更できる「固定金利期間選択型」があります。

それぞれの特徴は、下記の通りです。

変動金利の特徴

■メリット

  • 低金利の間は安くて住宅ローンが利用できる(短期ローン向け)
  • 固定金利プランに変更できる銀行もある

■デメリット

  • 高金利になると返済額が高くなる(リスク管理が必要)
全期間固定金利の特徴

■メリット

  • 返済額が一定で返済プランが立てやすい(長期ローン向け)
  • 低金利な時に申込むと利息を抑えられる

■デメリット

  • 低金利になっても一定の利息を払う必要がある
  • 変動金利プランに変更できない、もしくは手数料が発生することがある
固定金利期間選択型の特徴

■メリット

  • 固定金利中は低金利で支払うことができる
  • 一定期間後、景気の状況を見て固定金利・変動金利を選べる

■デメリット

  • 変動金利プランへ変更後、変動金利や全期間固定金利より金利が上がる場合もある

今までは固定金利型を選ぶ人が大半でしたが、低金利が続く近年は変動金利型を選ぶ人も少しずつ増えてきています。

しかし上記の通り、変動金利は万が一金利が上昇した際に返済額も増えるので、リスクヘッジは必須です。

手堅く返済をしていきたい人は、固定金利を選択すると安心だと思います。

ちなみに、変動金利で契約している最中に金利が上がったら固定金利に変更する、ということも可能ではあります。

しかし、そのような景気のときには固定金利プランも金利が上昇しているので、注意が必要です。

次の記事は、固定金利で住宅ローンを検討している人向けのランキング記事です。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元は貯蓄下手だったが、現在は貯金や資産運用を自動化し、着々と資産形成中。メガバンクとネット銀行の使い分け方にはこだわりあり。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。(2024年8月19日 更新)

ありがとうございます。

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