大手銀行のクレジット一体型キャッシュカードは持つべきか比較 損するケースに要注意

クレジット機能付きキャッシュカード

今回は、主要大手銀行4行のうち、クレジット一体型キャッシュカードを持つ価値がある銀行を検証しました。

■クレジット機能付きキャッシュカードを比較した大手銀行

  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行
  • ゆうちょ銀行

大手銀行で口座開設する際、「クレジットカード機能もつけませんか」と勧められた経験がある人は多いと思います。

クレジット機能付きキャッシュカードは、財布がかさばらず便利です。キャッシュレス決済の波が広がるなかで、検討する人も増えている印象です。

しかし、大手銀行のクレジット機能付きキャッシュカードは、年会費が有料だったり、ポイント還元率が低いものもあります。慎重に選ぶべきです。

比較する条件

クレジット機能付きキャッシュカードを比較する際、しっかりチェックしたいポイントは4点あります。

■クレジット機能付きキャッシュカードの比較条件

  1. 年会費
  2. ポイント還元率
  3. 国際ブランド
  4. 銀行の優遇サービス

年会費

大手銀行が発行するクレジット機能一体型キャッシュカードの多くは、年会費有料です。

一定の条件を満たすと、年会費無料になるカードもあります。銀行によっては、年会費無料のハードルが高めです。

年会費永年無料のクレジット機能一体型キャッシュカード
三菱UFJ銀行
スーパーICカード TOKYU POINT PASMO「三菱UFJ-VISA」、スーパーICカード Suica「三菱UFJ-VISA」
三井住友銀行
なし(クラシックカードは、年1回でも使えば年会費無料)
みずほ銀行
みずほマイレージクラブカード(THE POINT、ANA、セゾンSuica)、セゾンアメリカン・エキスプレス・カード・ベーシック、UC Mastercard/セゾンVisa/セゾンJCB
ゆうちょ銀行
なし(一般カードは、公共料金引き落としや年間30万円以上の買い物で年会費無料)

三菱UFJ銀行とみずほ銀行のクレジット機能付きキャッシュカードは、ゴールドカード以外すべて年会費無料です。

ただし、三菱UFJ銀行の「スーパーICカード」というクレジット機能付きキャッシュカードは、口座開設時には発行できません。すでに普通預金口座を持っている人のみ、発行できます。

現在、三菱UFJ銀行の口座開設時には、クレジット機能付きキャッシュカードは発行できません。

キャッシュカードとクレジットカードを2枚同時に申し込むことは可能です。

対して、三井住友銀行とゆうちょ銀行は、年会費が完全無料になるクレジット機能付きキャッシュカードがありません。

三井住友銀行のクラシックカードは、初年度のみ年会費無料です。2年め以降は、年1回でもクレジット決済を行えば、年会費1,375円(税込)が無料になります。少額のクレジット決済でも大丈夫です。

ゆうちょ銀行のクレジット機能付きキャッシュカード「JP BANK カード」も、初年度は年会費無料ですが、2年めから年1,375円(税込)がかかります。

翌年以降の年会費を無料にする条件はありますが、三井住友銀行より厳しめです。

■JP BANK カードの年会費を無料にする条件

以下の条件のうちいずれか1つを満たすと、2年め以降も年会費が無料になります。

  • ゆうちょ銀行を給与受取口座に指定
  • 所定の公共料金引き落としをクレジットカード決済(光熱費、固定電話、インターネットプロバイダーなど)
  • 直近1年間でJP BANK カードを30万円以上利用
  • ゆうちょ銀行の年金自動受取を利用

給与振込口座がゆうちょ銀行なら、それだけで年会費無料です。給与振込口座を変更できないなら、口座引き落としや利用金額で条件を満たす必要があります。

クレジットカード利用額の条件「年間30万円」を満たすには、月2万5,000円ペースで使う必要があります。JP BANK カードの使用頻度が少ないと、達成しづらい条件かもしれません。

クレジット一体型キャッシュカードが無条件で年会費無料なのは、三菱UFJ銀行みずほ銀行

ポイント還元率

クレジットカードには、利用金額に応じたポイント還元があります。上記で紹介した年会費無料カードのポイント還元率を比較しました。

大手銀行のクレジット機能付きキャッシュカードは、ポイント還元率がやや低めです。

もっとも高還元なクレジット機能付きキャッシュカードは、みずほ銀行の「みずほマイレージクラブカード/THE POINT」です。

■大手銀行の年会費無料クレジット機能付きキャッシュカード ポイント還元率を比較

銀行 貯まるポイント 還元率
三菱UFJ銀行 三菱UFJポイント 1,000円ごとに1ポイント(1ポイント5円相当)
0.5%
三井住友銀行 Vポイント 200円ごとに1ポイント(1ポイント1円相当)
0.5%
みずほ銀行 オリコポイントもしくは永久不滅ポイント オリコポイント(1ポイント1円相当):100円ごとに1ポイント→1.0%
永久不滅ポイント(1ポイント5円):1,000円ごとに1ポイント→0.5%
ゆうちょ銀行 JPバンクカードポイント 1,000円ごとに1ポイント(1ポイント3~5円相当)→0.3~0.5%

