給与受取口座におすすめの銀行一覧 給料振込の優遇が大きいのはネット銀行
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給与振込口座に指定すると、大きな優遇を受けられる銀行をリストアップしました。
給料を振り込む銀行口座を自由に決められる勤め先であれば、銀行の優遇が大きい銀行がおすすめです。手数料の節約になったり、ポイント還元を受けたりできます。
特にネット銀行は、給与受取の優遇を手厚く用意する傾向にあります。
たとえば、給与受取だけで他行宛振込手数料が数回無料になるネット銀行なら、給料が入ったあとに別の銀行口座へ無料で資金移動できます。
目次
注意:はじめに勤め先で確認すること
給与受取口座の優遇を受ける前に、今までの給与振込の入出金履歴で確認したいことがあります。通帳やネットバンキングの取引履歴で、振込人名義の手前に「給与」などの文言が記載されていたかどうかです。
ある程度の規模の法人が給料を振り込む際は、企業向けネットバンキングの「給与振込」機能を使います。そこから給与を振り込むと、「給与*〇〇(会社名)」のような履歴が残ります。
しかし、小規模な企業では、企業向けの給与振込を使わずに、通常の振込機能を使って給与を入金する場合もあります。
その際は、振込人名義に「給与」という電文がつきません。「振込*〇〇(会社名)」のような履歴が残ります。
「給与」という電文がないと、銀行の給与受取による優遇は受けられないので、要注意です。
給与・賞与の受取口座変更手続きを行う際は、お勤め先の給与・賞与が「給与振込」の電文で振り込まれていることをご担当者さまに必ずご確認ください。
「給与振込」以外の電文で受け取った場合は楽天銀行で給与・賞与と判断されず、特典を受けることができませんのであらかじめご了承ください。
楽天銀行 公式サイト「給与・賞与・公的年金のお受取」より引用
企業向けの給与振込機能は、数百件など大量の振り込みを行うためのサービスです。従業員数の少ない会社では、通常の振り込みで給料を支払うケースが大半です。
企業側では電文を任意に変更することはできません。勤め先が給与振込機能を使っていない場合は、銀行の給与受取による優遇も受けられません。
まれに、ネットバンキングアプリなどの入出金明細で、電文が表示されない銀行もあります。「給与」という記載がない場合は、人事や総務の担当者に確認することをおすすめします。
担当者によっては、「給与振込の電文を教えてほしい」と言うだけではわからないかもしれません。
「給与支払いは、給与振込機能から入金していますか?それとも通常の振り込み機能を使っていますか?給与振込機能を使っているようなら、給与受取優遇のある銀行に変更したいと考えています」のように伝えるとといかもしれません。
大手銀行の給与受取特典はやや控えめ
メガバンクと呼ばれる三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、いずれも給与受取口座の特典があります。
3行に共通する特典は、自行ATMの時間外手数料が無料になる点です。早朝や夜間なども、手数料を気にせず自行ATMで入出金できます。
ほかにも、コンビニATMが月数回無料で使えるようになります。無料になる回数や提携ATMの種類は、銀行によって異なります。
給与受取による特典がもっとも手厚いのは、三井住友銀行です。
- 三菱UFJ銀行
- ・「スーパー普通預金(メインバンク プラス)」のシルバーステージ到達
・自行ATMの時間外手数料 無料
・コンビニATM手数料 月2回無料 - 三井住友銀行
- ・「SMBCポイントパック」の優遇付与
・自行ATMの時間外手数料 無料
・コンビニATM手数料 月1~3回無料
・各種取引でSMBCポイント付与 - みずほ銀行
- ・「みずほマイレージクラブ」のAステージ到達
・自行ATM・イオン銀行ATMの時間外手数料 無料
・イーネットATM手数料 月2回無料
・みずほダイレクトの自行宛振込手数料 無料
・キャッシュカード再発行手数料 無料
三井住友銀行を給与受取口座に指定すると、「SMBCポイントパック」という優遇サービスを受ける条件をクリアできます。
もっとも便利なのは、コンビニATMが月1~3回無料で使えるようになる点です。セブン銀行ATMやローソン銀行ATM、イーネットATM(ファミリーマート内のATM)など、近くのコンビニで手軽に入出金でき便利です。
自行ATM利用やデビット決済ごとにポイントが貯まるようになり、手数料節約とポイ活を並行できます。
