マネードクターとは口コミ通り保険屋なのか 実際に予約して調査してきました

マネードクターの口コミ

高橋一生さんがテレビCMに出演した「マネードクター」でどのようなサービスを受けられるか、ファイナンシャルプランナー(通称:FP)である私が実際に調べてきました。

マネードクターとは、株式会社FPパートナーが運営する無料相談サービスです。ライフプラン作成や資産形成を、プロのFPに無料相談できます。

▼マネードクターCM

マネードクターは、以前は「保険のビュッフェ」というサービス名で、保険相談が中心でした。

旧サービス名を知った人の口コミでは、「なんだ、結局は保険代理店か」「保険の営業を受けるのではないか」という声もあります。

そこで、マネードクターに予約し、カウンセリング体験をしてみました。ほけんの窓口・保険見直し本舗との比較もあります。

結論:やはり保険の営業は受ける

生命保険

今回は、老後資金の相談という名目で、マネードクターに予約しました。

具体的な当日の流れは詳しく解説しますが、結論からいうと最後は保険の提案を受ける流れにはなりました。

私は、過去に保険代理店からの営業を受けたことがあります。ヒアリングから提案までの流れは、当時と非常に似ていました。

ただし、保険営業を受けた経験がなかったり、お金の知識が少なすぎると、「営業を受けている」と感じないかもしれません。

それくらい自然な流れで、保険のメリットを説かれ、提案を受けます。営業スキルが高いと感じました。

マネードクターをうまく利用するには、お金や保険の知識も最低限、身につけておくと安心です。「これを知らなかったら危なかったな」と私が感じた点も、解説していきます。

予約はネットからが便利

電車でスマホを操作するサラリーマン

マネードクターの予約は、公式サイトから行うのが便利です。私は2~3分で完了しました。

予約時に、相談希望内容も選びます。当日は相談希望の内容に沿って、説明を受けました。

▼マネードクターの予約画面 相談内容のチェック項目
マネードクターの予約画面

また、マネードクターの面談は、オフィスへの「来店型」と、自宅やカフェに来てもらう「訪問型」から選べます。

マネードクターの店舗は、アクセス良好なオフィス街などに多くあります。仕事帰りなどに相談したい人は、来店型が便利です。育児で忙しい人などは、自宅に訪問してもらうのもおすすめです。

私は、オフィスの雰囲気も見てみたかったので、来店型を選びました。

相談の流れ

相談当日、マネードクターの事務所に訪問すると、面談室に案内されました。

ほけんの窓口や保険見直し本舗のようなオープンカウンターではなく、会社の商談室のような雰囲気の個室です。

ビジネスライクな雰囲気に慣れていない人は、少し緊張するかもしれません。

個室に案内されてすぐ、担当者と挨拶しました。担当者はスーツ姿の男性で、話しやすい方でした。

お茶もいただき、雰囲気が和んだところで、会社やサポート内容の説明が始まります。

「FP事務所」と名乗る

人差し指を立てる男性

はじめに、パンフレットを開きながら会社紹介を聞きます。その際は、マネードクターはファイナンシャルプランナーが集まる事務所だと名乗っていました。

「全国でこれだけのファイナンシャルプランナーを束ねる事務所はありません」と、全国規模のFP団体という旨の説明を受けます。

保険代理店として保険提案ができるという説明もありますが、あくまでファイナンシャルプランナーという特徴を押し出す印象でした。

マネードクターの運営会社が「株式会社FPパートナー」という社名なのもあり、この時点では元・保険のビュッフェという雰囲気はいっさい感じません。

ひととおりの会社紹介を聞いたあとは、相談内容のヒアリングに移ります。

老後資金の解説はロジカルでわかりやすい

電卓を持つ男性

老後が心配で相談に来たと伝えると、まず老後に必要なお金の計算をしてもらえました。

老後資金の説明はロジカルで、非常にわかりやすいと感じました。個人的には、ほけんの窓口や保険見直し本舗より、納得感を持てました。

納得感を持てる理由は、担当者と一緒に老後資金を計算するからだと思います。

マネードクターでの老後資金計算は、担当者がヒアリング内容を白紙に書きながら、資産状況を組み立てるやり方です。公的資料のデータも使いながら、目の前で電卓を叩いてもらえます。

