三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行 定期預金のわかりにくい違いとは

メガバンクの定期預金

日本三大メガバンクの三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、複数の定期預金サービスを扱っています。

3行とも同じ内容の定期預金もありますが、それぞれ独自性の強いプランもあります。種類が多く、少しわかりにくい印象です。そこで、今回はメガバンクの定期預金の違いを比較してみました。

メガバンクの定期預金は、ネット銀行に比べると金利が低めです。しかし、すでにメガバンクの口座を持っている人は、ネットから簡単に定期預金を始められます。

預金金利はほぼ同じ

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、普通預金も定期預金も預金金利の差がほどんとありません。

預金金利は景気によって変動しますが、基本的にメガバンクは横並びです。記事執筆時点(2020年3月)では、3行の定期預金金利は、いずれも年0.01%でした。利息には期待できません。

定期預金の種類に違いあり

メガバンクで定期預金を利用するメリットは、「メガバンクにお金を預けている」という安心感と、定期預金の種類の多さにあります。

3行が扱う定期預金の種類を、特徴ごとに比較してみました。

■三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行 定期預金の種類を比較

種類 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 みずほ銀行
一般的な定期 スーパー定期・スーパー定期300 スーパー定期・スーパー定期300 みずほスーパー定期・スーパー定期300
1,000万円以上の定期 大口定期 大口定期 みずほ大口定期預金
毎月の積立定期 自動つみたて定期 特典付積立《りぼん》 みずほ積立定期預金
柔軟に引き出せる定期 スーパー貯蓄 みずほ期日指定定期預金
退職金定期 SMBC退職金運用プラン
独自の定期 ボランティア普通預金 資産づくりセット みずほ変動金利定期預金

一般的な定期預金や積立定期預金は、3行とも扱っています。ただし、積立定期預金の積立ルールには違いがあります。

ほかにも、満期を柔軟に決められる定期預金や、退職金専用の定期預金など、独自のプランを扱っています。

メガバンクが共通して扱う定期プラン

まずは、3行共通の定期預金について解説します。

金額問わずに利用できる「スーパー定期」と、1,000万円以上の「大口定期」は、メガバンクすべてで取り扱っています。

通常の定期預金

■該当するメガバンクの定期預金プラン

  • 三菱UFJ銀行:スーパー定期
  • 三井住友銀行:スーパー定期、スーパー定期300
  • みずほ銀行:みずほスーパー定期

ベーシックな定期預金は、3行とも取り扱っています。預入期間を決めてからお金を預け、満期になったら引き出せるようになる仕組みです。金利や使い勝手の違いはほとんどありません。

3行とも、通常の定期預金には以下の特徴があります。

  • 300万円以上の預け入れで金利を優遇
  • 預金期間3年以上だと、半年複利が選べる

3行とも、300万円以上をスーパー定期に預け入れると、利率優遇を行うと明記しています。景気が上向き、預金金利も上昇すれば、300万円以上の預け入れを検討してもよいかもしれません。

また、個人が預入期間3年以上でスーパー定期を利用する場合は、利息が増えやすい「複利型」を選べます。

預金金利が低いうちは、単利型でも複利型でも利息の差はほとんどありません。しかし、金利が上がったり、預入金額が増えたりすると、複利型のほうが利息が増えます。

単利型・複利型とは

単利型・複利型とは、満期になった時の利息の増え方の種類です。定期預金の利息の増え方には、以下の違いがあります。

単利型
預入期間が2年未満:満期日に一括で利息支払い
預入期間が2年以上:年1回の中間利払いあり
複利型
半年複利で利息が増え、満期日に一括支払い

たとえば、年率1%の5年定期に、300万円を預け入れるとします。

単利型だと、中間利払いで毎年3万円の利息(300万円×1%)を受け取れます。5年後には、合計15万円の利息を得られる計算です。

対して複利型だと、5年後の満期時に受け取る利息は、15万3,003円になります。半年ごとに得られる利息を運用に回し続けるので、元金と利息の合計額が雪だるま式に増えます。

三菱UFJ銀行や三井住友銀行は、ネットバンキングで定期預金へ預け入れる際に「3年以上」を選ぶと、自動的に複利型が適用されます。

利払いの仕組みがわからなくても、利息がより増えやすいほうで預けられるので安心です。

大口定期預金

■該当するメガバンクの定期預金プラン

  • 三菱UFJ銀行:大口定期
  • 三井住友銀行:大口定期
  • みずほ銀行:みずほ大口定期預金

3行とも扱っている「大口定期」は、1,000万円以上の定期預金プランです。

スーパー定期より高金利な時もありますが、記事執筆時点(2020年3月)では同じ金利でした。

1,000万円以上の大口定期を利用する際は、預金保険制度(ペイオフ)の保障外となる点に要注意です。

預金保険制度とは、銀行の破綻など万が一のことが起きても、1,000万円の円預金とその利息を全額保証する保険です。1,000万円以上の預金をすると、超えた分の預金は保障対象外となります。

