ネット銀行で子供名義の口座は作れる?デメリットも知った上で開設を
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子供が生まれて、子供名義の銀行口座を作ろうと考える人も多いです。
ゆうちょ銀行などで作る人が多い印象ですが、最近ではネット銀行で口座を持つ人も多いです。
ネット銀行は店舗に行かずに口座を作ることができて便利ですが、実はほかにも子供名義のネット銀行口座を作るメリットがあります。
ただし、子供名義の銀行口座にはデメリットもあるので、どちらも知った上で開設することをおすすめします。
目次
子供名義の銀行口座を開設するメリット
子供用の口座を作るメリットのひとつは、子どものための資金をしっかり貯金できることです。
生活費用の口座などでほかのお金と一緒に管理していると、子供のためにどれくらい貯蓄できているか明確にわかりづらくなる場合があります。
いざ教育費や学費など、まとまったお金が必要なときに「思っていたより貯金できていなくて足りなかった…」という事態を避けることができます。
子供用の口座に毎月決まった額を貯金したり、出産祝い金やお年玉を貯金したりすることで貯蓄する親が多いです。
また、子どもがある程度成長したときに口座を作ってあげることで、お金の管理を学ばせるという親もいます。
子供が小学生~高校生くらいで通帳を渡す場合は、このように金銭感覚を養わせるためという人も多いです。
子供名義の口座が開設できるネット銀行5選
子供用の口座を解説するなら、来店不要で申し込めるネット銀行がおすすめです。
ネット銀行なら、家事や育児、仕事が忙しくてもWebや郵送のみで申し込めるので、手が空いた時間に手続きができます(メガバンクや地銀だと、子供と一緒に支店へ行かなければいけないこともあります)。
銀行口座が開設できる年齢のハードルは、基本的には15歳からです。
今回は名義人が15歳未満でも銀行口座を解説できるネット銀行を5社、比較します。
申込条件や申し込み方、預金の金利もまとめてみました。
オリックス銀行
- 未成年の場合、本人+手続きをする法定代理人(親権者など)の本人確認が双方必要
■定期預金の金利は業界トップクラス
オリックス銀行は、未成年と親権者の本人確認をネットで行える、ネットで申し込みを完結できるネット銀行です。
銀行全体のなかでも、オリックス銀行は定期預金の金利が飛び抜けて高いことで評判です。
2021年現在、メガバンクでは金利0.001%台が続き、預金の金利ではお金をほとんど増やせない状況なので、オリックス銀行とは大きく差が開いています。
また、メガバンクでは取り扱っていない超短期定期預金「2週間定期預金」もあります。
2週間経てば出金できるので、普通預金のように気軽に利用できるのが特徴です。
金利も普通預金より高いので、こまめに預金をして少しずつ貯金することが可能です。
オリックス銀行は、口座を開設しても通帳・キャッシュカードを発行しません。
そして入出金の際は、他行の口座を経由する必要があります。
いずれも手数料を無料にする方法はありますし、貯蓄メインで使うのであれば大きなデメリットにはなりません。
よってオリックス銀行は、子ども用に定期預金メインで貯金をしたい場合におすすめです。
ソニー銀行
- 15歳未満の場合、本人+同居している親権者の本人確認が双方必要
- 15歳未満の申込みは郵送のみ
■積立預金の金利が高く、コツコツ貯金におすすめ
ソニー銀行は、15歳未満の子供名義の口座は郵送のみの申し込みとなります。
取引や問い合わせは親権者しか行えないので、子供の金銭管理の勉強というよりは、親が子供のために貯金するのに向いています。
ソニー銀行の強みは、円預金の口座から毎月決まった額を定期預金に移す「積立定期預金」です。
積立定期預金の金利が非常に高い上に、毎月1,000円と少額から利用できます。
自動的にお金を定期預金に回すので、お金があると使ってしまう人も無理なく貯金がしやすいです。
通常の定期預金の金利も、メガバンクなどに比べると高いです。
また、キャッシュカードのデザインはシンプルなものから可愛らしいものまで選べます。
子供のために可愛いキャッシュカードを作りたいという人にもおすすめです。
セブン銀行
- 15歳未満の場合は郵送での申し込みのみ
- 口座名義になる本人と、同居している親権者の本人確認
■手軽にお金が引き出せて、普段使い向き
セブン銀行の子供名義口座は、15歳未満の場合は郵送での申し込みになります。
セブン銀行のメリットは、コンビニATMの設置台数が全国No.1という利便性の良さです。
7~19時以外の時間にセブン銀行ATMでセブン銀行キャッシュカードで入出金するとATM手数料がかかりますが、子供が使うぶんには夜間手数料はそこまで気にしなくていいかと思います。
日中なら全国にあるセブン銀行ATMで取引ができるのは、子供用のキャッシュカードとしてはメリットが大きいと思います。
一方、預金の金利はメガバンクよりは高いものの、ネット銀行のなかでは平均的です。
大きな額の貯蓄をするなら、ほかのネット銀行の方が良いかもしれません。
また、セブン銀行はセブンイレブンをよく利用する人がポイントを貯めやすいというメリットもあります。
セブン銀行の口座で取引を行うことで、電子マネーnanaco(ナナコ)ポイントが貯まります。
子供にnanacoカードを持たせるのであれば、よりメリットも大きくなります。
イオン銀行
- 未成年者の場合は親権者の同意が必要(後日、電話あり)
■将来は「イオンカードカードセレクト」への移行がおすすめ
イオン銀行は、ネットで申し込んだ後に送られてくる書類を返送することでキャッシュカードが届きます。