目の前で一緒に算出してもらえるため、計算の根拠や過程をしっかり理解できます。

年金の仕組みや物価変動など、老後資金の計算に必要な情報も、丁寧に説明してもらえました。

ほけんの窓口での老後資金計算は、パソコンで行います。

ほけんの窓口オリジナルの入力フォームに資産状況を入力すると、老後に必要な金額を自動計算できる仕組みです。

シンプルでわかりやすいですが、老後資金の計算プロセスは見えません。将来の物価上昇をふまえた計算だったか、失念してしまいました。

保険の見直し作業

保険証券

老後に必要なお金がわかったあとは、年金で不足する金額をどうやって補っていくかを相談します。

その際、保険に入っていると保険の見直しも受けられます。私も現在加入している保険証券を持参してみました。

私の担当者は、必要な保険と不要な保険を、かなり明確に選別していました。「よい保険です。解約しないでください」「これは不要ですね」と、はっきり断言していました。

ちなみに、ほけんの窓口・保険見直し本舗・マネードクターで同じ保険の見直しを依頼したところ、提案内容は3社とも異なりました。

保険選びに正解はありません。最終的には、自分で判断する必要があります。

その場で具体的な保険提案はありませんでしたが、利率の高い外貨建て保険変額保険がおすすめ、と話す場面がありました。

どちらも投資性が強い、ハイリスク・ハイリターンの保険です。保険会社の利益が大きい保険でもあるので、「あ、保険営業が始まったな」と感じました。

■外貨建て保険とは

外貨建て保険とは、保険料の支払いや保険金受取を、円ではなく外貨で行う保険です。日本より高金利な、米ドルや豪ドルが大半です。

保険金を受け取るときに円安になっていると、支払ったお金より大きい金額を受け取れます。外貨預金の「為替差益」と同じ仕組みです。

■変額保険とは

変額保険とは、株式などで資産運用し、運用実績に応じた保険金を受け取れる保険です。資産運用と似ています。

運用がうまくいけば利回りが上がり、受け取れるお金が増えます。

次回の面談では、切り替えるほうがよい保険プランを用意するそうなので、これらの提案を受けると思います。

1週間後に次の予約を取り、初日は1時間半ほどで相談を終えました。

不安だと感じた発言

保険の見直し中、私は不安に思う人が多そうな質問を担当者に投げかけました。

わかりやすい説明もありましたが、なかには不安に感じる返答もありました。金融知識がない人が鵜呑みにすると、損する可能性がありそうな場面もありました。

特に、気になった発言は3つあります。

貯蓄があっても医療保険は必要

病院とお金

入院や通院にそなえる医療保険は必要かと聞くと、「あったほうがよい。自分は必要経費と思っている」と返答をもらいました。

日本には、高額療養費制度限度額適用認定証など、医療費を一定以下に抑える公的制度があります。

「高額療養費制度でカバーできるくらいの貯金はあると思うんですが、それでも必要ですか?」と聞いても、やはり必要という答えでした。

→高額療養費制度・限度額適用認定証の説明はこちら

高額療養費制度などの制度は、担当者もかなり評価している様子でした。それでも医療保険が必要だと考える理由は、高額療養費制度が使えないケースがあるからとのことです。

担当者は、高額療養費制度が使えない事例を、3つ挙げていました。

■高額療養費制度が使えないシーン

  • 月をまたぐ入院
  • 保険適用外の治療
  • 将来、高額療養費制度が縮小・廃止になった場合

たしかに、このような状況になる可能性は誰しもあります。けれども、いずれもかなりのレアケースです。

高額療養費制度は、月ごとの医療費が一定金額を上回ると、払い戻しを受けられる仕組みです。たまたま入院期間が月をまたぎ、1ヶ月ごとの医療費が少なくなると、適用できません。

しかし、今は医療技術の進歩により、入院日数は短くなりつつあります。ガン治療でも、現在は入院より通院が中心です。長期入院を経験する確率は、今後も下がっていくはずです。

