キャッシュカードの暗証番号を忘れた・間違えてロックした際の対処法 急ぎで出金する方法も
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今回は、暗証番号トラブルの対処法と、キャッシュカードが使えない場合に出金する方法を解説します。
キャッシュカードの暗証番号を忘れたときや、間違えて入力しロックがかかった際の対処法は、銀行によって異なります。
ネットバンキングで手続きが完了する銀行もあれば、支店に足を運ぶ必要がある銀行もあります。それぞれの手続きの違いも見ていきます。
記事の終盤には、暗証番号が合っているのに取引できない原因もまとめています。
目次
銀行に電話しても暗証番号は教えてもらえない
どの銀行も、「暗証番号を忘れたので教えてほしい」と電話しても、教えてもらえません。
いちばんの理由は、相手が口座名義人かどうかを確認できないからだと考えられます。どの銀行も、暗証番号を忘れた際の手続きには、本人確認が必要です。
キャッシュカードの暗証番号を、銀行側で調べられないケースもあります。
お客さまの暗証番号/ログインパスワード・合言葉は、お客さまのセキュリティー保護のため、当行行員がお調べできない仕組みになっております。また、行員が暗証番号/ログインパスワード・合言葉をお尋ねすることもございません。
京都銀行 公式サイト「よくあるご質問Q&A」より引用
銀行へ電話して教えてもらえるのは、暗証番号がわからないときの対処方法までです。窓口に行く必要があるのか、必要なものは何かなど、個別に教えてもらえます。
銀行によって異なる対処法を比較
キャッシュカードの暗証番号を忘れた際、主要銀行ではどのような手続きが必要かをまとめました。
暗証番号の再登録ですむ銀行もあれば、新しいキャッシュカードを再発行しなければならない銀行もあります。
窓口での手続き
大手銀行と地方銀行の多くは、キャッシュカードの暗証番号を忘れたら窓口に行く必要があります。
平日日中しか手続きできないため、窓口に行く時間がない人にとっては不便です。いずれの手続きも本人確認書類が必要なので、原則本人が訪問します。
具体的な手続き方法は、暗証番号照会・暗証番号の再登録・キャッシュカード再発行のいずれかです。
- その場で暗証番号照会
- みずほ銀行
- 支店手続き後、郵送で暗証番号を通知
- ゆうちょ銀行
- 新しい暗証番号を再登録
- 三菱UFJ銀行(ネット手続きも可)、三井住友銀行
- キャッシュカードを再発行
- りそな銀行(ネット手続きも可)
もっとも早く手続きが完了するのは、みずほ銀行です。窓口で暗証番号照会の手続きを行い、その場で教えてもらえます。ただし、本人確認は厳しめです。キャッシュカードだけでなく、通帳も持参する必要があります。
ゆうちょ銀行での手続きも、暗証番号照会です。窓口では確認できず、郵送(簡易書留郵便)で通知を受け取ります。
ゆうちょ銀行は、どうしても本人が窓口に行けない場合、委任状を使うと代理人が暗証番号を照会できます。委任状は、窓口で受け取るか、公式サイトでPDFデータをダウンロードして入手します。
▼ゆうちょ銀行の委任状
上記書類の「委任する内容」欄に、「暗証番号【照会・誤回数消去請求】」というチェック項目があります。ここにチェックを入れて提出します。
委任状の記入は、すべて口座名義人が行います。銀行印も名義人が押し、本人の意思で委任することを示します。代理人は、自分の本人確認書類を持っていく必要があります。
→ゆうちょ銀行の委任状データダウンロードはこちら(公式サイト)
三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、暗証番号を新たに再登録します。しかし、キャッシュカードの種類によっては、再発行手続きとなります。
りそな銀行は、どのキャッシュカードも再発行手続きが必要です。新たなカードを郵送で受け取るまでに、1~2週間かかります。