子供名義の口座を開設する際は、親権者の同意が取れているか確認するためにイオン銀行から電話が入る場合があります。
ソニー銀行と同様、積立定期預金の金利が高いことが特徴です。
定期預金も長期間預け入れると高い金利になります。
また、セブン銀行がnanacoポイントが貯まりやすいのに対し、イオン銀行はWAONポイントが貯まりやすいです。
15歳以上の子供が持つなら、デビット機能付きキャッシュカードを選ぶとポイントの二重取りができるので、節約にもなります。
セブン&アイホールディングスではなく、イオングループのお店を利用する頻度が高いのであれば、イオン銀行の口座を持っておくことをおすすめします。
また、18歳以上になったらクレジットカード機能つきのキャッシュカード「イオンカードセレクト」に移行することをおすすめします。
イオンカードセレクトに移行することで、取引内容に応じた優待サービス「イオン銀行Myステージ」のステージを上げやすくなるからです。
イオン銀行Myステージでは、普通預金の金利、他行ATM手数料、他行あて振込手数料が優遇されます。
特に普通預金の金利は定期預金並みに高くなるので、子供が自分自身で将来の貯金をする際にも役立ちます。
楽天銀行
- 12歳未満の場合は、親権者が代理で手続きを行う
- 口座名義になる本人と、同居している親権者の本人確認
■普通預金の優遇金利「マネーブリッジ」がおすすめ
楽天銀行の口座は、12歳未満は親権者が手続きをすればネット上で口座を開設できます。
印鑑や申込書の記入が不要なので、忙しい中でもすぐに口座開設ができます。
楽天銀行は、定期預金の金利はそこまで高くありません。
しかし、定期預金以上の高い優遇金利で「普通預金」が利用できるマネーブリッジという制度があり、20歳になると利用できるようになります。
マネーブリッジを利用するには、楽天銀行だけでなく楽天証券の口座を開設する必要があります。
楽天証券の口座も未成年が開設できますが、マネーブリッジは成人してから利用できるので、大人になったら効率よく資産運用ができるようになります。(→マネーブリッジのメリット・デメリットについて)。
子供名義の口座のデメリットに注意
子供名義の銀行口座を作ることはメリットが多いですが、デメリットもあります。
おもに注意すべき点は、下記3点です。
■子供名義の銀行口座を開設するデメリット
- 5年以上放置しないようにする
- 贈与税がかかる可能性がある
- 親が引き出せない場合もある
5年以上放置しないようにする
銀行口座を入出金しないまま5年以上放置すると、休眠口座(睡眠口座)の扱いになってしまう場合があります。
■休眠口座とは
取引がなくなって5年、または10年以上経った口座のことです。
休眠扱いになった口座は、法律上では金融機関の収益になってしまいます。
実際は休眠口座になっても払い戻しに応じてくれる銀行が多いですが、休眠口座に入ってしまうと預金者が権利を失うので注意が必要です。
金融機関によっては、休眠口座の払い戻しに手数料がかかる場合もあります。
毎月決まった額を預け入れて貯金する、という使い方をしていれば心配ないですが、子供の出産祝いに記念に口座を作った場合などは注意が必要です。
休眠口座から引き出す際は、通帳・登録した印鑑・本人確認書類などが必要になります。
贈与税がかかる可能性がある
贈与税とは、個人から財産を受け取った時にかかる税金です。
贈与税の受け取り方によって課税額は異なってきますが、まとまった額を一度に子供名義の口座に振り込むときは注意が必要です。
贈与税には、暦年課税と相続時精算課税という2タイプがあります。
子供名義の銀行口座への入金をする際はほとんどが暦年課税です。
■暦年課税
1年間に受け取った財産の総額が110万円を超えたときに課税対象となる税金です。
(110万円を超えた場合は、基礎控除額110万円を差し引いた残額に対して贈与税がかかる)
■相続時精算課税
60歳以上の父母もしくは祖父母が、20歳以上の子や孫に財産贈与する際、申告書を提出することで選べるようになる制度です。
贈与税の対策としては、1年に子供の口座に入金する額が110万円を超えないようにするのが一つです。
110万円以下でも贈与税が課税される例外としては、「毎年●万円を■年間払う」と決まった内容で「契約」をした場合です。
これを避けるには、「毎年●万円を■年間払う」ではなく、「今年は●万円を払う」という契約を毎年結ぶことです。
子供の口座へ貯金していくというレベルなら課税対象になることは少ないかとは思います。
親が引き出せない場合もある
銀行によっては、子供名義の口座は子どもが未成年の間は親も出金できます。
しかし子供が成人すると、親がお金を引き出せなくなる場合もあります。
近年のマネーロンダリングや振り込め詐欺などを受けたセキュリティ強化によって、名義人=子ども本人しか引き出せないようになってきています。
たとえば、子供名義の口座を作ったのが教育費を貯金している場合は、いざ学費を払うときに親がお金を引き出せず不便です。
おもに学費などのために貯金をする場合は、親名義の口座のほうが良いかもしれません。
子供が15歳以上なら、自分で口座開設させるのもあり
15歳以上であれば、親ではなく子供が自分の手で口座を開設できる銀行もあります。
自分で使う口座を自分で作ることで、責任感を持ってお金を管理するようになる子供も多いです。
15歳になればデビットカードを持つこともできるので、お小遣い管理のために使うのもおすすめです。
15歳未満でも開設できる銀行口座については、次の記事をご参照ください。
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