自動積立定期預金のおすすめはネット銀行 メリットは高い金利だけではない
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積立定期預金とは、毎月決まった金額を自動的に定期預金へ積み立てるサービスです。貯金が苦手な人も、意識せずにお金を貯められます。
積立定期預金は、三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行などの大手銀行も扱っています。しかし、私はネット銀行での利用をおすすめします。
ネット銀行のほうが金利が高く、少額から手軽に利用できます。スマホからネット完結で申し込めるので、忙しい人も通勤中などのスキマ時間に始められます。
積立定期預金を提供するネット銀行は、楽天銀行・イオン銀行・ソニー銀行です。これらを比較し、積立定期預金のメリットや使い方をまとめます。
記事の最後には、積立定期預金よりおすすめの新たな積み立てサービスについても解説しています。
目次
ネット銀行と大手銀行の積立定期預金を比較
ネット銀行と大手銀行の積立定期預金で、もっとも大きな違いは預金金利です。
大手銀行の積立定期預金は、ゼロに近い低金利が続いています。普通預金と同じくらいの利息しか受け取れません。
対してネット銀行は、通常の定期預金と同じ、もしくはそれ以上の預金金利を提供しています。大手銀行と10倍以上の金利差があるため、長期間の積み立てとなると利息差も大きくなります。
■ネット銀行
- 楽天銀行:年0.02%
- イオン銀行:年0.02%
- ソニー銀行:年0.02%
■大手銀行
- 三菱UFJ銀行:年0.002%
- 三井住友銀行:年0.002%
- みずほ銀行:年0.002%
- りそな銀行:年0.002%
- ゆうちょ銀行:年0.002%
ネット銀行は実店舗を持たず、運営コスト(店舗スタッフの人件費など)を最小限に抑えているため、高い金利を提供できます。
スマートフォンなどでネットバンキングを利用することに抵抗がなければ、大手銀行と同じように使えます。
ネット銀行は、積み立てルールを柔軟に設定できるメリットもあります。500円や1,000円から積み立てられ、10年などの長期積立にも対応しています。
大手銀行の積立定期預金は、申込方法によっては1万円からしか利用できない場合もあります。
■ネット銀行の積立定期預金を比較
特徴 | 楽天銀行 | イオン銀行 | ソニー銀行 |
---|---|---|---|
最低積立額 | 1,000円(1円単位) | 500円(1円単位) | 1,000円(1,000円単位) |
積立日 | 何日でもOK | 25日 | 2か7のつく日(※) |
満期日 | 1ヶ月~10年 | 6ヶ月~40年 | 1・2・3年 |
増額月 | 年2回まで | 年6回まで | 年2回まで |
※2日・7日・12日・17日・22日・27日のいずれか
■メガバンクの積立定期預金を比較
特徴 | 三菱UFJ銀行 | 三井住友銀行 | みずほ銀行 |
---|---|---|---|
最低積立額 | 1,000円(窓口だと1万円) | 1,000円(総合口座は1万円) | 1,000円 |
積立日 | 何日でもOK | 何日でもOK | 何日でもOK |
満期日 | 1年~3年 | 3ヶ月~4年 | 6ヶ月~3年 |
増額月 | 年2回まで | 年6回まで | 年6回まで |
ネット銀行の金利「以外」のメリット
ネット銀行で積立定期預金を利用するメリットは、金利以外にもあります。
■ネット銀行の積立定期預金 3つのメリット
- 小額からスタートできる
- ネットだけで手続きができる
- 手数料優遇などの特典あり
※ネット銀行にお金を預けるのが不安な人は、「ネット銀行にお金を預けるのは危険?倒産や情報漏洩、災害リスクを考える」もご参照ください。
小額からスタートできる
ネット銀行の積立定期預金は、少額から積立をスタートできます。なかでも、イオン銀行は500円から積み立てられるので、小銭貯金のような感覚で始められます。
近年はメガバンクも、積立定期預金の最低積立額が少なくなり、1,000円から利用できるケースが増えました。しかし、条件によっては1万円からしか積み立てられないなど、一部制限があります。
例:三菱UFJ銀行の積立定期預金は、窓口で申し込むと1万円からの積み立てになる。
