みずほマイレージクラブでATM・振込手数料を無料にする方法 改悪をカバーするテクとは
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みずほ銀行を使うなら、みずほマイレージクラブへ入会することをおすすめします。
みずほマイレージクラブとは、入会金や年会費が無料の優遇サービスです。取り引き状況に応じて、ATM手数料・振込手数料・カード発行手数料が一定回数、無料になります。
2020年3月1日から優遇内容がリニューアルし、「改悪だ」と不評です。具体的な変更点と、今後どのように使っていくべきかをまとめました。
記事の最後には、三菱UFJ銀行や三井住友銀行の優遇サービスとの比較や、改悪点をカバーする方法も解説しています。
目次
みずほマイレージクラブの優遇内容
みずほマイレージクラブは、2020年3月1日から3つのステージ制になりました。ATM手数料の無料回数が減り、やや改悪された印象です。
たとえば、旧みずほマイレージクラブでは、みずほダイレクトに登録したうえで給与受取口座に指定すると、コンビニATM手数料が月4回無料でした。
新みずほマイレージクラブで同じ条件を満たしても、コンビニATM手数料は月2回までしか無料になりません。
それでも、みずほ銀行の口座を持つ人は、みずほマイレージクラブを利用して損はありません。
いずれのステージでも共通するのは、以下の手数料が完全無料になる点です。
■みずほマイレージクラブ 3ステージ共通で「完全無料」になる手数料
- みずほ銀行とイオン銀行のATM手数料
- ネットバンキングからの同行宛振込手数料
- キャッシュカード再発行手数料
みずほマイレージクラブのもっとも低いステージでも、みずほ銀行ATMとイオン銀行ATMは無料で使えるようになります。
イオン銀行ATMは、イオンモールやミニストップなどのイオン系列点のほか、駅構内などにも設置されています。みずほ銀行ATMが近くにない人でも、イオン銀行ATMがあれば同じように使えます。
みずほ銀行のネットバンキングサービス「みずほダイレクト」からの同行宛振込みも、何度でも無料です。みずほ銀行ユーザーの家族や友人には、何度でも無料で送金できます。
また、いざというときに便利なのが、キャッシュカードの発行手数料が無料になる点です。
キャッシュカードの紛失やデザイン変更などによる再発行には、1,100円(税込)の手数料がかかります。みずほマイレージクラブの優遇があれば、カード再発行も無料になります。
ステージごとに異なる手数料の無料回数
みずほマイレージクラブのステージごとに優遇内容が異なるのは、コンビニATM手数料と他行宛振込手数料です。
みずほ銀行キャッシュカードは、セブン銀行ATM・ローソン銀行ATM・イーネットATM(ファミリーマートなどに設置)で使用できます。そのうち、イーネットATMは、月1~3回無料にできます。
ローソンとセブンイレブンでのATM手数料は、無料で利用できなくなりました。
今までセブンイレブンやローソンでATM入出金していた人にとっては、大きな改悪ポイントといえます。
他行宛振込手数料は、最高ランクに到達しないと無料になりません。また、無料になる対象は、みずほダイレクトから振り込み場合のみです。ATMから振り込みは対象外です。
- Sステージ
-
- イーネットATM:月3回無料
- みずほダイレクトからの他行宛振込手数料:月3回無料
- Aステージ
-
- イーネットATM:月2回無料
- Bステージ
-
- イーネットATM:月1回無料
優遇内容を決めるステージ判定は、毎月1日から月末までのあいだに行われ、翌々月に優遇が適用となります。
例:1月にAステージの条件を満たすと、3月に優遇が適用。
ただし、クレジットカードやデビットカードなどのキャッシュレス決済は、判定時期が若干異なります(くわしくは後述)。
■ファミリーマートのATMの注意点
ファミリーマートの設置ATMは、店舗によってイーネットATMかゆうちょ銀行ATMのいずれかが設置してあります。
ファミリーマート内のイーネットATMは、みずほマイレージクラブによって無料にできます。しかし、ゆうちょ銀行ATMは有料です。
イーネットATMと間違えて、ゆうちょ銀行ATMを使わないように注意が必要です。
優遇を受ける条件
みずほマイレージクラブのAステージとBステージは、取引額が少なくても到達する方法があります。Sステージに到達するには、大きめの取り引きが必要です。