※ポイントアップは考慮せず、通常のクレジットカード決済に対するポイント還元率で比較

還元率1%の「みずほマイレージクラブカード/THE POINT」は、みずほ銀行で発行できるオリコカードです。

クレジットカード決済100円ごとに1ポイント貯まる、還元率1.0%のカードです。高還元カードとして有名な、楽天カードと同じ還元率です。オリコモールでネットショッピングすると、還元率は1.5%に引き上がります。

▼みずほマイレージクラブカード/THE POINT
みずほマイレージクラブカード/THE POINT

ほかの大手銀行のクレジット機能付きキャッシュカードは、還元率0.3~0.5%です。クレジットカードの還元率としては、やや低めです。

より還元率が高いクレジットカードを持っていたり、還元率重視でクレジットカードを選びたい人は、キャッシュカードにクレジット機能はつけなくてよいと思います。

ポイント還元が「1,000円ごと」という点もデメリットです。数百円の買い物ではポイント還元を受けられず、ポイントを貯めにくいです。

国際ブランド

クレジットカードを使えるお店は、国際ブランドによって異なります。

銀行キャッシュカードに付帯できるクレジット機能は、VISA・MasterCard・JCBが大半です。みずほ銀行は、年会費無料でアメリカン・エキスプレス・カードも選べます。

世界中のクレジットカードシェアNo.1のVISAは、どの大手銀行でも発行可能です。初めてクレジットカードを発行するなら、VISAをおすすめします。

私も日常的にクレジットカードを使います。今のところ、クレジットカード対応店舗でVISAが使えなかった経験はありません。JCBは、まれに使えないときがあります。

国際ブランドに迷ったら、VISA>MasterCard>JCBの順で検討するのがおすすめです。

VISA以外の国際ブランドは、銀行によって対応状況が異なります。MasterCardやJCB、アメリカン・エキスプレス・カードのクレジットカードを持ちたい人は、事前に確認しておくと安心です。

大手銀行の年会費無料クレジット機能付きキャッシュカード 国際ブランドを比較
三菱UFJ銀行
VISAのみ(※)
三井住友銀行
VISA・JCB
みずほ銀行
VISA・MasterCard・JCB・アメリカン・エキスプレス・カード
ゆうちょ銀行
VISA・MasterCard・JCB

※キャッシュカード機能なしなら、MasterCardやJCB、アメリカン・エキスプレス・カードもあり。

銀行の優遇サービス

銀行によっては、クレジット機能付きキャッシュカードを発行すると優遇を受けられます。

メガバンクの三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、ATM手数料の優遇があります。特に、コンビニATM手数料が月数回無料になるのは便利です。

ゆうちょ銀行は、クレジット機能付きキャッシュカードを発行しても、銀行取引におけるメリットはありません。

三菱UFJ銀行の優遇内容
  1. 三菱UFJ銀行ATMの手数料が完全無料
  2. 提携先コンビニATM手数料は月2回無料

以下3つの条件を満たすと、翌月20日から翌々月19日まで特典が適用される。

  • クレジットカード引き落としあり
  • ネットバンキングサービス「三菱UFJダイレクト」に登録
  • スーパー普通預金(メインバンク プラス)を利用

スーパー普通預金(メインバンク プラス)とは、上記優遇を受けられる普通預金口座です。すでに口座を持っている人は、ネットや窓口で無料で切り替えられます。

一度、三菱UFJダイレクトとスーパー普通預金に登録すれば、あとはクレジットカード決済するだけで優遇を受けられます。

→三菱UFJ銀行「スーパー普通預金」の詳細はこちら

三井住友銀行の優遇内容
  1. 三井住友銀行ATMの手数料が完全無料
  2. 提携先コンビニATMが月3回無料

自行のクレジット機能付きキャッシュカードの引き落としがあった翌々月は、SMBCポイントパックの上記特典が受けられる。

みずほ銀行の優遇内容
  1. みずほ銀行ATM・イオン銀行ATMの時間外手数料が無料
  2. 提携先コンビニATMが月4回無料
  3. みずほ銀行宛の振込手数料が無料
  4. キャッシュカード再発行手数料が無料

みずほ銀行のクレジットカードを利用した翌々月は、みずほマイレージクラブの上記特典が適用となる。

クレジットカードを年間100万円以上利用すると、翌年は他行宛振込手数料が月4回無料になる。

ゆうちょ銀行の優遇内容
  1. 提携店でJP BANK カードを提示すると優待を受けられる
  2. 前年度の利用額合計に応じたポイントプレゼント(年間50万円以上から)
  3. 所定の公共料金をクレジット決済すると、リボ払い手数料を最大3.0%優遇