貯金しようと思い立ったら、少額でもよいのでまず始めることが大事です。少額からでも「積み立て」という行動を始めることで、貯金に慣れるきっかけになります。
500円や1,000円など、少額から貯金を始めたい人は、ネット銀行がおすすめです。毎月1,000円を積み立てるだけでも、1年で12,000円+利息分を貯められます。
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ネットだけで手続きができる
積立定期預金に申し込む際、ネット銀行はネット完結で手続きできます。スマートフォンやパソコンから申し込めば、すぐに利用できます。
大手銀行もネットから申し込めるようになりつつあります。しかし、一部の銀行は店舗窓口でしか申し込めません。通帳や銀行印を持って、平日の日中に窓口へ行かねばなりません。
■窓口でしか積立定期預金に申し込めない銀行例
- みずほ銀行(随時預入はネットから可)
- ゆうちょ銀行
みずほ銀行の営業時間は、平日15時までが基本です。ゆうちょ銀行も16時までしか開いていないので、平日に仕事がある人は申し込みにくいと思います。
ネット銀行なら、通勤中や帰宅後、寝る前など、24時間いつでも積立定期預金を始められます。
手数料優遇などの特典あり
ネット銀行は、取引内容に応じて特典を受けられる優遇プログラムが充実しています。イオン銀行とソニー銀行は、積立定期預金の利用によって優遇内容がランクアップしやすくなります。
イオン銀行は、積立定期預金を利用すると「イオン銀行Myステージ」という優遇プログラムの特典がランクアップしやすくなります。
「イオン銀行Myステージ」とは、月々の取引内容に応じてスコアが加算され、そのスコアによって優遇内容が変わるというランク制プログラムです。スコア加算条件には、積立定期預金も含まれています。
たとえば、クレジット機能もしくはデビット機能付きのキャッシュカードを発行し、ネットバンキングに登録したうえで積立定期預金を利用すれば、シルバーステージをキープできます。
シルバーステージが適用されると、ATM手数料が月2回、他行宛振込手数料が月1回無料になります。
ソニー銀行にも、「Club S」という優遇プログラムがあります。シルバー・ゴールド・プラチナランクというランクがあり、月末総残高が300万円を超えるとシルバーランクが適用されます。
イオン銀行よりハードルは高めですが、ATM手数料や振込手数料だけでなく、デビット還元率や外貨預金の手数料なども優遇されます。
積立定期預金のよくある質問
積立定期預金の使い方について、質問が多い内容をまとめました。
通常の定期預金とは異なるサービスなので、少しややこしい特徴もあります。金融機関ごとの違いもあるので、申込前は商品説明書のチェックをおすすめします。
中途解約はできる?手数料は?
積立定期預金は、通常の定期預金と同じく満期前の途中解約ができます。どうしても積み立てを続けるのが難しいときは、解約するのも手です。
円定期預金は、中途解約手数料などは発生しません。途中で引き出しても、元本割れは起きないので安心です。
そのかわり、「中途解約利率」という金利が適用され、受取利息が減ります。中途解約利率は普通預金と同じくらい、もしくはそれ以下の水準なので、利息には期待できません。
積立定期預金の中途解約は、ネットもしくは店舗で行います。一部の銀行は、店舗でしか解約できないので要注意です。
積立金の一部を引き出せる?引き出し方法は?
積立定期預金の多くは、積み立ててきた預金の一部を普通預金へ振り替えられます。普通預金に移したあとは、キャッシュカードで引き出せます。
積立定期預金を一部解約すると、引き出さない積立金は引き続き運用し続けられます。一括解約しかできない通常の定期預金に比べて、柔軟な入出金が可能です。
積立金を一部だけ引き出せる理由は、毎月積み立てるごとに明細が個別作成される仕組みだからです。1つの定期預金のなかに、複数の明細が作られていくイメージです。
積立定期預金の途中引き出しとは、明細を個別に解約することを指します。
たとえば、1月から毎月1万円を積み立て始めると、1月、2月、3月……と、明細が作られていきます。
3万円だけ引き出す際は、3ヶ月分の明細を解約します。
積立定期預金の一部解約も、ネットや店舗で行います。ネット銀行は、ネットバンキングサービスから手続きできます。
満期後も継続できる?
