高い信用を誇るシンガポールドル!外貨預金で高金利を獲得するには
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近年、著しい経済の発展で注目されている「シンガポール」。旅行で訪れる人はもちろん、低い税率を背景にビジネス目的で移住する人も多いです。
まず知ってほしいのが、シンガポールの国土です。「面積が東京の3分の1しかない」と聞くと驚く人も多いと思います。
シンガポールはそれくらい小さな国でありながら、東南アジア屈指のグローバルハブとして多くの企業やお金持ちが集まっています。
目次
シンガポールドルの特徴
通常、外貨預金の金利はその国の「政策金利」によって左右されます。なぜなら、政策金利を軸として「銀行の預金金利」が決まるからです。
しかし、シンガポールには政策金利がありません。
よって、銀行間レートがシンガポールの金利として利用されることが多いです。
政策金利がないというのは、シンガポールが自分たちで金利を決定するのではなく、他国の状況に合わせて金利が毎日変動する「通貨バスケット制度」を採用しているということです。
■通貨バスケット制度とは
複数の貿易相手国の為替レートを組み合わせて、一定のルールに従って、その平均値を自国の金利として設定する制度。
外部国家の経済環境に依存することになるものの、複数の国を組み合わせているため、常に安定的な平均値を為替レートに反映できるメリットがあります。
MAS(シンガポール通貨金融庁)が運営。
この方法によって、シンガポールドルは新興国でありながらも抜群の安定性を誇り、低金利を維持しています。(もはやシンガポールは先進国とも言えるかもしれませんが)
低金利で安定度が高いものの、日本の政策金利よりも高い水準を維持しているのもシンガポールドルの特徴です。
長期的にリスクを抑えて運用したい場合は、シンガポールドルの外貨預金にもメリットがあります。
シンガポール経済は潤っている
冒頭で、国の面積が東京の3分の1しかないとお話しました。しかし、さらに驚きなのは、そのような狭い国でありながら「東京よりも人口密度が高い」ことです。
いくら人口密度が高いといっても、シンガポールの人口は約550万人程度に過ぎません。これは日本の20分の1程度です。
しかしながら、「1人あたりのGDPは日本より高く」、経済力が高い国家であることがわかります。
シンガポールは、富裕層に対する優遇を行ってきた国でもあります。たとえば、一定の資産を持つ人に対して積極的な永住権を与えたり、企業の税金を安くするなどです。
そうした取り組みが成功し、シンガポールには多くの富裕層、そして外資系企業が集まっている状態です。それによって、自国の国民も潤っていくということです。
実際、富裕層の割合は世界No.1と言われており、6世帯に1世帯が資産100万ドル以上を持っているとまで言われるほど。。。
しかし小さな国であるがゆえに、資源には恵まれていません。
多くの水道水を近隣諸国のマレーシアから輸入していますし、食料やエネルギーに関しても輸入に頼っている状況です。
とは言え、シンガポールは輸出もしっかりと行っており(機械設備などが多いです)、経常収支は黒字を維持できています。
実際、シンガポール企業は優秀なところが多いです。
たとえば、シンガポール航空は最高評価の「5つ星認定」を受けていますし、シンガポールテレコムは中国を除いてアジア最大の携帯会社となっています。
ただし、一般的な商品に対して取られる消費税は高め、ホテルなどはサービス料が10%かかるなど、観光や移住をする場合には少しお金がかかります。
特に、有名なマリーナベイサンズ周辺エリアでは、なんと30%もの税金が加算されます。。。
紙幣と小銭の種類
シンガポールドルは、英語表記では「SGD」と表されます。数字の単位で使うときは「S$」を使います。
それ以下の単位ではシンガポールセントが使われており、「S¢100 = S$1」となります。アメリカのドルと同じですね。
紙幣の種類が7種類。
S$2、S$5、S$10、S$50、S$100、S$1,000、S$10,000
小銭の種類は6種類です(ただしS¢1はほとんど出回っていません)。
S¢1、S¢5、S¢10、S¢20、S¢50、S$1
シンガポールドルの長期チャート
上記のチャートは、シンガポールドル/円(SGD/JPY)の5年間の長期チャートです。(2013年~2018年2月)
シンガポールと関係するほかの通貨と「値上がり・値下がり率」を比較しています。
- オレンジ:シンガポールドル
- 青:香港ドル
- 赤:中国元
- 緑:マレーシアリンギット
- 黄色:米ドル
日本円と比べると、シンガポールドルは過去5年間で約8%の円安になっています。
つまり、5年前にシンガポールドルに外貨預金をしていた場合「シンガポールドルの高金利 + 8%の値上がり益」が得られたことになります。
続いて、ほかの通貨と比較してみます。
シンガポールには中国人も多いことから、中国元や香港ドルと比較してみたのですが、さほど相関性は感じられません。
また、青色と黄色のグラフがほぼ一致していることから、香港ドルと米ドルの相関性が極めて高い(ほぼ一致した動き)こともわかります。
過去5年間の値上がり率で比較してみると、シンガポールドルと比較して、米ドル、中国元、香港ドルの方が大きかったようです。
一方で、近隣諸国の「マレーシア」の通貨である「マレーシアリンギット」と比較するとどうでしょうか。
マレーシアと言えば「ペトロナスツインタワー」が有名で、近年は著しい発展を遂げている新興国です。
シンガポールとマレーシアは陸でつながっており、ドライブがてらにマレーシアに行くこともできるようですが、通貨における相関性はまったく感じられません。
むしろ、マレーシアリンギットは、新興国ならではの動きをしており、この5年間で5%以上の下落となっています。
通貨取引において、シンガポールとマレーシアは似て非なる存在だということがわかりました。
この値動きがこれからも継続するとは限りませんが、シンガポールドルへの外貨預金をする上で参考になると思います。
上記のチャートはブルームバーグのページで取得できます。
また、より長期のチャートを見る場合は、アメリカのYahoo!ファイナンスの為替チャートがおすすめです。
Yahoo!ファイナンスでは、2003年~2018年の過去15年間の動きを見ることができますが、シンガポールドル/円はこの15年間で着実に円安となっていることがわかります。
シンガポールドルを外貨預金で扱うネット銀行
シンガポールドルを扱っている銀行は、日本国内では少ないです。
そのなかでも、ネットバンキングに力を入れている「SBI新生銀行」は、シンガポールドルの外貨預金を提供しています。
SBI新生銀行の外貨預金は、証券会社などと比較すると為替手数料が非常に安いので、おすすめです。
SBI新生銀行は条件に応じて3つの会員ランクを設定しており、ランクによって為替手数料の優遇率が異なります。
シンガポールドルの為替手数料は、プラチナランクで25銭、ゴールドランクで40銭、通常ランクは50銭となります。
私は以前、2社の証券会社でシンガポール株を買ってみたことがあるのですが、その際に2社から要求された為替手数料は、それぞれ60銭と100銭でした。。。
それに比べるとSBI新生銀行の手数料は安いと思います。
また、大和ネクスト銀行もシンガポールドルの取り扱いを開始しています。(為替手数料は60銭)
いろいろな通貨に外貨預金してみよう
ほかの外貨についても下記で解説しているので、それぞれの特徴を知った上で複数の外貨預金をしておくのもおすすめです。
特徴が異なる外貨に分散投資すれば、いずれかの外貨の価値が下がったときのリスクヘッジになります。
その他の通貨は「外貨預金」カテゴリへどうぞ。