銀行取引の優遇はなし。年間50万円利用すればボーナスポイントがもらえるが、大きな金額を利用しないとメリットにはならない。

例:VISA・MasterCardの場合…利用額50万円で50~75ポイント付与、以降10万円ごとに10ポイント付与

JP BANK カード提示による優待は、娯楽施設が中心。富士急ハイランドのフリーパス割引、カラオケ「ビッグエコー」のルーム料金30%引きなどがある。

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行の優遇条件にある「クレジットカードの引き落とし」は、金額を問いません。少額の引き落としでもOKです。

銀行クレジットカードを使うメリットがもっとも大きいのは、みずほ銀行です。コンビニATM手数料が月4回無料になり、振込手数料の優遇もあります。

特に、みずほ銀行宛にATMから振り込む機会が多い人にとっては、ありがたい優遇です。

三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、ATMからの振込手数料を無料にする方法がありません。同行宛の振り込みを無料にできるのは、ネットバンキングのみです。

みずほ銀行は、所定のクレジットカードで決済するだけで、みずほ銀行宛の振り込みが完全無料になります。みずほ銀行ATMだけでなく、イオン銀行ATMからも無料で振り込めるようになります。

ネットバンキングが苦手な人や、子どもへの仕送りをATMから行う人などは、みずほ銀行の優遇を受けたいところです。

結論:みずほ銀行以外はクレジット機能なしでOK

みずほ銀行のハローキティ通帳

大手銀行4行のクレジット機能付きキャッシュカードを比較し、私が「発行する価値がある」と感じたのはみずほ銀行です。

特におすすめなのは、オリコ系の「みずほマイレージクラブカード/THE POINT」です。100円につき1ポイントが貯まり、年会費も完全無料のカードです。

ほかのクレジット機能付きキャッシュカードは、ポイント還元が「1,000円につき1ポイント」からです。コンビニなど少額の買い物ではポイントが貯められず、日常使いには不向きです。

みずほ銀行のATM手数料の優遇も、メガバンクのなかでもっとも充実しています。特に、コンビニでお金を下ろす機会が多い人は、コンビニATM手数料が月4回無料になる利点が大きいです。

メガバンクのなかで、コンビニATM手数料が無料になる回数がもっとも多いのは、みずほ銀行です。

三菱UFJ銀行も、年会費無料のカードなら作っておいて損はありません。しかしポイント還元率が低いので、メインで使うのはほかの高還元カードがおすすめです。

高還元率のクレジットカードは、姉妹サイト「クレジットカード広場」で紹介しています。

三井住友銀行とゆうちょ銀行は、クレジット機能付きキャッシュカードでカード決済しないと、2年めから年会費がかかります。

他にメインカードがあるなら、クレジット機能なしのキャッシュカードが無難です。

いちばんおすすめできないのは、ゆうちょ銀行のJP BANK カードです。年会費有料でポイント還元率が低いうえに、メガバンク3行と比べると特典のお得感も少なめです。

ゆうちょ銀行のキャッシュカードは、クレジット機能なしのものでよいと思います。

そういえば、ゆうちょ銀行の窓口で口座開設した際、クレジット機能付帯は特におすすめされませんでした。

銀行としても、あまりクレジットカード営業に力を入れていないのかもしれません。

優遇狙いならデビットカードもあり

みずほ銀行の優遇は、クレジット機能付きキャッシュカードだけでなく、デビットカードでの決済も対象となります。

デビットカードとは、支払うと銀行口座から即時引き落としになるカードです。後払いのクレジットカードと違い、預金残高以上にお金を使いすぎる心配がありません。現金派の人も使いやすいカードです。

▼クレジットカードとデビットカードの違い
クレジットカードとデビットカードの違い

みずほ銀行のキャッシュカードには、JCBデビットを無料で付帯できます。みずほJCBデビットでの決済も、ATM手数料の優遇条件とみなされます。

JCBは、VISAに比べると使えるお店がやや少なめです。しかし、コンビニなどでは問題なく使えます。

「仕事の日のコンビニランチだけ、みずほJCBデビットで払う」など、みずほJCBで日々の少額支払いを続ければ、手数料の優遇を受け続けることができます。

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・ゆうちょ銀行は、デビットカード利用では手数料優遇を受けられません。

大手銀行のサービス比較

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元は貯蓄下手だったが、現在は貯金や資産運用を自動化し、着々と資産形成中。メガバンクとネット銀行の使い分け方にはこだわりあり。

より良い情報をお届けするため、一条まつこ がメンテナンスを担当いたしました。(2020年8月12日 更新)

ありがとうございます。

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