大和ネクスト銀行
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大和ネクスト銀行は、大和証券グループのネットバンクです。
業界では後発となりますが、大和証券グループの力で着実に口座数と預かり資産残高を伸ばしています。ちなみに、大和証券は証券業界では野村證券に次ぐ第2位の大手です。
大和ネクスト銀行は
- 無店舗経営
- ATMなし
- 通帳・キャッシュカードなし
という無店舗型のネット専業銀行です。
しかし、運営コストを預金金利や振込手数料などで還元する方針で、定期預金に強いオリックス銀行に似ています。
以前は一般の方も口座開設できたのですが、現在は大和証券の口座を持っている人だけが、大和ネクスト銀行の口座を開設することができます。
この記事では、大和ネクスト銀行のメリット・デメリットをくわしく解説します。
※金額・手数料表記はすべて税込です。
目次
預金金利は高いとは言えない
振込手数料や資金お取り寄せサービスなどは評価できるものの、資産運用としての預金金利はそこまで高いとは言えません。
定期預金などで少しでも高い利率で運用したい場合は、やはりオリックス銀行などに優位性があります。
プレミアムサービスで金利UP
大和ネクスト銀行の定期預金金利は、プレミアムサービスのランクがアップするほど優遇されます。
プレミアムサービスとは、大和証券の上位顧客に対するランク制度です。
大和証券と大和ネクスト銀行の預かり資産評価額が、
- 5,000万円以上:プレミア プラチナ
- 3,000万円以上:プレミア ゴールド
- 1,000万円以上:プレミア シルバー
となります。
プレミアムサービスのランクが上がると、大和ネクスト銀行の定期預金金利優遇のほかにも、数多くのメリットがあります。
- IPOのチャンス回数を優遇
- IPO(新規公開株)の当選確率が上がる「チャンス回数」を優遇
- ポイントプログラムの優遇
- プラチナ、ゴールドランクになるとポイントプログラムの付与率がアップ。ポイントの有効期限が無期限に
- 口座管理手数料が無料
- プラチナ、ゴールドランクになると国内株式、外国証券・株式累積投資の口座管理手数料が無料。シルバーなら国内株式口座管理手数料が無料に
- 証券担保ローンの初回金利優遇
- 大和証券グループの手がける証券担保ローンの初回金利をランクに応じて優遇
外貨預金の取り扱いが豊富
円普通預金や定期預金のほかにも、大和ネクスト銀行では数多くの預金商品を扱っています。
その代表例となるのが、外貨普通預金と外貨定期預金です。
大和ネクスト銀行では、「米ドル・ユーロ・英ポンド・豪ドル・NZドル・カナダドル・香港ドル・シンガポールドル・南アフリカランド・メキシコペソ・トルコリラ・中国元」の12種類の通貨を扱っています。
外貨預金については、プレミアムサービスによる金利の優遇はありませんので、すべての利用者が平等の金利で運用できます。
なかでも、トルコリラやシンガポールドルなど、ほかのネット銀行が取り扱わないようなマイナー通貨での外貨普通預金・外貨定期預金が組めるのは魅力です。
海外旅行に強いスマデポ
また、DAIWA SMART DEPOSIT(通称:スマデポ)という海外プリペイドカードを使うことで、大和ネクスト銀行で運用している外貨預金をそのままチャージし、海外旅行や海外出張で使うことができます。
大和ネクスト銀行で保有している外貨預金
↓
DAIWA SMART DEPOSIT(スマデポ)を使うと…
↓
- チャージして旅行先の通貨でカード払いが可能に
- 海外ATMから現地通貨を出金
チャージをする場合に1.5パーセントの手数料がかかる点や、海外ATMから現地通貨を出金する際にATM手数料がかかるのがデメリットです。
しかし、米ドルやユーロといったメジャーな通貨だけでなく、英ポンド、豪ドル、香港ドルの合計5通貨に対応しているので、利便性は高いです。
大和ネクスト銀行では、外貨預金のほかに「お楽しみ」つきの定期預金があります。
- プレゼント定期預金
- 定期預金をすることで、特定のプレゼントがもらえる。
- 応援定期預金
- 定期預金残高のうち一定利率を寄付することができる。
- 懸賞定期預金
- 米ドル円の将来の為替レートを予想し、当たった方に懸賞として最大5万円を進呈
このタイプの預金は決してお得ではないのですが、楽しみながら定期預金をしたい方にはおすすめです。
なかでも「応援定期預金」は、預金残高のうち一定利率を大和ネクスト銀行が代わりに寄付に回してくれる商品です。
定期預金の利率と合わせて、特定のプロジェクトを応援したいというボランティアに間接的に参加できるのがメリットです。
外貨預金のくわしい情報は「外貨預金のページ」で説明しています。
振込手数料は毎月3回まで無料
