メガバンクのATM手数料・振込手数料比較で気づいた一番お得な銀行

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メガバンクの手数料比較

日本三大メガバンクの三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行で、ATM手数料と振込手数料がもっともお得な銀行を徹底調査しました。

メガバンク利用者のなかには、勤務先の指示で給与振込口座として作ったなど、特にこだわりなく口座開設した人も多いと思います。私もそのうちの一人でした。

3行はいずれも、取引条件を満たすと手数料の優遇を受けられます。優遇条件を比較してみると、手数料を無料にしやすい大手銀行がわかりました。

※当記事の手数料は、すべて税込表記です。

本記事の情報は2021年10月以前のものです。
2021年10月以降、銀行各社は振込手数料の改定を実施しています。
最新の振込手数料は各社公式サイトをご覧ください。

手数料自体は3行とも高い

三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行は、いずれも基本のATM手数料・振込手数料は高いです。

ATMでの入出金や他行宛の振り込みは、なるべく回数を減らしたいところです。

自行ATMでも時間外手数料が発生

自行ATMでの入出金は、いずれも平日の日中は手数料無料です。三菱UFJ銀行は「8時45分から21時」、三井住友銀行とみずほ銀行は「8時45分から18時」のあいだは、無料で自行ATMを使えます。

しかし自行ATMでも、早朝や夜間、土日祝日には、ATM時間外手数料がかかります。「銀行ATMは無料で使えるはず」と思っていると、思わぬ手数料が引かれてしまいます。

■三菱UFJ銀行 自行ATM手数料(入出金)

時間帯 三菱UFJ銀行ATM
平日8:45~21:00 無料
上記以外の時間帯(土日祝日含む) 110円

■三井住友銀行 自行ATM手数料(入出金)

時間帯 三井住友銀行ATM
平日8:45~18:00 無料
上記以外の時間帯(土日祝日含む) 110円

※一部の三菱UFJ銀行ATMも、上記料金で利用可能

■みずほ銀行 自行ATM手数料(入出金)

時間帯 みずほ銀行ATM
平日8:45~18:00 無料
平日8:00~8:45、18:00~23:00 110円
平日0:00~8:00、23:00~24:00 220円
土日祝8:00~23:00 110円
土日祝0:00~8:00 220円
祝日23:00~24:00 220円

※みずほ銀行ATMは、月曜日の0時00分~7時00分の間は、利用できません。
日曜日の0時00分~8時00分、21時00分~24時00分の間は、利用できません。
第1・第4土曜日の3時00分~5時00分の間は、利用できません。

コンビニATM手数料はさらに割高

メガバンクは主要コンビニATMでも入出金できます。しかし、ATM手数料は割高です。

のちほど解説する、コンビニATM手数料を無料にする条件を満たせていない人は、なるべく使わないことをおすすめします。

■三菱UFJ銀行 コンビニATM手数料

時間帯 セブン銀行ATM ローソン銀行ATM ファミリーマートATM
平日8:45~18:00 220円 220円 198円
上記以外の時間帯(土日祝日含む) 330円 220円 308円
毎月25日・月末日の8:45~18:00 無料 無料 無料
毎月25日・月末日の上記時間外 110円 110円 110円

■三井住友銀行 コンビニATM手数料

時間帯 セブン銀行ATM・ローソン銀行ATM・ファミリーマートATM
平日8:45~18:00 220円
上記以外の時間帯(土日祝日含む) 330円

■みずほ銀行 コンビニATM手数料

時間帯 セブン銀行ATM・ローソン銀行ATM・ファミリーマートATM
平日8:45~18:00 110円
上記以外の時間帯(土日祝日含む) 220円

振込手数料はネットバンキングで節約

振込手数料は、ネットバンキングから同一支店宛に振り込む場合のみ、3行とも無料です。ATMや窓口での振り込みだと、同じ銀行宛でも手数料がかかる場合があります。

「同一支店宛の振り込み」は、銀行だけでなく、支店まで一致している必要があります。実際は、支店まで同じ口座に振り込む機会は少ないと思います。

同行宛の振込手数料を調べる際は、同一支店宛だけでなく「本支店宛(同じ銀行の別支店にある口座宛)」も比較する必要があります。

例:三菱UFJ銀行池袋支店から、三菱UFJ銀行新宿支店への振り込みは、同行の「本支店宛」。

三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、ネットバンキングを使うと同行本支店宛の振り込みも無料です。

近年のメガバンクは、窓口やATMでの手数料を上げ、ネットバンキングの手数料を引き下げる流れがあります。

ネットバンキングで取り引きを完結する人を増やし、窓口やATMの利用者を減らすことで、人件費を削減したいからです。

長年のマイナス金利で利益を上げにくくなっている今、窓口に配置する人員をなるべく減らしたいのが銀行の本音です。

他行宛振込は、ネットバンキング経由でも有料です。窓口やATMからの振り込みだと、さらに振込手数料が高くなります。

■メガバンク3行「ネットバンキング」での振込手数料

種類 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 みずほ銀行
同一支店宛 無料 無料 無料
同行本支店宛 無料 無料 110~220円
他行宛 220~330円 220~440円 220~440円

