満期まで定期預金に入れると税金がかかる?確定申告は不要だが例外もあり

確定申告

定期預金の利息は、満期時に税金がかかります。しかし、確定申告は不要です。

銀行側が自動で計算し、代わりに納税してくれるので、預金者が行う手続きはありません。利息がすべて受け取れないことだけ知っておけばOKです。

ただし、マル優制度外貨預金などの例外もあります。記事の最後には、税金がかからない貯蓄方法についても解説します。

定期預金の利息と税金が払われる流れ

定期預金の利息は、利息が支払われるタイミングで税金が発生します。満期時も中途解約時も、利息を受け取ればでは必ず課税されます。

税金の支払いは、銀行側が源泉徴収によって行います。利息から税金を引いた金額を、預金者の「受取利息」として普通預金口座へ入金します。

よって、定期預金にかかる税金は確定申告不要です。会社員の人も、自営業の人も、ただ「税引後利息」を受け取るだけでOKです。

会社が従業員に支払う給料も、所得税を源泉徴収しています。額面の給料と手取り額が異なるのは、会社が税金を代理で納めているからです。

定期預金の利息も、同じようなイメージです。

利息を受け取るタイミングは、定期預金の種類によって異なります。

定期預金の利息を受け取るタイミング
【単利型】定期預金
利息受取:1年ごと
預入期間3年未満の定期預金は、すべて単利型。預入期間3年以上の定期預金は、単利型と福利型を選べる。
【複利型】定期預金
利息受取:満期時
預入期間3年以上の定期預金は、半年複利型を選べる。より利息が増えやすい半年複利型を自動適用する銀行もあり。
中途解約時
利息受取:解約時
本来の定期預金金利より低利率な中途解約利率で利息を受け取る。

利息にかかる税金は20.315%

預金の利息に対してかかる税金は、20.315%です。定期預金と普通預金、どちらも同じです。

通常、利息にかかる税金は20.0%です。2037年までは、復興特別所得税が別途加算されます。

■通常
所得税(15%) + 地方税(5%) = 20%

■現在(2037年12月31日まで)
所得税(15%) + 地方税(5%) + 復興特別所得税(0.315%)= 20.315%

定期預金の利率を調べると、小さく(税引後◯%)と書かれていることが多いです。これは、利息に対して20.315%の税金を差し引いた、実際に受け取れる実質金利を表しています。

例:預金金利が年0.13%だと、税引後の金利は年0.10%

高金利な預金キャンペーンを打ち出していても、税引き後の実質金利はそこまで魅力的ではないかもしれません。かならず税引後の金利をチェックすることをおすすめします。

銀行によっては、税引前の金利や受取利息しか表示していないケースもあります。実際に受け取れる利息を調べたいときは、当サイトの「銀行金利 利息計算シミュレータ」もご活用いただければと思います。税引後の利息計算に対応しています。

複利計算シミュレーター

元金

金利(年)%

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外貨預金は確定申告が必要な場合あり

外貨預金は円定期預金より高金利で、多くの利息を多く受け取れます。ただし、外貨預金は確定申告が必要になるケースがあります。

外貨預金で受け取れる利益のうち、為替差益が生まれた場合は、確定申告の対象となります。

外貨預金で受け取れる利益
利息
円預金と同じく源泉徴収の対象。確定申告は不要で、銀行が代理で納税。
為替差益
満期時の為替レートが預入時より有利になると、為替相場の差でも利益を得られる。「雑所得」として確定申告の必要あり

ただし、外貨預金を利用したすべての人が、確定申告しなければいけないわけではありません。

会社員などの給与所得者は、年収2,000万円以下かつ給与所得「以外」の所得が20万円以下なら、確定申告不要です。

まとまった外貨預金をしている人や、副業による収入が多い人は、確定申告の対象となります。

外貨預金の確定申告のやり方は、「外貨預金口座で得た利益には確定申告が必要!税金対策マニュアル」にて解説しています。

税金がかからない貯蓄方法

銀行預金の利息は、原則税金がかかります。しかし、税金がかからない貯蓄方法も一部あります。

マル優制度

マル優制度とは、障害者遺族年金受給者など、一部の人のみ利用できる非課税貯蓄制度です。正式名称は「障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度」です。

対象の預貯金が、元本350万円まで非課税となります。

■マル優制度を利用できる人の例

  • 障害者手帳を持っている人
  • 障害者年金の受給者
  • 母子年金の受給者
  • 遺族基礎年金や寡婦年金を受給中の妻

ただし、マル優制度はすべての金融機関で利用できるわけではありません。

国内メガバンクの三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、定期預金・普通預金ともにマル優を利用できます。ただし、申し込みは銀行窓口のみです。