メガバンクは破産する可能性が限りなく低いです。大口定期も安心して利用できるとは思いますが、ペイオフ対象外という点は知っておくべきです。

■複数の銀行に分散して預ける対策も

1,000万円以上のお金を預金したい人は、複数の銀行に分けて預金するのもおすすめです。

預金保険制度は「1つの金融機関あたり」1,000万円の保障をするので、2行に分けて預金すれば合計2,000万円までの元金とその利息が守られます。

銀行の総合口座に預ける円預金は、大手銀行でもネット銀行でも、すべてペイオフ対象です。金利の高いネット銀行にも分散して預けておくと、より利息を増やせます。

1,000万円以上の預金を全額守りたいなら、決済用預金に預けるのも手です。

決済用預金とは、利息がいっさいつかないかわりに、預金額の全額が預金保険制度によって守られる預金です。預金金利が低い今日では、決済用預金での代用もありだと思います。

積立定期預金は3行の違いが大きい

積み木とカレンダー

■該当するメガバンクの定期預金プラン

  • 三菱UFJ銀行:自動つみたて定期
  • 三井住友銀行:特典付積立《りぼん》
  • みずほ銀行:みずほ積立定期預金

積立定期預金とは、定期的に決まった金額を、普通預金から定期預金に自動振替するサービスです。メガバンク3行は、毎月の積み立てが可能です。

給料日の翌日などに振替日を設定すれば、給料を使い込む前に先取り貯金できます。貯金が苦手な人でも、確実に貯蓄にお金を回せます。

スーパー定期や大口定期と違い、積立定期預金はメガバンク各社でルールが異なります。特に三菱UFJ銀行とみずほ銀行は、貯金ルールを柔軟に選べるメリットがあります。

■積立定期預金 特徴の比較

特徴 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 みずほ銀行
自動預入金額 1万円(Eco通知なら1,000円 1,000円(総合口座の場合は1万円 1,000円(例外あり)
振替サイクル 毎月、3ヶ月ごと、年1~2回 毎月 毎月

3行とも、預入金額は1,000円から積み立てを始められます。少額から貯金し始めたい人も安心です。

三菱UFJ銀行:振替サイクルが柔軟

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行の「自動つみたて定期預金」は、振替サイクルを「毎月」だけでなく「3ヶ月」「年1~2回」など柔軟に選べます。

基本の積立額は1万円からですが、以下2点の条件を満たすと、1,000円から積み立てられます。

■三菱UFJ銀行「自動つみたて定期預金」を1,000円から始める条件

  1. インターネットバンキング「三菱UFJダイレクト」から申し込み
  2. 「Eco通知(インターネット通知)」に申し込み

三菱UFJダイレクトとは、残高照会や振込といった銀行取引をWebから行えるようになるサービスです。

自動つみたて定期預金も、スマホから三菱UFJダイレクトのマイページにアクセスすれば簡単に申し込めます。

▼三菱UFJダイレクト トップ画面
三菱UFJダイレクト

「Eco通知」とは、ネット上やメールで通知を確認するサービスです。本来、定期預金の満期のお知らせなどは郵送で届きます。この通知をペーパレス化できます。

通知履歴は三菱UFJダイレクトのトップ画面に表示され、後日確認もできます。

→三菱UFJダイレクトの使い方や解約方法の解説はこちら

三井住友銀行:特典あり

三井住友銀行

三井住友銀行の積立定期預金「特典付積立《りぼん》」で、月1万円以上の積み立てを12ヶ月以上続けると、以下いずれかの特典を利用できます。

■特典付積立《りぼん》の特典

毎月1万円以上の積立定期を12ヶ月以上行うと、下記いずれかの優遇特典を受けられます。

  • リフォームローン金利を年0.1%引き下げ
  • 無担保型証貸ローン(フリーローンやマイカーローンなど)の繰上返済手数料が無料

積み立て自体は、1,000円から可能です。上記ローンの利用予定がなければ、少額からの積み立てでもよいと思います。インターネットバンキング「SMBCダイレクト」から、いつでも積み立てを開始できます。

積立方法は、積み立て終了日を決めずに貯金し続ける「一般型」と、目標日に自動解約となる「目標日指定型」を選べます。

みずほ銀行:独自の積立ルール

みずほ銀行 ロゴ

みずほ銀行の積立定期預金は、3種類の積立方式を選べます。

みずほ積立定期預金 選べる積立方式
定額積立方式
毎月一定額を積み立てる、スタンダードな積み立て方。1,000円から積み立て可能。
随時積立方式
自動振替ではなく、自分で都度金額を指定して積み立てる。1円単位で積み立て可能。
スイング積立方式
指定日に「最低指定残高(はじめに設定)」を超えた金額のみ積み立てる。1万円以上から積み立て可能。

「スイング積立方式」は、みずほ銀行ならではの積み立てルールです。「お金が一定以上ある月のみ積み立てる」という積み立て方です。

たとえば、毎月1日・残高最低金額50万円と指定したとします。1日の時点で残高が55万円あった月は、超過分5万円を普通預金から定期預金に振り替えます。残高40万円の月は、積立をしません。