■メガバンク3行「ATM」(個人宛に自行キャッシュカード振込)での振込手数料

種類 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 みずほ銀行
同一支店宛 無料 無料 220円
同行本支店宛 110円 110円 220円
他行宛 275~440円 220~440円 330~440円

※ATMで現金振込すると、さらに手数料が高くなります。なるべくキャッシュカードを使い、口座残高から振り込むことをおすすめします。

■メガバンク3行「窓口」での振込手数料

種類 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 みずほ銀行
同一支店宛 330~550円 220~400円 440~660円
同行本支店宛 330~550円 330~550円 440~660円
他行宛 660~880円 660~880円 770~990円

メガバンクの上記手数料は、手数料の優遇サービスで一定の取引条件を満たすと、無料にできる場合があります。

メガバンクの手数料優遇サービスを比較

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、以下のサービスに無料登録し、一定の条件を満たすと手数料優遇を受けられます。

■メガバンクの手数料優遇サービス

  • 三菱UFJ銀行:スーパー普通預金(メインバンク プラス)
  • 三井住友銀行:SMBCポイントパック
  • みずほ銀行:みずほマイレージクラブ

これらの優遇サービスを利用し、ATM手数料と振込手数料を無料にしやすいメガバンクはどこか、比較してみました。

ATM手数料:三井住友銀行がお得

三井住友銀行

3行のなかで、もっとも簡単にATM手数料を無料にできるのは三井住友銀行です。

三井住友銀行の優遇サービス「SMBCポイントパック」は、コンビニATM手数料を月1~3回無料にできます。コンビニATMをよく使う人は、三井住友銀行がおすすめです。

さらに、三井住友銀行のキャッシュカードで、三菱UFJ銀行の店舗外ATMも無料で使えるようになります。

▼三菱UFJ銀行 店舗外ATM例
三菱UFJ銀行 店舗外ATM

三菱UFJ銀行とみずほ銀行で、コンビニATMを無料で使えるようにするには、ある程度の取り引きが必要です。

それぞれの取引条件は、以下のとおりです。

三菱UFJ銀行:スーパー普通預金(メインバンク プラス)

ネットバンキングサービス「三菱UFJダイレクト」に登録し、取引条件を満たすと、翌月20日から翌々月19日まで所定のATM手数料が無料になります。

以下3段階のステージごとに、無料になる手数料が異なります。

ホワイトステージ
  • 自行ATMの時間外手数料が無料
シルバーステージ
  • 自行ATMの時間外手数料が無料
  • コンビニATM手数料が月2回無料
プラチナステージ
  • 自行ATMの時間外手数料が無料
  • コンビニATM手数料が月3回無料

もっともランクの低い「ホワイトステージ」は、以下の条件のいずれか1つを満たすと適用となります。

  • 預金残高10万円以上
  • Eco通帳(インターネット通帳)利用
  • MUFGカードなど対象クレジットカードの引き落としあり
  • 三菱UFJデビットの引き落とし

→ほかのステージへの到達方法はこちら

三井住友銀行:SMBCポイントパック

SMBCポイントパックに登録すると、自行ATMと三菱UFJ銀行ATM(店舗外)の時間外手数料が完全無料、さらにコンビニATM手数料が以下の条件で月1~3回無料になります。

  • 外貨預金・投資信託の合算が100万円以上(月3回まで無料)
  • 給与受取や年金受取口座に利用する(月2回まで無料)
  • 三井住友カードまたはセディナの引き落とし口座に使う(月1回まで無料)
  • SMBCデビットへの申込み(月1回まで無料)

2021年7月より、上記の新しい取引条件での判定となり、2021年9月より新しい優待内容が実施になります。

→SMBCポイントパックのよりくわしい解説はこちら

みずほ銀行:みずほマイレージクラブ

みずほマイレージクラブの取引条件を満たすと、ステージごとに翌々月のATM手数料が無料になります。

Bステージ
  • 自行ATMの時間外手数料が無料
  • イーネットATMが月1回無料
Aステージ
  • 自行ATMの時間外手数料が無料
  • イーネットATMが月2回無料
Sステージ
  • 自行ATMの時間外手数料が無料
  • イーネットATMが月3回無料

イーネットATMとは、ファミリーマートの一部店舗に設置してあるコンビニATMです。みずほマイレージクラブでは、セブン銀行ATMとローソン銀行ATMは、手数料無料にできません。

