中国の人民元の金利は魅力的か?外貨預金できるネット銀行一覧
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将来、世界一の経済大国になることがほぼ確定している中国。その中国で利用されている通貨が「中国人民元」です。
世界1位となる13億人を超える国民、そして世界3位の広大な国土を背景に、人民元の価値は今後ますます高まっていくことが予想されます。
人民元の特徴
人民元は、非常に安定性の強い通貨として知られています。なぜなら、中国政府が積極的に為替介入を行い、相場を安定させているからです。
中国人民元は、2005年に通貨バスケット制度を導入し、市場取引によって為替レートが変動するようになりました。
しかし、中国人民銀行(中国政府)が引き続き管理をおこなっており、為替介入によって相場を安定させているのが実情です。
基本的にドルと連動する動きになるようにコントロールしているので、人民元は米ドルとの相関性が強いと言えます。
なぜこのようなことをするのかというと、為替介入を行って意図的に人民元を割安の状態に保つことで、外貨の流入が増加するからです。これによって、中国は大きな貿易黒字を確保できます。
しかし、中国が大きな経済成長を遂げているにもかかわらず、人民元だけが政府の力によって割安に放置され、貿易黒字を確保しているとなれば、当然ほかの国から反感を買うことになります。
他国からの反発が強まった結果、中国政府が定期的に行うのが「人民元の切り上げ」です。
さんざん抑えつけてきた人民元の価値を、一気に本来の価値に高めるため、切り上げが行われると「円安人民元高」が加速します(このときに人民元に外貨預金していると大きな為替差益が得られます)。
本来は、経済成長などに従って、為替レートは緩やかに上昇するイメージです。
しかし、人民元の場合は中国政府が「さんざん押さえつけてたまに解放」という行為を行うために、緩やかな上昇ではなく、普段は安定しているものの、突如として「切り上げ」的な急上昇が起こるのです。
中国経済について
高い経済成長率を背景に、躍進を続ける中国。GDPが世界1位になることがほぼ確実視されており、現在1位アメリカを抜くのは時間の問題と言われています。(一節にはもうすでに追い抜いているとの意見も)
一方で、中国は以前からシャドーバンキングが問題視されているなど、目に見えない潜在的リスクが多いとも言われています。
経済規模が大きい国だけに、何かトラブルがあると「チャイナショック」と言って世界の経済に大きな影響を及ぼすこともあり、有事の際の人民元の為替変動には要注意です。
また、株式投資の世界では中国の著しい経済成長が一服したことを受け、次の「経済成長大国はインドだ」という声が大きく、投資資金をインドにシフトしている投資家も多いです。
インドもまた、中国に次ぐ人口を誇っており、今後の経済成長が期待されています。
問題点も多い中国ですが、その強大な力は世界中の企業が中国に進出していることから見ても明らかです。
同じ中国でも、特別行政区となる香港では「香港ドル」が使われており、こちらはまた違う通貨として外貨預金をすることが可能です。
香港が中国の特別行政特区であることから、人民元と香港ドルに相関性があるのではないかと考えてしまいますが、両者の値動きに相関性はなく、それぞれが独自の値動きをします。
紙幣と小銭の種類
人民元は、英語表記では「CNY」と表されます。数字の単位で使う際は「元」を使います。
元のほかに「角」や「分」と言った単位があり、「1元 = 10角 = 100分」となっています。
人民元といえば中国の通過ですが、ジンバブエも人民元を法定通貨として認めているほか、非公式ではありますが香港やマカオ、北朝鮮、モンゴル、ミャンマーでも人民元を使った取り引きが行われています。
中国元の為替レートの長期チャート
参照:ブルームバーグ
上記は、記事更新時点(2018年2月)での過去5年間の中国元の為替レートの推移です。ほかの通貨と比較したデータを掲載しています。
- オレンジ(中国元・CNY/JPY)
- 青(米ドル・USD/JPY)
- 赤(香港ドル・HKD/JPY)
- 緑(南アフリカランド・ZAR/JPY)
- 黄色(トルコリラ・TRY/JPY)
データを見ても「香港ドルと米ドルの動きは酷似している」ことがわかります。
また、2016年ごろからはややずれが生じているものの、2016年以前については「中国元・米ドル・香港ドルともに似た動きをしている」ことに気づきます。
これは前述で説明したとおり、中国政府の為替介入によって意図的に米ドルに連動するような動きとなっているからです。
また、外貨預金では気になっている方も多いと思われる、トルコリラや南アフリカランドなどの高金利通貨が、米ドルや中国元と比較して大きく下落していることがわかるでしょうか。
新興国通貨は高金利のため、一見良い運用先に見えます。しかし、多くの新興国がインフレに悩まされており、インフレによって通貨の価値が目減りするため、「金利収入は多いがその分下落率が高い」という結果になりがちです。
上記の5通貨の比較では、過去5年間で米ドル・中国元・香港ドルは15%上昇していますが、トルコリラに至っては45%の下落となっており大幅な為替差損が生じる結果となっています。
少なくとも過去5年間で見ると、中国元や米ドルへの外貨預金を行っていれば、「外貨預金による金利収入+預金額の15%の為替差益」が出ていたということです。
さらに長期のチャートはアメリカのヤフーファイナンスで閲覧できます。
人民元を外貨預金で扱うネット銀行
中国の通貨ということで人気が高まっていることから、人民元を取り扱っているネット銀行は非常に多いです。
現在、ソニー銀行、auじぶん銀行、SBI新生銀行、楽天銀行、大和ネクスト銀行の5行が、人民元の外貨預金を扱っています。各銀行の手数料を比較したものが以下のとおりとなります。
■auじぶん銀行
1通貨あたり片道20銭です。
■楽天銀行
1通貨あたり片道20銭。
■ソニー銀行
通常は30銭です。ソニー銀行は外貨預金残高に応じて会員ランクを設定しています。ランクが上がるほど段階的に為替手数料も25銭、20銭、15銭と引き下げられます。最上位ランクになると、ちょうど通常の半額のコストで取引でき、ネット銀行のなかではもっとも安くなります。(最上位ランクの条件は外貨預金残高+投資信託残高1,000万円以上)
■SBI新生銀行
条件に応じて3つの会員ランクがあります。新生プラチナランクだと20銭、ゴールドは32銭、通常は40銭となります。ほかのネット銀行と比較すると、手数料は高めです。
■大和ネクスト銀行
1通貨あたり片道最大20銭。
会員ランクを考慮するのであれば、ソニー銀行がもっとも為替手数料が安いです。続いて、auじぶん銀行や楽天銀行も人民元の手数料では競争力があります。
外貨預金をする上で、為替手数料は非常に重要なポイントですが、金利も各銀行によって大きく異なります。為替手数料と金利、この2つを考慮したうえでもっともメリットが大きい銀行を選択しましょう。
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