もっともハードルが高い、「Sステージ」から見てみます。
Sステージ
Sステージに到達するには、カード決済・資産運用・ローンいずれかの利用が必要です。
■みずほマイレージクラブ「Sステージ」到達条件
みずほマイレージクラブに入会したうえで、以下いずれか1つの条件を満たす。
- みずほマイレージクラブカード(クレジットカード)もしくはみずほJCBデビットを年間100万円以上利用
- 資産運用商品(※)の残高100万円以上
- 住宅ローンやカードローンの借入残高あり
※投資信託や外貨預金、公社債、株式など。
みずほ銀行で住宅ローンを利用する人なら、返済中はずっとSステージの優遇条件を満たせます。つみたてNISAやiDeCoなどで資産形成する人も、投資信託の残高が100万円以上になれば条件クリアです。
いずれも利用しない場合は、みずほ銀行のクレジットカードかJCBデビットを、年間100万円使う必要があります。月8万4,000円ペースで使う必要があるため、ハードルは高めです。
日常的にカード決済を利用し、通勤定期などのまとまった支払いもする人は、Sステージをキープしやすくなります。
旧みずほマイレージクラブでは、預金残高が50万円以上あれば、他行宛振込手数料を無料にできました。
現在は、預金残高が条件としてカウントされるのは、「Bステージ」のみとなっています。
Aステージ
「Aステージ」は、もう少し条件がゆるめです。
■みずほマイレージクラブ「Aステージ」到達条件
みずほマイレージクラブの入会とみずほダイレクトの登録をしたうえで、以下いずれか1つの条件を満たす。
- みずほマイレージクラブカード(クレジットカード)もしくはみずほJCBデビットを利用
- オリコカードを月3,000円以上利用
- みずほWallet・J-Coin Payいずれかを1円でも利用
- 積立投資信託を月1万円以上引き落とし
- 給与受取口座に指定
- 25歳未満の学生
みずほ銀行を給与受取口座にしている人は、ずっとAステージの優遇を受けられます。25歳以下の学生の人も、学割に加入すればAステージが適用となります。
それ以外の人は、キャッシュレス決済や積立投信を利用する必要があります。おすすめは、みずほWalletの利用です。
みずほWalletとは、「MIZUHO Suica」と「みずほSmart Debit(カードなしのデビットカード)」を即時発行できるスマホ決済アプリです。いずれも、みずほ銀行の口座残高から支払えるスマホ決済です。
MIZUHO Suicaは、電子マネーSuica決済が使える実店舗で使えます。月末までに残高チャージすると、Aステージの条件としてカウントされます。
みずほSmart Debitは、QUICPay+などが使えるお店で利用できます。前月16日から当月15日までに決済が完了すれば、条件達成です。
J-Coin Pay(ジェイコインペイ)も、みずほ銀行独自のスマホ決済アプリです。しかし、使えるお店がまだまだ少ない難点があります。スマホ決済として使うなら、MIZUHO SuicaやみずほSmart Debitのほうが便利です。
ただし、J-Coin Payは個人間送金が無料というメリットがあります。家族間の仕送りなどに使えるようなら、利用する価値があります。
Bステージ
Bステージの条件を満たす条件は、預かり資産とJ.Scoreの利用のみです。
■みずほマイレージクラブ「Bステージ」到達条件
みずほマイレージクラブの入会とみずほダイレクトの登録をしたうえで、以下いずれか1つの条件を満たす。
- 預かり資産が30万円以上
- J.Score(ジェイスコア)の連携設定
預かり資産とは、普通預金や定期預金などを指します。定期預金に30万円以上を預けっぱなしにしておけば、ずっとBステージの条件を満たせます。
窓口で手続きをすれば、みずほ証券やみずほ信託銀行の残高も対象となります。
J.Score(ジェイスコア)とは、みずほ銀行がソフトバンクと共同設立した、個人向け融資サービスです。カードを発行しないカードローンをイメージすると、わかりやすいかもしれません。
J.Scoreでは、利用前に無料の「AIスコア診断」を受け、自分の信用力を点数化するのが特徴です。スコアが高いほど、低金利で融資を受けられます。
自分のスコアを取得し、みずほ銀行との情報共有に同意すると、みずほマイレージクラブのBステージが適用されます。
個人的には、Bステージをあえて狙うより、Aステージの条件を満たすほうがおすすめです。