そのかわり、みずほマイレージクラブを利用しなくても、「イオン銀行ATM」はいつでも時間外手数料無料で利用できます。

→みずほマイレージクラブの具体的な取引条件はこちら

3行とも、自行ATMの時間外手数料を無料にするのは簡単です。三菱UFJ銀行とみずほ銀行は、コンビニATMも無料で使うためには、優遇ステージを上げる必要があります。

三井住友銀行のSMBCポイントパックは、ステージ制ではありません。条件を一つでも満たせば優遇を受けられます。

たとえば、SMBCポイントパックとSMBCダイレクトに登録し、デビットカードに契約し解約しない限りは、コンビニATMを毎月1回無料で使えます(複数条件を満たした場合は、無料回数の多い方の優待内容が適用されます。無料回数は合算されません)。

三菱UFJ銀行でコンビニATM手数料を月3回無料にするには、500万円以上の預金や、住宅ローン契約などが必要です。

みずほ銀行でも、同じくらい大きな取り引きが必要です。しかもみずほマイレージクラブでは、コンビニATMのうち「イーネットATM」しか無料にできません。

2020年3月のみずほマイレージクラブ改定前までは、セブン銀行ATMやローソン銀行ATMも無料で利用できました。

今までコンビニATMを使っていた利用者にとっては、大きな改悪となりました。

振込手数料:あえて選ぶなら三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行とみずほ銀行は、優遇サービスの最高ステージに到達すると、他行宛振込手数料が月3回無料になります。

ただし振込手数料が無料になるのは、ネットバンキングからの振り込みのみです。窓口やATMでの振り込みは、常に有料です。また、ローンなどの大口取引が必要なので、到達できる人は一部に限られます。

三井住友銀行のSMBCポイントパックには、他行宛振込手数料の優遇がありません。

三菱UFJ銀行:スーパー普通預金(メインバンク プラス)

スーパー普通預金(メインバンク プラス)の最上位「プラチナステージ」に到達すると、三菱UFJダイレクトからの他行宛振込手数料が毎月3回まで無料となります。

プラチナステージになるには、三菱UFJダイレクトに登録したうえで、以下のいずれか1つの条件を満たす必要があります。

  • MUFGプラチナ・アメリカン・エキスプレスカードの利用代金引き落とし
  • 住宅ローン借入残高500万円以上
  • 預金残高500万円以上
三井住友銀行:SMBCポイントパック

SMBCポイントパックには、振込手数料の優遇はありません。

みずほ銀行:みずほマイレージクラブ

みずほマイレージクラブの最上位「Sステージ」に到達すると、みずほダイレクトからの他行宛振込手数料が毎月3回まで無料となります。

Sステージになるには、以下のいずれか1つの条件を満たす必要があります。

  • みずほマイレージクラブカード、もしくはみずほJCBデビットを年間100万円以上利用
  • 資産運用商品の残高100万円以上
  • 住宅ローンなどの借入残高あり

2020年3月のみずほマイレージクラブ改定前は、みずほ銀行がもっとも簡単に振込手数料を無料にできるメガバンクでした。工夫すれば、少ない取引額でも、他行宛振込手数料を最大で月4回無料にできました。

現在のみずほ銀行は、三菱UFJ銀行と同じくらい、振込手数料を無料にするのが難しくなっています。

三菱UFJ銀行とみずほ銀行で迷うなら、口座保有者が多い三菱UFJ銀行をおすすめします。振り込み相手が、三菱UFJ銀行の口座を持っている確率が高いからです。

三菱UFJ銀行同士の振り込みなら、ネットバンキングから振り込むことでいつでも無料になります。

他行宛振込はネット銀行で使い分けるのが現実的

スマホと通帳

メガバンクは年々、手数料を引き上げています。特に振込手数料は、どこも無料にするのが難しくなってきている状況です。

今後の手数料引き上げにそなえるためにも、サブバンクとしてネット銀行の口座を持っておくことをおすすめします。

ネット銀行には、誰でも他行宛振込手数料が月数回無料になる銀行があります。ふだんはメガバンクを使い、振り込みはネット銀行を利用すれば、手数料を節約できます。

他行宛振込手数料が無料の銀行一覧はこちら

ネット銀行以外の選択肢は、りそな銀行の利用です。りそな銀行には、ATM手数料と振込手数料をどちらも無料にできる「りそなクラブ」という優遇サービスがあります。

優遇ステージが上がる取り引きが多く、銀行取引で貯まったポイントはVポイントや楽天スーパーポイントなどに交換できます。メガバンクにはない、隠れたメリットを多く持つ銀行です。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
ネット銀行100の活用術の初代管理人です。低コストで便利なネット銀行を、多くの人に知ってもらうため、2012年にサイトを立ち上げました。貯金の方法やお金に関する知識をわかりやすく解説します。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。(2021年10月1日 更新)

ありがとうございます。

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