積立定期預金の満期時の取扱方法は、銀行によって異なります。大きく分けると、以下3タイプに別れます。
■積立定期預金の満期時の取り扱い
- 通常の定期預金のように、満期時の取り扱いを自分で選べるタイプ
- 満期で自動解約となるタイプ
- 期限を決めずに積み立て続けるタイプ
楽天銀行は、満期時の取扱方法を自由に設定できます。満期になっても預け続けたい場合は「元利金継続型」で申し込み、次の満期で解約したくなったら「満期自動解約(自動払戻型)」に変更すればOKです。
イオン銀行は、満期日を6ヶ月から40年まで指定できます。満期になると、積立定期預金は自動解約となり、普通預金口座へ残高が振り替えられます。
満期日を設定せず、積立定期預金に申し込むことも可能です。その場合、最長預入期間の40年で自動的に解約となります。
「貯金目標は特にないけれど、気長に積み立てたい」という人は、期限を決めずに積立定期預金を始めるのもありだと思います。
ソニー銀行の積立定期預金は、期限がありません。積立定期預金を一時停止したり、解約したりするまでは継続し続けます。
申込時に預入期間を1年・2年・3年から選びますが、期日が来ても元利金自動継続となります。3年以上積み立てる予定なら、どの預入期間を選んでもOKです。
預入期間によって適用金利が異なるなら、もっとも好金利なものを選ぶことをおすすめします。
期間の定めはなく、積み立て定期預金のご解約、または積み立て一時停止のお申し込みまで積み立ては継続されます。
積立日に残高不足だとどうなる?
積立定期預金の積立日に、口座残高が足りていない場合は積み立てを行いません。
残高があるぶんだけ積み立てるようなことはなく、その月は積み立てなし、という扱いになります。
例:毎月2万円の積立定期預金の利用中、残高が1万円しかない月は、積み立てを実行しない。1万円だけ積み立てることはできない。
積立定期預金だけじゃない自動貯金サービス
近年は、積立定期預金のほかにも自動的に貯金できるサービスが増えています。
よりカジュアルに貯金できるアプリや、定期預金より好金利で積み立てられる預金サービスなど、選択肢が広がっています。特におすすめのサービスを2種類、解説します。
自動貯金アプリ
積立定期預金とあわせておすすめなのが、「自動貯金アプリ」です。積立定期預金のように利息は受け取れませんが、コツコツお金を貯めたい人に向いています。
たとえば、マネーフォワード社が運営する「しらたま」というアプリは、積立貯金だけでなくおつり貯金もできます。
デビットカードやクレジットカードでの買い物の「端数」をお釣りと見立て、お釣りに相当する金額が自動的に貯金される仕組みです。ふだんカード決済を利用する人におすすめです。
例:積立額を1,000円に設定し、700円の買い物をしたら、おつりの300円分を貯金するなど。
貯金ルールがより豊富な「finbee(フィンビー)」というアプリもあります。
積立貯金以外に、歩数貯金(例:1日1万歩歩いたら1,000円貯金)やチェックイン貯金(例:出社したら1,000円貯金)など、独特な貯金ルールが多く、楽しく貯金できます。
これらのアプリは、すべて無料で使えます。定期預金ではないため、いつでも自由に出金できるのも特徴です。
ふだん家計簿をつけたり、残高をあまり見ない人ほど、「知らないうちにこんなに貯金できていた」という驚きを経験できるかもしれません。
好金利な貯蓄預金
積立定期預金を検討している人は、あおぞら銀行BANKの貯蓄預金「The Savings」の比較もおすすめします。
BANKとは、あおぞら銀行のインターネット専業支店です。BANKで口座開設すると、ネットバンキングアプリで「The Savings」という積立貯蓄機能を利用できます。
The Savingsは、積立定期預金より積立ルールが豊富です。毎月の積み立てや手動積立だけでなく、「デビットカードで支払った金額の50%を貯金」のようなデビット積み立ても設定できます。
▼The Savingsの積立設定画面
あおぞら銀行BANKでの積み立てをおすすめする最大の理由は、預金金利の高さです。普通預金やThe Savingsの預金金利は年0.2%と、業界トップクラスです。
積立定期預金も柔軟に一部解約できるものの、中途解約利率が適用されると利息が大幅に減ります。The Savingsでの積み立てならば、いつでも同じ金利で利息を受け取れます。
個人的には、アプリのデザインも気に入っています。
貯金目標ごとにオリジナル写真を設定すると、モチベーションも上がります。
▼複数の貯金目標の管理例
よりくわしい使い方はこちら:
あおぞら銀行BANKアプリだけの機能「The Savings」 自動積立機能で貯金体質になる