大和ネクスト銀行の最大のメリットと言えるのが、毎月3回まで他行宛振込手数料が無料だということです。
- 大和ネクスト銀行宛:何度でも無料
- 自分名義の他行宛振込:何度でも無料(一部銀行を除く)
- 他人名義の他行宛振込:毎月3回まで無料(4回目以降は154円)
- 大和証券口座への振替:何度でも無料
大和証券の証券口座と、大和ネクスト銀行の銀行口座の振替は何度でも無料です。
たとえば、大和証券で取引をしていない待機資金を、銀行預金で運用するといった使い方ができます。
また、大和証券グループから出金をしたい場合も、「証券口座から銀行口座に振替 → 大和ネクスト銀行から振込による出金」という方法が使えます。
大和ネクスト銀行では、自分名義の他行宛銀行振り込みは何度でも無料となっています。
また、他人名義の他行宛振込についても毎月3回まで無料なので、振込手数料の心配をする必要はありません。
住信SBIネット銀行
スマートプログラムのランクを高めると、毎月最大20回まで他行宛振込手数料が無料。
ソニー銀行
無条件で毎月1回は他行宛振込手数料が無料。
年会費無料のデビット機能付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET」を選択するだけで、他行宛振込手数料が毎月2回無料に。
楽天銀行
ハッピープログラムのランクによって、最大で月5回まで振込手数料が無料。楽天銀行を給与受取口座に設定すると、毎月3回無料。
オリックス銀行
無条件で月2回まで他行宛振込手数料が無料。3回目以降は1回220円(税込)。
ATM出金にはダイワカードを使う
大和ネクスト銀行にはキャッシュカードは存在しません。
しかし、大和証券が発行している「ダイワカード」を使うことで、全国のATMから出金できます。
ダイワカードが使えるATMは次の通りです。
セブン銀行、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行(埼玉りそな銀行)、SMBC信託銀行、ローソン、E-netのATM
ATMによって、手数料が無料だったり110円の手数料がかかることもあります。
また、入金ができず出金取引にのみ対応しているATMも多いです。
もっともおすすめなのは、コンビニのセブンイレブンに設置されている「セブン銀行ATM」を使って入金・出金することです。
セブン銀行ATMであれば、
- 入金:いつでも無料
- 出金:日中時間帯(8時~19時まで)は無料
となります。
資金お取り寄せサービスで入金する
資金お取り寄せサービスとは、登録した銀行口座から設定した金額を、毎月自動的に大和ネクスト銀行の口座に入金するものです。
たとえば、メインバンクが三菱UFJ銀行で、貯蓄用口座として大和ネクスト銀行を使いたい場合などに便利です。
設定額を毎月5万円などと設定しておくと、自動的に三菱UFJ銀行の口座から、大和ネクスト銀行の口座に資金移動が行われます。
この場合に発生する手数料は大和ネクスト銀行が負担してくれるので、手数料無料での資金移動が可能です。
資金お取り寄せサービスを活用することで、大和ネクスト銀行を「積立用口座」などに使いやすくなると思います。
大和ネクスト銀行の評価
一般的な銀行として選択するというよりも、どちらかというとすでに大和証券を使っている方が、預金や振込みなどのサービスを使うために利用する特別なネット銀行です。
昨今、低金利の影響でMRFやMMFでの運用が困難になっています。
しかし、このようなときに証券口座から大和ネクスト銀行の口座に資金を移動しておくことで、安全な普通預金で待機資金を運用することができます。
円普通預金や円定期預金はペイオフの対象となっているため、どんなことがあっても、最大1,000万円までは国が補償してくれます。
一方で、預金金利についてはそこまで競争力が高いとは言えません。
どちらかというと、大手メガバンクに相当する金利水準を提供しており、より高い普通預金金利や定期預金金利を求めている方は、ほかのネット銀行がおすすめです。
普通預金であれば、「楽天銀行のマネーブリッジ」が圧倒的にお得です。
また、円定期預金であれば人気のオリックス銀行が一番でしょう。
大和ネクスト銀行は資産運用を中心にしている人にとってはメリットがありますが、銀行の円預金で運用したい方には不向きだと思います。
一方で、外貨預金サービスには力を入れており、ほかのネット銀行では運用が難しい通貨でも、大和ネクスト銀行であれば取り扱っているケースが多いです。
また、外貨預金の資産をそのままカードにチャージして海外で使ったり、カードを使って外貨預金資産を直接ATMから出金できる「DAIWA SMART DEPOSIT(スマデポ)」といった取り組みもはじめています。
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