りそな銀行は、ネットバンキング「りそなマイゲート」でも手続きできます。
ネットでも店舗でも、りそな銀行キャッシュカードの再発行には1,100円(税込)が必要です。
地方銀行や信用金庫も、暗証番号を忘れた際の手続きは窓口対応が大半です。クレジットカード機能がついていないキャッシュカードは、当日に再発行できるケースもあります。
窓口で暗証番号の手続きをする際、どの銀行でも必要なものは以下のとおりです。
■暗証番号を忘れた際、窓口手続きで必要なもの
- キャッシュカード
- 届出印(銀行印)
- 本人確認書類(三井住友銀行は顔写真入り証明書必須)
※みずほ銀行は、通帳も必要。地方銀行や信用金庫も、通帳が必要な場合が多い。
本人確認書類は、運転免許証やパスポートなど、顔写真入りのものが確実です。顔写真入りの身分証明書がないと、ほかにも証明書類が必要になる場合があります。
不安な人は、窓口へ行く前に、店舗へ問い合わせて準備しておきます。
ネットバンキングで手続き
一部の大手銀行とネット銀行では、ネットバンキングから手続きできます。
平日に銀行窓口へ行けない人も、メンテナンス時以外ならいつでもスマホで手続きできます。対面での手続きが苦手な人も安心です。
- ネットバンキングで暗証番号を再登録
- 三菱UFJ銀行(窓口でも対応可)、主要ネット銀行
- ネットバンキングでキャッシュカード再発行を申し込み
- りそな銀行(窓口でも対応可)
三菱UFJ銀行は、ネットバンキングサービス「三菱UFJダイレクト」で暗証番号を再登録すると、すぐにキャッシュカードが使えるようになります。窓口に行くより手軽で、おすすめです。
ネット銀行も、新しい暗証番号を再登録したあと、すぐに使えるようになるケースが大半です。
新しい暗証番号の通知が「郵送」になるネット銀行も、一部あります。
楽天銀行では、再登録暗証番号は郵送で届きます。手続きから1週間前後で受け取れます。
暗証番号が郵送で届く銀行や、キャッシュカードを再発行する銀行は、キャッシュカードを再び使えるようになるまで1週間はかかります。
暗証番号を何回か間違ったときの対応
暗証番号を数回間違って入力すると、キャッシュカードにロックがかかります。
キャッシュカードのロック解除方法は、大きく分けて2とおりです。
■暗証番号を間違って入力し、ロックがかかった際の対処法
- 利用停止状態の解除
- キャッシュカードを再発行
多くのキャッシュカードは、暗証番号を数回間違えると、一時的に利用停止になります。利用停止解除の手続きをすれば、再び使えます。
三井住友銀行のように、利用解除手続きを窓口でしか行えない銀行もあります。ネット銀行は、マイページからロック解除できる場合が多いです(住信SBIネット銀行、GMOあおぞらネット銀行など)。
一度かかったロックを解除できない銀行では、キャッシュカードの再発行が必要になります。
暗証番号を忘れた段階で手続きすれば、キャッシュカードを再発行しなくてすむかもしれません。暗証番号を忘れても勘で入力せず、早めに問い合わせることをおすすめします。
キャッシュカードが使えなくても出金する方法
キャッシュカードの再発行や暗証番号の郵送通知を待つあいだに、どうしてもお金を下ろす必要がある場合は、以下の方法で出金できます。
■キャッシュカードが使えないときの引き出し方
- 通帳と銀行印を持って窓口へ行く
- 自分の他行口座に振り込み、他行のキャッシュカードで引き出す
通帳と届出印を窓口に持参すると、キャッシュカードがなくてもお金を引き出せます。窓口で払戻請求書に記入・捺印し、提出すればOKです。本人確認書類の提示を求められることもあるので、念のため持参します。
平日に銀行窓口へ行く時間がある人は、この方法がシンプルでわかりやすいと思います。
▼例:ゆうちょ銀行 通常貯金の払戻請求書
ただし、通帳レス口座や印鑑レス口座を利用する人は、このやり方が使えません。実店舗がないネット銀行も、窓口ではお金を引き出せません。
