ゆうちょ銀行のNISA申込方法・解約方法 窓口よりネット手続きがおすすめ
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ゆうちょ銀行でNISAに申し込む方法と、解約(売却)方法を解説します。
老後資金などに不安を覚え、ゆうちょ銀行で資産運用の相談をする人が増えています。特に、少額から積み立てられる「つみたてNISA」は、若い人に人気です。
実際にゆうちょ銀行の窓口に行った体験も交え、具体的な手続方法をわかりやすくまとめました。
ゆうちょ銀行の行員さんから聞いた、公式サイトに載っていない情報もお伝えします。
目次
申込みは窓口・郵送・ネットのいずれか
ゆうちょ銀行でNISAを始めるためには、ゆうちょ銀行の総合口座・投資信託口座・NISA口座が必要です。
総合口座とは、預金や振込みなどを行う口座です。ゆうちょ銀行にお金を預けている個人なら、ほぼ全員がすでに持っていると思います。
総合口座があれば、投資信託口座とNISA口座を同時に申し込めます。NISAの申込方法は、大きく分けて3種類あります。
■ゆうちょ銀行でNISAに申し込む方法
- ゆうちょダイレクト
- 郵送
- 窓口
ネットバンキングサービス「ゆうちょダイレクト」を利用中の人は、ネット完結でNISAに申し込めます(ジュニアNISAを除く)。
マイナンバーや本人確認書類の提出は、画像アップロードで対応できます。書類郵送なども不要です。
▼ゆうちょダイレクト NISA申込みメニュー
自宅にプリンターがある人は、郵送での申込みも可能です。
公式サイトの申込書作成フォームに名前や住所などを入力すると、申込書が簡単に作れます。手書きの手間は最小限なので、書き損じの心配がありません。
パソコン上で完成した申込書PDFデータを、自宅で印刷し、郵送で申し込みます(→ゆうちょ銀行NISA申込書作成・ダウンロードはこちら)。
ただし、本人確認書類とマイナンバーカードのコピーも必要です。自宅のプリンターにコピー機能がなければ、コンビニなどで印刷する手間がかかります。
書類不備が心配な人は、窓口へ行くのが確実です。必要なものさえ持参すれば、一度の来店で手続きが完結します。
窓口でNISAに申し込む際、必要なものは以下3点です。
■NISAの申込みに必要なもの
- 本人確認書類(運転免許証など)
- マイナンバーカード
- 銀行印(届出印)
※顔写真つきの本人確認書類がない場合は、顔写真なしの書類2点を提出する(健康保険証と住民票の写しなど)。
投資信託を扱うのは大型支店のみ
ゆうちょ銀行の窓口でNISAに申込む際は、事前に投資信託を扱う支店を調べることをおすすめします。
NISAなどの資産運用に対応する支店は、ごく一部です。中央郵便局と併設しているような、大型支店がおもに対応しています。
小さな支店では、投資信託の担当者がいない可能性があります。
→投資信託の相談ができるゆうちょ銀行支店の確認はこちらから(ゆうちょ銀行公式サイト)
NISA口座開設まで約1ヶ月
ゆうちょ銀行に限らず、NISA申し込みから口座開設までは、約1ヶ月ほどかかります。
書類不備などがなく、スムーズに手続きが進めば、3週間ほどで開設できるケースもあります。基本的には、1ヶ月かかると思っておくほうが安心です。
ゆうちょ銀行の行員の方いわく、年末は手続きが混み合い、時間がかかる場合が多いそうです。
■NISA口座開設までの流れ
- NISA口座の申込み(窓口・郵送・ゆうちょダイレクトのいずれか)
- ゆうちょ銀行が税務署に手続き
- 税務署が申込者の確認書を発行
- NISA口座開設完了
窓口でつみたてNISAの相談をしてみた
私も実際に、ゆうちょ銀行の窓口でつみたてNISAの相談に行ってみました。銀行員の専門性や、どんな営業を受けるのかを、見てみたかったからです。
これからゆうちょ銀行に相談してみようか、迷っている人の参考になれば幸いです。
入店すると、入口すぐの場所に、NISAなどの資産運用チラシがありました。チラシを手にとって見ていると、行員の方から「資産運用をお考えですか?」と声をかけられました。
そのまま、すぐに相談ブースに通してもらいました。
私が行った支店では、お茶もいただけました。
行員の商品知識はやや乏しい
正直にいうと、ゆうちょ銀行の行員は、商品知識がやや乏しく感じました。説明は丁寧ですが、パンフレット以上の情報はあまり得られない印象です。
むしろ、不安を感じる説明もありました。つみたてNISAの投資信託の選び方を尋ねた際、「手数料はあまり気にしなくて大丈夫です」といわれた点です。
投資信託の選び方の基本は、手数料の比較です。運用による利益が多く出ても、手数料が高いと受け取るお金が減るからです。
「手数料は見えないところで差し引かれるので、気にされないお客様が多いです」という説明は、不信感を抱きました。
もちろん、支店や担当者によって、相談の質は異なると思います。けれども、三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行・りそな銀行では、予約なしでも専門性の高いスタッフが説明してくれました。
参考記事:三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行・りそな銀行の資産運用相談レポート
ゆうちょ銀行でNISAをやると決めているなら、わざわざ窓口に行かず、ネット申込みで済ませてもよいかもしれません。
ゆうちょ銀行以外も検討中で、「まずはNISAがどんなものか教えてほしい」という人は、大手銀行に行くほうがおすすめです。
低リスクな投資信託が多い