ガン治療は高額なイメージがありますが、健康保険と高額療養費制度を使えば、20~30万円ほどになるケースが大半です。

高額療養費制度には、1年に3ヶ月以上が適用となると、さらに負担額が減る「多数回」という制度もあります。公的制度でも、長期入院には備えられます。

たとえば、年収約370万円以下の人が多数回に当てはまると、以降の医療費負担は月44,400円に抑えられます。治療費が100万円かかっても、負担額は44,400円のみです。

毎月、掛け捨てで支払う医療保険料をすべて貯金すれば、十分貯められる額だと思います。

▼高額療養費制度 多数回該当の医療費(70歳未満)
高額療養費制度
厚生労働省保険局「高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成27年1月診療分から)」より引用

マネードクターの担当者は、医療保険を「使う機会がないとしても、お守り代として払う価値があるもの。必要経費だと思う」と話していました。

私は、費用面だけを考えれば、医療保険の保険料をすべて貯金に回すほうが、お得だと思います。

保険は、自分のお金では支払えないくらい大きな出費に備え、大勢でお金を出し合う仕組みです。医療保険の場合、何度も入院してしまった人は保険金を多く受け取れますが、健康な人の多くは払い損になります。

保険に入ることで、精神的な安心感を得られるメリットはあります。

iDeCoやNISAは不要だと言われた

NISA

老後資金の積み立て方法の説明時に、「iDeCoとつみたてNISAはやらないほうがよい。もっと利率が高い保険がある」と言われ、驚きました。

たしかに、外貨建て保険や変額保険には、利回りの高い商品があります。iDeCoやNISAで選べる人気の運用商品は、利回り相場が3%前後です。変額保険は、5%以上の利回りを狙える商品もあります。

しかし、ハイリターン運用にはハイリスクがつきものです。特に、外貨建て保険・変額保険は、投資性の高い保険です。積み立てたお金より、受け取るお金が減るリスクがあります。

■外貨建て保険のリスク

外貨建て保険は、保険金の受取時に円高だと、円で受け取る保険金が減ってしまいます。これを「為替リスク」といいます。

為替リスクのいちばんのデメリットは、そのときにならないと為替の状況がわからない点です。

つみたてNISAなどの積立投資で、お金が増えるいちばんの理由は「複利効果」です。長期的に分散投資すれば、資産を増やせる可能性が高くなります。

一方、為替相場は「長く運用すれば円安で得をする」というものではありません。円高と円安は繰り返すからです。

外貨建て保険は、円と外貨の両替に為替手数料もかかります。毎月保険料を払い込む際も、保険金を受取る際も発生するコストです。

手数料が高く、不確実性の高い外貨建て保険は、老後資金形成には不向きです。

■変額保険のリスク

変額保険は、運用実績が思わしくないと、受け取るお金も減ります。

保険会社に支払う手数料も高いため、さらにリターンは目減りします。変額保険の資産運用は、保険会社ではなく、運用専門の金融機関が行います。あいだに入る企業が増えるぶん、手数料を上乗せする必要があるからです。

死亡保険金には最低保険額がありますが、満期解約金や解約返戻金には最低保険額がないのもデメリットです。

▼アクサ生命 変額保険イメージ図
変額保険イメージ
アクサ生命の「資産形成」の変額保険ユニット・リンクより引用

変額保険を終身保険として活用するなら、まだ検討の余地はあります。死亡保険金には最低保証があるからです。

しかし、老後資金のために変額保険を契約するなら、iDeCoやNISAのほうが無難です。iDeCoやNISAでは、手数料が低い投資信託も選べます。手数料が運用益を圧迫しづらいです。

また、iDeCoやつみたてNISAには、税制メリットがあります。手数料が低いうえに、税金を確実に減らせます。

本来、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。iDeCoとNISAは、この約20%分の税金が非課税となります。