Aステージなら、預金残高が少くても、キャッシュレス決済を少額利用するだけで到達できます。イーネットATM手数料も月2回無料になり、お金を引き出したいときに便利です。
みずほマイレージクラブの申し込みは無料
みずほマイレージクラブを利用するには、別途申込みが必要です。入会金や年会費はかかりません。
みずほ銀行のインターネットバンキング「みずほダイレクト」に登録をしていれば、ネットからすぐに申し込めます。
みずほダイレクトを利用していない方は、郵送や店頭でもみずほマイレージクラブに入会できます。しかし、みずほ銀行をお得に利用するなら、まずはみずほダイレクトに登録することをおすすめします。
みずほマイレージクラブのどのステージでも、同行宛振込手数料を無料にするには、みずほダイレクトからネット振り込みする必要があります。
さらに、みずほマイレージクラブのA・Bステージは、みずほダイレクトへの登録が必須です。Sステージ到達後も、他行宛振込手数料が無料になるのは、みずほダイレクトのみです。
旧みずほマイレージクラブでは、ATM振り込みも手数料無料の対象でした。
みずほマイレージクラブをリニューアルし、よりネットバンキングの利用を推奨する流れになったといえます。
ネットバンキングよりATMを使いたい人にとっては、みずほ銀行はお得感が少ない銀行となりました。
三菱UFJ銀行と三井住友銀行との違い
三菱UFJ銀行と三井住友銀行にも、みずほマイレージクラブと似た手数料優遇サービスはあります。
みずほマイレージクラブのリニューアル前は、ATM手数料と振込手数料をもっとも簡単に無料にできるのは、みずほ銀行でした。現在は、3行とも大きな差がなくなった状況です。
■メガバンク3行の手数料優遇内容
銀行 | コンビニATM手数料 | 他行宛振込手数料 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 月1~2回無料(2021年7月20日より) | 月3回無料(最高ランクのみ) |
三井住友銀行 | 月1~3回無料 | 優遇なし |
みずほ銀行 | 月1~3回無料 | 月3回無料(最高ランクのみ) |
ただし、みずほ銀行の手数料優遇には、コンビニATM手数料無料になるのが「イーネットATMのみ」という欠点があります。
三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、イーネットATMだけでなく、セブン銀行ATMとローソン銀行ATMも無料で使えます。
個人的には、コンビニATM設置台数No.1のセブン銀行ATMが無料で使えないのは、大きなデメリットだと思います。みずほ銀行から、ほかのメガバンクに切り替える人も出てくるかもしれません。
コンビニATMの有料化に困っている人は
「みずほ銀行をメインバンクから変えるのが難しいけれど、イーネット以外のコンビニATMも使いたい」という人は、多くいると思います。
コンビニATMをよく使う人は、サブバンクとして「ネット銀行」を利用するのがおすすめです。多くのネット銀行は、セブン銀行ATM・ローソン銀行ATM・イーネットATMいずれも、月に数回無料で使えます。
旧みずほマイレージクラブのように、月4回までコンビニATMを無料で使いたい人は、ソニー銀行がおすすめです。
ソニー銀行は、提携ATMからの入金は何度でも無料、出金は月4回まで無料です。
優遇条件を満たす必要はなく、すべての人が無条件で無料になります。他行宛振込手数料も月1回は誰でも無料なので、振り込み用の口座としても便利です。
ソニー銀行がサブバンクとしておすすめの理由は、ほかにもあります。メインバンクからの資金移動を無料で自動化できる「自動入金サービス」を使えるのも、大きなメリットです。
自動入金サービスとは、他行から毎月同じ日に、同じ金額を、自動的に取り寄せるサービスです。他行宛振込手数料は、いっさいかかりません。
ソニー銀行では、自動入金サービスを「おまかせ入金サービス」という名前で提供しています。
みずほ銀行からソニー銀行に毎月5万円を自動入金し、ATM出金をソニー銀行のみで行うようにすれば、毎月5万円を月4回まで無料で引き出せます。
みずほ銀行ATMが近くにあるときはみずほ銀行キャッシュカード、コンビニATMしかないときはソニー銀行キャッシュカードで引き出す、という使い分けもありです。
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