このような場合は、自分名義の他行口座に振り込んでからATM出金する方法がおすすめです。銀行口座を2つ以上持ち、ネットバンキングが使えれば、いつでも実践できます。
■他行口座への振り込みを経由し、ATM出金する方法
楽天銀行のキャッシュカードが使えず、三菱UFJ銀行の口座を持っているとします。
まず、楽天銀行から三菱UFJ銀行宛に、引き出したい金額を振り込みます。ATM振込は使えないので、ネットバンキングから手続きします。
三菱UFJ銀行の口座に着金したら、三菱UFJ銀行キャッシュカードを使い、ATMで引き出します。
キャッシュカードの暗証番号を忘れても、ネットバンキングにログインできる状態なら、振り込みはできます。
一度他行へ振り込めば、他行キャッシュカードでお金を下ろせます。コンビニATMを使えば、土日祝日でも引き出し可能です。平日に窓口に行けない人にとっても便利な方法です。
ただし、他行宛振込手数料やATM手数料がかかる場合があります。クレジットカードやデビットカードで対応できる出費なら、それらを活用するほうが、手数料がかからずお得です。
→メガバンクのATM手数料・振込手数料を無料にする方法はこちら
暗証番号が合っているのに取り引きできない理由と対処法
暗証番号が合っているはずなのにATMで取り引きできないときは、以下の原因が考えられます。
■暗証番号が合っているのに取り引きできないとき、考えられる状況
- 誤ってクレジットカードの暗証番号を入力している
- クレジット一体型キャッシュカードの挿入方向が間違っている
- ATM利用限度額を超えている
- キャッシュカードの経年劣化による磁気不良
クレジット一体型のキャッシュカードを使っている人は、まず暗証番号の覚え間違いとATMへの挿入方向を確認します。
クレジットカードとキャッシュカードの暗証番号を、逆に覚えてしまうケースがまれにあります。一度、クレジットカードの暗証番号を照会してみるのも手です。
キャッシュカードをATMに挿入した際、いつもと違う画面が表示される場合は、ATMに入れた向きが逆かもしれません。
クレジット機能やデビット機能があるキャッシュカードは、取り引きによって挿入方向を変えます。ATMにカードを逆向きに挿入すると、口座からの引き出しや預け入れを選べない画面が出ます。
私も、デビット機能つきキャッシュカードを逆に入れ、「なぜお金が引き出せないんだろう?」と困ったことがあります。無意識に間違っていました。
▼例:三井住友銀行 クレジット機能つきキャッシュカード
手続き方法が合っているのに入出金できない場合は、キャッシュカードのATM利用限度額を超えている可能性があります。
キャッシュカードには、1日や1ヶ月の利用限度額があります。多くの銀行では、引き出し限度額の初期設定は1日50万円です。
ATM利用限度額の確認や変更は、ネットバンキングからの手続きが便利です。窓口でも手続きできます。
生体認証登録しているキャッシュカードは、ネットバンキングでATM利用限度額を変更できないこともあります。
しかし、生体認証キャッシュカードは、磁気ストライプカードやICキャッシュカードより、ATM限度額が高めです(例:三菱UFJ銀行の初期設定は100万円)。上限を超える機会は少ないと思います。
また、古いキャッシュカードだと、経年劣化によってATMが読み取れなくなっているかもしれません。
キャッシュカードの磁気部分に傷が多かったり、汚れていたりすると、うまく読み取れなくなります。スマホやカードキーなど、磁気の強いものと一緒に管理していた場合も、磁気不良が起こりやすくなります。
磁気不良カードの処理を担当していた元・銀行員の方によると、カバンや財布の磁石で、磁気不良になったケースもあるそうです。
長く使い続けたことが原因で読み取れなくなったキャッシュカードを、無料で再発行できる銀行もあります。一度、確認してみてもよいと思います。
銀行の手数料コラム:
大手銀行の口座維持手数料の問題をわかりやすく解説 実は似た手数料もすでにある