さらにiDeCoは、月々の掛金全額が所得控除となります。積み立て中も節税でき、運用中の手取り収入を増やせます。

iDeCoには、60歳まで引き出せないというデメリットがあります。しかし、保険も短期では解約できない、もしくは解約すると受取額が大きく減るものがほとんどです。

「老後資金に備える」という目的であれば、iDeCoのデメリットは気にならないかと思います。

途中で引き出す可能性があるなら、非課税期間20年のあいだにいつでも引き出せる、つみたてNISAが向いています。

→iDeCoやNISAなど、会社員向け節税対策についてはこちら

ドル建て保険は元本割れのリスクなし

ドル

私がいちばん怖いと感じた担当者の言葉は、「ドル建て保険は元本割れしません。為替リスクがあるだけです」というものです。

上記のように言われたのは、私が「iDeCoやNISAより利回りが高い保険があるとのことですが、その分リスクも高いのでは?」と尋ねたときです。

担当者の発言自体は、間違っていません。しかし、「リスクが不安」と言う自分に対し、このような返事をする営業姿勢に不安を覚えました。

元本保証の外貨建て保険は、実際にあります。けれども、元本を保証するのは、あくまで「外貨」での元本です。為替リスクによって、円での資産が減る可能性はあります。

為替リスクを理解していない人だと、「元本割れしないなら安心だな」と感じ、安易に契約してしまいかねない説明だと思いました。

実際に、元本割れの説明が不十分だというクレームは、保険業界で多くあります。

生保協が生保各社に実施したアンケートによると、30年度に受け付けた外貨建て保険への苦情は「元本割れの可能性を十分説明しなかった」などリスク開示が不十分というものが7割を占め、契約者の年齢は60歳以上のシニア層が大半だ。
産経新聞「『外貨建て保険』苦情6年で4倍 リスク開示不十分」より引用

私に対しての詳しいリスク説明は、次回の面談時にあるはずです。具体的な提案時に、どのような説明をするか、よくみておきたいと思います。

保険の提案を断れる人は試す価値あり

書類を確認する男性

現時点で、マネードクターがおすすめできるのは、保険営業を受けても、必要ないと感じたら断れる人です。

老後資金の計算などは、わかりやすかったです。保険営業を受ける覚悟を持ち、担当者に流されて契約しないように注意できるなら、行ってみる価値ありです。

ただし、営業スキルの高い担当者だと、断りづらいと思います。不安であれば、行かないほうがよいかもしれません。

私の担当者は、老後資金の話から保険提案の話へ、非常に自然な流れで持っていった印象でした。

金融知識がなく、断るのが苦手だと、契約してしまいそうだと感じました。保険営業のプロフェッショナルです。

マネードクター・ほけんの窓口・保険見直し本舗を比較し、もっとも営業色が弱いと感じたのは、ほけんの窓口です。店舗で相談したあと、電話などでの追いかけ営業がありませんでした。

保険の相談をしてみたいなら、まずはほけんの窓口に行ってみるのがよいと思います。

マネードクターで二度目の面談を体験したあと、また更新させていただきます。

老後資金に関するコラム

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元は貯蓄下手だったが、現在は貯金や資産運用を自動化し、着々と資産形成中。メガバンクとネット銀行の使い分け方にはこだわりあり。

より良い情報をお届けするため、一条まつこ がメンテナンスを担当いたしました。(2019年12月25日 更新)

ありがとうございます。

この記事と関連するページ

2件のコメント

通りがかりの金融リテール営業マン

はじめまして。保険も投資も販売している某メガバンクの金融リテール営業マンです。
マネドクの体験記事とても興味深く読ませてもらいました。とても面白かったです。

マネドクは、結局のところは保険屋さんだということが理解できました。

資産運用面での知識が乏しいので、取扱している保険からの視点でしか語れないのが致命的だと感じました。

保険の重要性も理解できますが、いまの時代背景、今後の少子高齢化社会を考えますと、老後生活資金のニーズ的にはどう考えてもつみたてNISAかイデコだと思うのですがね…。笑 

その担当の方、資産運用の知識が乏しいのでしょう。

一条まつこ

>通りがかりの金融リテール営業マンさん

コメントありがとうございます。
無料FP相談の大半は保険販売による利益で運営しているので、保険を提案する流れになりやすいのだと思います。
私が担当していただいたマネードクターの担当者は、老後資金の考え方の説明などから、金融知識自体は豊富な印象でした。iDeCoやNISAをおすすめしなかったのは、営業トークの一環だったのかもしれません。
担当者の言葉に流されず、自分自身で保険が必要か判断できる人にとっては、マネードクターを活用する価値があると思います。
他の大手保険代理店と比べると、お金の説明にしっかり時間を取ってくれるので勉強になります。

質問・コメントはこちら
住宅ローン一覧
コメントを見る ページの先頭へ戻る