三菱UFJ銀行も主要コンビニATMに対応しています。手数料の無料回数は月2回なので、三井住友銀行よりは少なめです。
みずほ銀行は、給与受取口座に指定して無料で使えるようになるATMが少なめです。特に、コンビニATMをよく使う人にとっては、メリットが少ないかもしれません。
みずほ銀行での給与振込で手数料が無料になるのは、自行ATM・イオン銀行ATM・イーネットATM(月2回)のみです。セブン銀行ATMやローソン銀行ATMは、常にATM手数料が有料です。
ファミリーマートには、イーネットATMが設置してある店舗と、ゆうちょ銀行ATMが設置してある店舗があります。
ファミリーマートを見つけても、ゆうちょ銀行ATM設置店舗だと、「コンビニATM」としては無料で使えないので要注意です。
ネット銀行の給与受取特典
ネット銀行の給料受取特典は、大手銀行に比べてかなり充実しています。特に多いのは、ポイント付与や手数料優遇です。
大手銀行と同じく、ネット銀行も給与受取口座に指定すると、ATM手数料が月数回無料になります。しかし、大手銀行のような「コンビニATMのみ月2回無料」という特典ではなく、すべての提携ATMが無料対象です。
銀行ATMや駅ナカATMも無料で使える場合が多いので、より便利です。
また、他行宛振込手数料まで無料になるネット銀行もあります。
楽天銀行
給与を受け取るだけで振込手数料3回無料
ネットバンク口座開設数No.1の楽天銀行は、給与受取口座に指定するだけで、他行宛振込手数料が月3回無料になります。
また、楽天銀行のランク制優遇サービス「ハッピープログラム」のランクアップ条件にも、給与受取がカウントされます。
ハッピープログラムでランクを上げると、他行宛振込手数料だけでなく、ATM手数料も最大で月7回無料になります。
▼楽天銀行「ハッピープログラム」優遇内容一覧
楽天銀行では、所定の銀行取引をするごとに楽天スーパーポイントが貯まります。給与受取もポイント還元対象の取り引きです。
ハッピープログラムのランクによって、給与受取ごとに1~3ポイントの楽天スーパーポイントが貯まります。
楽天市場やラクマなど、楽天のサービスをよく利用する人は、持っておいて損のない銀行口座です。
→楽天銀行のハッピープログラムでランクを上げ、ATM手数料の無料回数を増やす方法はこちら
イオン銀行
手数料無料だけでなく普通預金の預金金利アップも
イオン銀行で給与受取すると、「イオン銀行Myステージ」という優遇サービスのランクが上がりやすくなります。
イオン銀行Myステージでは、ステージが上がるほどATM手数料・振込手数料・普通預金の金利が優遇されます。
▼イオン銀行Myステージ 優遇内容
イオン銀行Myステージには、対象取引ごとにスコア配点があり、一定のスコアを貯めるとステージアップできる仕組みです。
給与受取口座の指定は、特に配点が高い取り引きのひとつです。イオン銀行を給与受取口座に指定するとブロンズステージからスタートとなり、イオン銀行ATM以外のATMが月1回無料になります。
さらにネットバンキング(ネット銀行ユーザーのほとんどが利用するサービス)に登録すると、シルバーステージに上がります。ここからは、他行宛振込手数料も無料回数が付与されます。
WAON決済や積立定期預金なども利用すれば、ゴールドステージ到達も十分可能です。
ゴールドステージになれば、ATM手数料と他行宛振込手数料が月3回ずつ無料になるうえに、普通預金金利がネット銀行トップクラスまで上がります。場合によっては、定期預金よりもお得に貯蓄できます。
手数料を節約しつつ、高い金利で利息を受け取れるようになる、お得なネット銀行といえます。
→イオン銀行Myステージでステージアップする方法はこちらでくわしく解説しています
住信SBIネット銀行
ATM手数料・振込手数料の無料回数が多い
住信SBIネット銀行も給与振込口座に指定すると、ランク制優遇サービス「スマートプログラム」のランクアップ条件を1つクリアできます。
楽天銀行やイオン銀行より、ランクアップ条件はやや複雑です。しかしランクを上げると、ATM手数料と他行宛振込手数料が最大で月20回無料になるという大きな優遇プログラムです。
住信SBIネット銀行は、ランクアップ条件を何も満たしていない状態(ランク1)でも、ATM手数料が月2回、他行宛振込手数料が月1回無料です。
そして「スマートプログラム」が2021年4月に改訂されたため、月末時点でスマート認証NEOに登録しているだけで翌々月からランク2に到達できるようになりました。
逆に言えば、スマート認証NEOに登録していないと、預金残高が多くてもランク1になってしまいますので注意してください。