スイング積立方式を利用できる銀行は少数派です。余ったお金を貯金していきたい人におすすめです。

三菱UFJ銀行の「スーパー貯蓄」というサービスで、スイング方式と似ているサービスは扱っていますが、こちらは手数料がかかります(後述)。

柔軟に引き出せる預金プランもある

コンビニATM

三菱UFJ銀行とみずほ銀行には、満期を決めずに申し込み、柔軟に出金できる預金サービスもあります。

三菱UFJ銀行は「スーパー貯蓄」、みずほ銀行は「みずほ期日指定定期預金」というプランです。

個人的には、みずほ期日指定定期預金の方がわかりやすく、手数料もかからないのでおすすめです。

■スーパー貯蓄・みずほ期日指定定期預金の特徴を比較

特徴 スーパー貯蓄 みずほ期日指定定期預金
内容 いつでも入金・出金でき、残高に応じた利子がつく 1年以上預け入れたら好きな満期日に引き出せる
預入期間 定めなし 最長3年
手数料 スイングサービスを利用すると1回100円+税 特になし

三菱UFJ銀行「スーパー貯蓄」で利用できるスイングサービスとは、貯蓄預金と普通預金の間の自動振替サービスです。

例:クレジットカードの引き落としのために普通預金の残高が必要なので、スーパー貯蓄から普通預金へ振り替えるなど。

みずほ積立定期預金で利用できる、スイング積み立て(普通預金の超過分だけ積み立てる)も利用できます。

ただし、1回につき110円(税込)の手数料がかかるため、あまりおすすめできません。

みずほ銀行のみずほ期日指定定期預金は、1年以上経てばいつでも引き出せます。シンプルで使いやすいと思います。

「しばらくは使わないお金だけど、5年や10年など長期間預けるのは不安」という人の貯金に最適です。

三井住友銀行の退職金定期はおすすめできない

電卓を持つ男性

三井住友銀行は、「SMBC退職金運用プラン」という退職金専用の定期預金も扱っています。500万円以上の退職金を、通常の定期預金より高金利で預けられるプランです。

ただし、預け入れ期間は3ヶ月だけなので、実質金利は低めです。

例:年率0.8%の定期預金に預けても、3ヶ月だと実質0.2%分の利息しかつかない。

満期後も預け続けられますが、退職金を長期的に運用したい人はほかの資産運用も検討することをおすすめします。

参考記事:退職金定期預金とは?本当にお得な運用方法なのか調べてみた

独自色の強い預金もあるが…

ほかにも、三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は独自の預金サービスを扱っています。

三菱UFJ銀行の「ボランティア普通預金」は、寄付に興味がある人は利用してもよいと思います。三井住友銀行とみずほ銀行の独自の定期預金は、個人的にはメリットが薄く感じます。

三菱UFJ銀行「ボランティア普通預金」
寄付先一覧から選んだ団体に、利息の50%を寄付する定期預金。寄付先は、ユネスコやUNHCR(国連難民高等弁務官事務)など。
三井住友銀行「資産づくりセット」
投資信託やファンドラップと、定期預金がセットになったサービス。金利優遇あり。
みずほ銀行「みずほ変動金利定期預金」
半年ごとに金利を見直す定期預金(通常の定期預金は、預入時に金利が決まる「固定金利」)。

三井住友銀行の「資産づくりセット」は、投資商品と定期預金のセット販売プランです。

円定期預金金利が年1~2%に引き上がるため、魅力的に見えるかもしれません。しかし、資産づくりセットで利用できる定期預金は、3ヶ月定期のみです。実質利率は、年0.25~0.5%ほどです。

また、選べる投資商品のなかには、手数料が高い商品もあります。特にファンドラップは手数料がかなり高く、おすすめできません。

→ファンドラップのデメリットはこちら

みずほ変動金利定期預金」は、6ヶ月ごとに適用金利が見直される珍しい定期預金です。申込後に好景気になると、金利が上昇するかもしれません。

ただし、みずほ変動金利定期預金を利用するには、店舗またはATMに足を運ぶ必要があります。

貯金スタイルに合うかで選ぶべし

メガバンクの定期預金のなかで、自分がやりたい貯金ルールに合いそうなプランがあれば、利用してみてもよいと思います。

しかし冒頭でも触れた通り、メガバンクの預金金利は最低水準です。利息を増やし、効率的に貯金したい人には向いていません。

近年は、メインバンクの大手銀行とは別に、貯蓄用にネット銀行を利用する人が増えています。給与振込口座と別に貯金用口座を作ると、貯蓄を切り崩しにくくなるメリットもあります。

メインバンクからネット銀行への貯金を、ネットバンキングや自動入金で行えば、ネット銀行のキャッシュカードを持ち歩かずにすみます。

キャッシュカードを財布に入れないようにすれば、貯金中のお金を使うこともありません。

毎月一定金額を積み立てるシンプルな貯金方法でよければ、ネット銀行もおすすめです。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元は貯蓄下手だったが、現在は貯金や資産運用を自動化し、着々と資産形成中。メガバンクとネット銀行の使い分け方にはこだわりあり。

より良い情報をお届けするため、一条まつこ がメンテナンスを担当いたしました。(2020年8月12日 更新)

ありがとうございます。

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