ゆうちょ銀行のつみたてNISAで扱う投資信託の特徴は、低リスクで、安定運用に強い商品が多い点です。
つみたてNISAで選べる9商品のうち半分は、1本で多くの資産に分散投資できる「バランス型ファンド」です。株式と債券を両方組み入れ、値動きを抑える投資信託です。
つみたてNISAのパンフレットには、選べる投資信託のリスクとリターンの図解がありました。投資信託選びの参考になります。
▼ゆうちょ銀行 つみたてNISAで運用できる投資信託の図解
この図のうち、左4本の投資信託は、バランス型ファンドです。上記にくわえ、ターゲットイヤー型のバランスファンドも1本あります。
つみたてNISAで選べる投資信託9本のうち、5本がバランスファンドです。ほかの大手銀行と比べ、バランスファンドの割合は高めです。
三菱UFJ銀行のつみたてNISAは、選べる投資信託12本のうち、バランスファンドは3本です。
行員の方の話を聞くと、ゆうちょ銀行で資産運用を考える人は、総じて安定志向が強いようです。
ゆうちょ銀行のつみたてNISAが低リスク商品中心なのは、顧客ニーズに合うラインナップといえます。
一般NISAで買える投資信託も、値動きの大きい株式より、値動きが安定している「債券」が充実しています。
手数料は平均~やや高め
ゆうちょ銀行の、つみたてNISA取り扱い投資信託は、手数料が平均的、もしくはやや高めです。
■つみたてNISAで比較すべき手数料「信託報酬」
つみたてNISAで手数料を比較する際は、「信託報酬」という欄を見ます。信託報酬とは、投資信託の運用中にかかるランニングコストです。
本来、投資信託には、購入時手数料や解約手数料もかかります。しかし、つみたてNISAの投資先は、これらの手数料が0円の投資信託に限定しています。
一般的に、バランスファンドは信託報酬が高めです。投資先が多く、運用に手間がかかるからです。
ゆうちょ銀行のつみたてNISAで選べるバランスファンドは、信託報酬が低めではあります。しかし、ネット証券では、より低コストなバランスファンドも増えつつあります。
コスト重視でつみたてNISAを始めたいなら、楽天証券などのネット証券がおすすめです。ネットでの手続方法は、ゆうちょ銀行とほぼ同じです。
楽天証券は、楽天銀行と一緒に使うと、預金金利が大幅アップするメリットもあります。記事執筆時点(2022年6月6日時点)では、ゆうちょ銀行の100倍の預金金利が実現可能です。
窓口での手続きを勧められる
ゆうちょ銀行の窓口で、つみたてNISAの申込方法を尋ねると、窓口での申込みを勧められました。
しかし、その場で契約を迫るような雰囲気ではありません。「1日で手続きが終わるので楽ですよ」くらいのニュアンスでした。
窓口契約を推奨するのは、行員にノルマがあるからか、郵送での書類不備を防ぎたいからかもしれません。
ゆうちょ銀行の窓口で資産運用の相談をすると、行員の名刺をもらえます。以降は、窓口へ行く前に行員に電話すれば、待ち時間なしで案内してもらえます。同じ行員に対応してもらえる安心感もあります。
事前相談すれば、窓口時間外に対応してもらえるケースもあります。
しかし、平日は仕事で忙しい方は、ゆうちょダイレクトでの手続きがやはり便利だと思います。スマホやパソコンの操作に抵抗がなければ、5~10分ほどで完了すると思います。
つみたてNISAの売却はネットが便利
つみたてNISAを解約し、投資信託を売却する手続きは、窓口もしくはゆうちょダイレクトで行います。スマホやパソコンで完結する、ゆうちょダイレクトが便利です。
窓口だと、平日9:00~16:00しか手続きできません。15時以降の解約手続きになると、翌営業日扱いになります。
ゆうちょダイレクトなら、早朝や夜間でも簡単に申請できます。窓口での解約に必要な、通帳・銀行印の用意、解約申込書の記入も不要です。
■ゆうちょダイレクトの利用時間
0:05~23:55
※投資信託の取引は、第三日曜日の23:55から翌日6:00は利用できません。
つみたてNISAで運用していた投資信託を売却すると、通常貯金の口座に換金代金が振り込まれます。代金を受け取れるのは、手続きから4~8営業日後です。
解約手続き後、取引報告書などが郵送で届き、すべての手続が完了します。
投資信託口座の解約は窓口のみ
使わなくなった「投資信託口座そのもの」を解約する際は、窓口に行く必要があります。
つみたてNISAの売却を済ませ、投資信託口座の残高が0円の状態にし、以下のものを持参します。
■ゆうちょ銀行の投資信託口座解約に必要なもの
- 通帳
- 銀行印(届出印)
- 本人確認書類
平日に窓口に行く時間がなければ、投資信託口座をそのまま放置しても問題はありません。
ゆうちょ銀行の投資信託口座は、口座維持手数料がかかりません。持ち続けても、手数料はかかりません。
NISA口座を他社に乗り換える方法
NISA口座を持てるのは、1人1つまでです。ゆうちょ銀行でNISA口座を開設したら、ゆうちょ銀行のみでNISAを活用します。
ゆうちょ銀行から他の金融機関に乗り換えたいときは、窓口か郵送で「非課税口座廃止通知書」を取り寄せる必要があります。
後日届いた「非課税口座廃止通知書」を記入し、変更後の金融機関に郵送します。申込書とあわせて郵送してOKです。
例:ゆうちょ銀行からSBI証券に乗り換える場合、ゆうちょ銀行で取り寄せた「非課税口座廃止通知書」をSBI証券に送る
ただしNISA口座は、1年に1度でも利用すると、その年は変更できません。次の年のNISA受付が始まる10月1日以降まで、待つ必要があります。
つみたてNISAの金融機関選びのヒント:
つみたてNISA、どこで始める?初心者こそ銀行ではなくネット証券がおすすめの理由