月末時点でスマート認証NEOの登録があるだけでランク2となり、ATM手数料・振込手数料ともに月5回無料になります。
さらに給与振込口座に指定したうえで、デビット決済を1万円以上、クレジットカード決済を1万円以上すると、ランク3に上がります。
ランク3では、ATM手数料・振込手数料ともに月10回無料になります。
→住信SBIネット銀行「スマートプログラム」のランク上げ方法解説はこちら
auじぶん銀行
10万円以上の預金もあるとATM手数料・振込手数料を優遇
auじぶん銀行で給与受取し、かつ預金残高合計が10万円以上だと、ATM手数料が月4~8回、他行宛振込手数料が月1~8回無料になります。
預金残高も条件にあるものの、auじぶん銀行で貯金もすることで大きな手数料優遇を受けられます。
auじぶん銀行の手数料優遇サービスは、「じぶんプラス」といいます。取引内容に応じて5段階のステージに分かれ、ATM手数料・振込手数料が月数回無料になります。
auじぶん銀行を給与受取口座した場合の、優遇内容の違いは以下のとおりです。
- 預かり資産残:10万円以上50万円未満
- ATM手数料は月4回、他行宛振込手数料は月1回無料(じぶんプラス3適用)
- 預かり資産残:50万円以上100万円未満
- ATM手数料は月8回、他行宛振込手数料は月8回無料(じぶんプラス4適用)
※ゆうちょ銀行ATMを使う際の手数料は、どのステージでも月1回無料。
また、auじぶん銀行は三菱UFJ銀行への振込が常に無料という利点もあります。auじぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行が共同設立したネット銀行なので、三菱UFJ銀行との相性がよいです。
三菱UFJ銀行の銀行口座も持っている人は、利用する価値があるネット銀行のひとつです。
利用者にはauユーザーが多いですが、KDDIのサービスを利用していなくても口座開設できます。
セブン銀行
給与受取の初回のみポイント獲得
セブン銀行を給与振込口座に指定すると、初回のみ500ポイントのnanacoポイントが貯まります。
ただし、ポイントをもらうには、1回あたり2万円以上の入金が必要です。アルバイトやパート等で、給料が2万円以下の人は対象外です。
給与受取口座に指定しているあいだ、毎月優遇を受けられるネット銀行もあることを考えると、セブン銀行の優遇内容はやや控えめです。
しかし、セブンイレブンでよく買い物する人は、セブン銀行を口座開設するメリットがあります。
セブン銀行のキャッシュカードには、JCBデビット機能を無料で付帯できます。セブン銀行のデビットカードでセブンイレブンで支払いをすると、nanacoポイントが1.0%還元されます。
1.0%還元とは、クレジットカード水準の高さです。日ごろ現金で支払っている買い物をデビット決済にすると、nanacoポイントをどんどん貯められます。
給与受取口座を変更できない場合
なかには、給与受取口座を変更できない会社もあります。そんな人も、優遇の大きいネット銀行をメインバンクのように使える「自動入金サービス」という仕組みがあります。
自動入金サービスとは、毎月決まった日に、決まった金額を、自分名義の他行口座から無料で取り寄せられるサービスです。入金日と金額を固定するかわりに、他行宛振込手数料なしでお金を移せます。
例:三菱UFJ銀行から住信SBIネット銀行に、毎月5万円を自動入金など
大手銀行や地方銀行は扱っていない、ネット銀行独自のサービスです。
給与受取口座以外にサブバンクを使う際、ネックになるのが資金移動の手間と手数料です。毎月ATMでお金を移し替えるのは手間ですし、振込で資金移動すると他行宛振込手数料がかかります。
自動入金サービスを一度設定すれば、あとは自動で、手数料もかけずに資金移動できます。自動入金サービスの活用方法はさまざまです。
■自動入金サービスの活用例
- 給料のほぼ全額をネット銀行へ移し、ネット銀行を実質メインバンクとして使う
- ネット銀行を貯蓄用口座にし、メインバンクから積立貯金する
- ネット銀行をおこづかい用口座にし、ATMでお金をおろすのはネット銀行だけにする
- 住宅ローンや公共料金などの定額払いをネット銀行からの引き落としにし、引き落とし分だけを毎月入金する
サブバンクの使い方は、何通りもあります。資金移動の手間とコストをカットできれば、サブバンクをより手軽に使えるようになります。
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