高金利でハイリスクなブラジルレアル!外貨定期預金で長期的なリターンが可能

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ブラジル

ブラジルレアルは、高金利通貨として人気が高いです。

銀行や証券会社のホームページを見ても、ブラジルレアル建ての投資信託や債券が多数販売されています。

しかし、ハイリターンにはハイリスクがつきものです。ただ金利が高いからというだけで、ブラジルレアルを選んでしまうのはちょっと危険です。

ここでは、ブラジルレアルがどのようなリスクを持ち、そしてなぜ高い金利を提供しているのかについて解説します。

ブラジルレアルの特徴

ブラジルの通貨

高金利なブラジルレアルは、投資家から大きな注目を浴びています。よって、海外からの資金が大きく流入していることで知られています。

しかし、ブラジルレアルが高金利となる理由は、「ブラジル経済がインフレに悩まされているから」です。

インフレを抑えるために、政策金利を段階的に引き上げているのが現状です。

インフレになると金利は上昇します。一方で、インフレになるほど通貨の価値は目減りします。

つまり、「為替差益・為替差損」といった為替レートの部分で損失が出やすいということです。

配当金のような定期的に得られる収入を「インカムゲイン」、株式の売却益や外貨預金解約時に発生する為替差益のような一時損益のことを「キャピタルゲイン」といいます。

簡単に言うと、ブラジルの金利は非常に高く段階的に上がっているため、「インカムゲイン」は拡大傾向にあります。

それに伴って「キャピタルゲイン」では損失が出やすい状態になっていると言えます(必ずしもこの相関は一致するわけではありません)。

かつて、1990年頃にブラジルはハイパーインフレを経験し、レアルの通貨が著しく下がったことがあります。新興国(発展途上国)であるが故に、経済は常に不安定な状態で成長を続けています。

ただ、投資家は「高金利(高利回り)」という言葉に弱いことも事実。。。リスクが高いとわかっていても、やはりブラジルレアルは人気があります。

最近、投資信託のなかで「通貨選択型」というものが登場しているのですが、そのなかでもブラジルレアルを選択する人が多く、そのシェアは全体の70%にも及ぶのだとか。。

前述の通り、インカムに強い分キャピタルには弱いケースが目立つのが、ブラジルレアルの特徴です。

個人的には、ブラジルレアルは長期的な運用を視野に入れてより金利をアップする「外貨定期預金」と相性が良いと思います。

参考コラム:外貨預金の金利をさらにUP!外貨定期預金の3つのメリット・デメリット

ブラジルレアル円の長期チャートでリスクを知る

ブラジルレアル円のチャート

上記は、ブラジルレアル/円(BRL/JPY)の長期チャートです。

基準日を2018年2月20日としており、過去5年間の為替レートの推移を表しています。

また、比較対象として為替レートの安定している先進国通貨「米ドル円(USD/JPY)」のチャートを表示しています。

  • オレンジ:ブラジルレアル
  • ブルー:米ドル

先ほど、ブラジルのような新興国はインフレに悩まされており、金利は高いものの通貨の価値が目減りしやすいとお伝えしました。

上記のチャートが示していることは、過去5年間で「円」に対する「ブラジルレアル」の価値が30%以上下落したということです。

言い換えると、過去5年間の外貨預金で30%以上の為替差損が発生したわけです。

一方、この5年間で外貨預金の金利収入は入ってきますから、「金利収入-為替差損」がプラスになるかマイナスになるかが、ブラジルレアルへの投資利益を左右することになります。

もちろん、先ほど「長期運用を視野に入れた外貨定期預金がおすすめ」とお伝えした通り、10年、20年という長いスパンで運用し、為替差損が縮小したタイミングで売却して日本円に戻すという戦略であれば、利益の回収率は高まります。

しかしながら、米ドル円への外貨預金をしていた場合、(得られる金利収入は少ないかもしれませんが)この5年間では「金利収入 + 為替差益」というダブルの利益を得ることができています。

米ドル円は5年間で15%近い上昇となっています。

この為替レートの動きが将来的に続くとは限りませんが、新興国通貨はおおむねこのような動きをたどっています。

同じように、外貨預金で人気の高い高金利通貨「南アフリカランド」や「トルコリラ」なども似たような動きとなっています。

いずれも金利は高いものの、通貨下落率がそれと同等かそれ以上に大きいハイリスク・ハイリターンな通貨です。

ブラジルレアル/円についてさらに長期のチャートを確認したい方は、Yahoo!ファイナンス(US)をご覧ください。

ブラジル経済について

ブラジル経済

国土面積は世界第5位、人口は世界第6位と、大きく成長ができるポテンシャルを、ブラジルは持っています。

ブラジルは、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国の頭文字を取ったもの)の一国として、貧しい新興国ながらも著しい経済成長を遂げてきました。

その地道な努力の結果、2014年にはサッカーワールドカップ開催国となり、そして2016年にはリオデジャネイロ・オリンピックが開催されました。

こういった背景もあり、リスクが高いとわかっていながらも、海外の投資家がブラジルレアルに注目しているのです。

ブラジルは資源大国なので、鉄鉱石などの資源の価格にレアル相場も影響を受けます。

また、大豆やコーヒー、オレンジジュースといった農産物の輸出量も多い、農業大国でもあります。

あまり知られていませんが、ブラジルは鶏肉の輸出量では世界No.1となっており、輸出によって成り立っている国ということもできます。

紙幣と硬貨の種類

ブラジルレアル

ブラジルレアルは、英語表記では「BRL」と表されます。数字の単位で使うときは「R$」を使います。

それ以下の単位はセンターボと呼ばれており「100¢ = R$1」となります。米ドルなどと同じですね。

紙幣の種類は6種類。
R$2、R$5、R$10、R$20、R$50、R$100

硬貨の種類は6種類です。
R$1、¢1、¢5、¢10、¢25、¢50

ブラジルレアルを外貨預金で扱うネット銀行

ブラジルレアルへの外貨預金は日本でも人気が高いです。ネット銀行でも取り扱う銀行が多数あります。

ソニー銀行
通常の片道手数料は90銭です。しかしソニー銀行では外貨預金残高+投資信託残高に応じて3つのステージを設定しており、ステージが上がるごとに段階的に、80銭、60銭、40銭と手数料が下がります。
auじぶん銀行
ソニー銀行と同様に、片道手数料90銭です。
SBI新生銀行
スタンダードランクだと100銭、ゴールドで80銭、プラチナランクで50銭の手数料となります。最上位ランクになると手数料は最も安いですが、新生プラチナはハードルが高いです。

いろいろな通貨に外貨預金してみよう

外貨預金

ブラジルレアル以外の外貨についても、下記にて解説しています。

経済の動きに合わせて外貨を選んだり、特徴の異なる外貨に分散して預金してリスクを減らしたり、工夫しながら外貨預金することをおすすめします。

その他の通貨は「外貨預金」カテゴリへどうぞ。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
ネット銀行100の活用術の初代管理人です。低コストで便利なネット銀行を、多くの人に知ってもらうため、2012年にサイトを立ち上げました。貯金の方法やお金に関する知識をわかりやすく解説します。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。(2021年5月28日 更新)

ありがとうございます。

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