ネット銀行は、マル優を利用できない銀行が多いです。一部、定期預金のみマル優に申し込めるネット銀行もあります。

ネット銀行 預金サービスの「マル優」対応状況
マル優の取り扱いなし
楽天銀行、住信SBIネット銀行、オリックス銀行、あおぞら銀行BANK支店(有人店舗では取り扱いあり)
窓口でのみ取り扱い
イオン銀行(定期預金のみ)、ジャパンネット銀行
電話で申込可能
ソニー銀行(円定期預金のみ)

ネット銀行は、大手銀行より預金金利が高いため、マル優で利息が非課税になるとよりお得です。ただし、預金金利が高いネット銀行ほど、マル優を取り扱っていない印象です。

定期預金の王様「オリックス銀行」や、普通預金が定期預金以上に高金利な「あおぞら銀行BANK支店」は、マル優を利用できません。

マル優を利用できる銀行の預金金利と、高金利なネット銀行の税引後の預金金利を比較し、検討することをおすすめします。

記事執筆時点(2020年4月15日)では、マル優を利用できなくても、高金利なネット銀行を選んだほうがお得でした。

あおぞら銀行BANK支店の普通預金金利は年0.2%で、税引後は年0.159%です。

マル優に申し込める主要ネット銀行のうち、もっとも預金金利が高いイオン銀行でも、定期預金金利は年0.02%でした。

特別マル優(マル特)

銀行によっては、特別マル優(特マル)という制度も利用できます。

特別マル優とは、障害者などの条件を満たす人が、個人向け国債などの公債の利子を非課税にできる制度です。正式名称は「障害者等の少額公債の利子の非課税制度」です。

対象者はマル優と同じで、非課税になる額面もマル優と同じく350万円までです。

特別マル優とマル優は併用もでき、合計で700万円までの利子が非課税になります。

■特別マル優で非課税になる金融商品(個人向け)

  • 個人向け国債
  • 地方債

個人向け国債は国が発行するため、日本が破綻しない限りは安全資産として活用できます。地方債も、発行元の地方自治体が破綻しなければ安全に運用できます。

どちらも証券会社と一部の銀行で購入できます。

→定期預金と国債の比較はこちら

財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄

勤め先で財形住宅貯蓄財形年金貯蓄を利用できるなら、あわせて550万円までは非課税で貯蓄できます。

財形貯蓄とは、金融機関と提携した企業で働く従業員が、給料からの天引きで積立貯金できる仕組みです。企業の福利厚生のひとつです。

ただし、提携先の金融機関は、預金金利の低い大手銀行や地方銀行が中心です。受け取れる利息は少なめなので、預金金利重視ならネット銀行のほうがおすすめです。

■財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄の特徴

  • あわせて550万円までの貯蓄が課税(保険などは385万円まで)
  • 原則の積立期間は5年以上
  • 55歳未満の従業員が利用可能

財形年金貯蓄は住宅購入費やリフォーム代、財形年金貯蓄は60歳以降の年金受取として利用できます。

財形年金貯蓄には、使いみち自由の一般財形貯蓄という種類もあります。しかし、一般財形貯蓄には非課税措置がありません。

近年の低金利なども考えると、あえて利用するメリットは少ないと思います。預金金利の高いネット銀行で、積立定期預金などを利用するほうがお得です。

つみたてNISA・iDeCo

老後資金などのための長期積立なら、つみたてNISAiDeCoも選択肢に入ります。

つみたてNISAとiDeCoで投資信託などを運用すると、運用によって得た利益が非課税となります。

本来、投資信託の運用益も、定期預金と同じく20.315%の税金がかかります。

国が推奨するつみたてNISAとiDeCoは、特別に非課税で運用できます。

投資をしたことがない人にとって、つみたてNISAやiDeCoで運用を始めるのは抵抗があるかもしれません。しかし、低コストな投資信託を選び、10年20年といった長期運用を行えば、元本割れするリスクは下げられます。

定期預金より高い利回りも期待できるので、積み立て貯蓄と並行して始めてみるのもおすすめです。ネット証券なら、月100円からつみたてNISAを始められるところもあります。

参考:つみたてNISA、どこで始める?初心者こそ銀行ではなくネット証券がおすすめの理由

iDeCoは原則60歳まで(もしくは10年以上積み立てるまで)は引き出せないので、途中でお金が必要になりそうな人はつみたてNISAから始めると安心です。

iDeCoは、定期預金も運用商品として選べるので、「投資信託と定期預金を半々で積み立て」「若いうちは投資信託、50歳以降は元本割れしないように定期預金に切り替え」なども可能です。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
ネット銀行100の活用術の初代管理人です。低コストで便利なネット銀行を、多くの人に知ってもらうため、2012年にサイトを立ち上げました。貯金の方法やお金に関する知識をわかりやすく解説します。

より良い情報をお届けするため、一条まつこ がメンテナンスを担当いたしました。(2020年8月13日 更新)

ありがとうございます。

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