銀行印のないネット銀行で、届出印が必要なときの対処法 後日印鑑登録できる場合も
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ネット銀行は、印鑑なしで口座開設できます。印鑑をしまい込んだり、紛失したりして困ることがありません。
しかし、各種ローンや口座引き落としの手続きでは銀行への届出印、通称「銀行印」が必要です。
銀行印が必要な書類手続きの際、主要ネット銀行ではどのように対応すればよいか、具体的な方法をまとめました。
私は保険の引き落とし口座の変更時に、銀行印が必要になり困りました。
実際に保険会社や銀行に問い合わせ、対処した体験も交えて説明します。
目次
銀行印が必要な書類手続き例
銀行印が必要なシーンは、おもに口座振替(銀行口座からの引き落とし)の書類手続きです。ネット上での口座振替手続きには、印鑑は不要です。
口座振替依頼書には「金融機関への届出印」という欄があります。引き落とし口座の金融機関名や口座番号を記入し、銀行印を押します。
▼一例:都税口座振替依頼書
東京都主税局「税金の支払い」より引用
銀行印が必要な書類手続きの具体例は、以下のとおりです。大きな契約が多めです。
■金融機関への届出印が必要になる書類手続き例
- 保険や税金などの口座振替申込み、引き落とし口座の変更
- 賃貸契約
- ローン契約(住宅ローンや自動車ローンなど)
クレジットカード利用など、日常的な口座引き落としの多くは、ネット上で手続きすれば印鑑不要です。一部の地方自治体では、税金の支払い手続きもネット完結できます。
保険やローンなど、大きな金額が動く契約では、口座振替依頼書の提出が必要です。
銀行印は、金融機関の口座名義人だと証明できる印鑑です。大きな取引では、銀行印も確認することで、本人確認を徹底するのだと思います。
ネット銀行の対処法
ネット銀行で口座振替を申込む際の対処法は、大きく分けて以下の3点です。
■ネット銀行 口座振替依頼書の届出印の対処法
- 任意の印鑑を捺印
- 自筆サイン
- 空欄のまま
任意の印鑑を捺印
もっとも多くのネット銀行が採用する方法は、任意の印鑑の捺印です。自分が持っている印鑑の、いずれかを押せばOKです。
Q.〔口座振替〕 住信SBIネット銀行では届出印がありませんが、カード会社等に提出する口座振替依頼書に届出印を捺印する欄があります。どうすればよいですか?
A.口座振替依頼書には、お客さまご自身の任意の印鑑をご捺印ください。
任意の印鑑だけでなく、自筆のサインでもOKの銀行もあります。不安なら、印鑑を押しておくと安心です。
あおぞら銀行BANKの公式サイトQ&Aでは、「任意の印鑑もしくは自身のサインでOK」と記載してあります。
しかし、電話で問い合わせをすると「印鑑を押してください」といわれました。印鑑のほうが確実かと思い、私は捺印にしました。
印鑑の捺印で口座振替依頼ができるネット銀行は、以下のとおりです。
■任意の印鑑でOK
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
- イオン銀行
- ソニー銀行
■任意の印鑑か自筆サイン
- あおぞら銀行BANK
- auじぶん銀行
- セブン銀行
空欄もしくは自筆サイン
口座振替依頼書で、印鑑が必要ないネット銀行もあります。金融機関への届出印欄は空欄のまま、もしくは名字をサインすればOKです。
- PayPay銀行
収納会社によっては、捺印欄が空欄だと手続きできない場合もあります。念のため収納会社に問い合わせるか、サインしておくと安心です。
銀行印を後日登録できるネット銀行も
なかには、銀行印を登録できるネット銀行もあります。
ネット銀行をメインバンクとして利用する人や、大きな取引に使う予定の人は、届出印の手続きをしておくと安心です。
- イオン銀行
- 店頭もしくは郵送で口座開設すると、印鑑登録が必要。口座開設後も店舗やコールセンターで手続き可能。
大手銀行のネット口座開設の場合
大手銀行でも、ネットやアプリから口座開設できる銀行が増えてきています。平日に銀行窓口へ行けない人も、気軽に口座開設できます。
ただし、印鑑登録の有無は、銀行によって対応が異なります。
三菱UFJ銀行は、印鑑レスで口座開設できます。口座振替依頼書で銀行印が必要な際は、任意の印鑑を押せばOKです。
三井住友銀行とみずほ銀行は、ネットで口座開設しても、後日郵送で印鑑登録が必要です。キャッシュカードと一緒に、印鑑登録の書類が届き、返送する流れです。
なお、みずほ銀行は、印鑑の届出が不要な印鑑レス口座もあります。
口座開設後にすぐ印鑑登録しなくても、入出金や振込みなどの取引は可能です。しかし、口座振替など印鑑が必要な取引はできません。
ほかの大手銀行でも、印鑑レスの動きがあります。りそな銀行では、口座開設が完全に印鑑レスになりました。
アプリでの口座開設だけでなく、店頭窓口での口座開設時も印鑑がいりません。本人確認書類さえあれば、すぐに口座開設できます。
りそな銀行では印鑑のかわりに、手の指の静脈認証を用います。キャッシュカードやATMを生体認証対応にし、銀行印がなくても本人確認できるようにしました。
静脈は一人ひとり固有の形をしており、家族でも一致しません。りそな銀行は指静脈認証で、印鑑以上に高いセキュリティを導入したといえます。
印鑑レス手続きは、銀行の業務効率化にも役立ちます。管理する書類が減り、手続き時間も早くなります。今後、メガバンクや地方銀行などでも広がるかもしれません。
不安なときの問い合わせ先
口座振替依頼書の捺印が不安なときは、はじめに銀行のカスタマーセンターへの問い合わせをおすすめします。口座振替依頼書をもとに、実際に口座振替の手続きを行うのは銀行だからです。
私は先日、オリックス生命の引き落とし口座を、ネット銀行に変更する手続きを行いました。
はじめにオリックス生命のコールセンターに問い合わせると、「お手数ですが、銀行へお問い合わせお願いします。銀行側の指示に従い、書類を作成していただければ結構です」と言われました。
私たちに口座振替依頼書を用意するのは、収納会社(保険会社など、お金を払う相手)です。記入済み依頼書の提出先も、収納会社です。
口座振替の手続きでは、私たちが銀行と直接やりとりする場面はありません。
収納会社は、私たちから口座振替依頼書を受け取り、銀行宛に送ります。銀行は受け取った口座振替依頼書の内容を確認し、手続きを行います。銀行が認めるやり方で届出印欄を埋めれば、口座振替の手続きは可能です。
心配な人は、収納会社にも問い合わせておくと安心です。「ネット銀行側に問い合わせた際、名字のサインだけで大丈夫だと聞きました。問題ありませんか?」など、銀行側の問い合わせ内容も伝えるとスムーズです。
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