なぜデビットカードのポイント還元率はクレジットカードに負けるのか?

負ける

デビットカードはポイント還元率も低いし特典も少ない(怒)

特に普段クレジットカードを使っている人はこのように思うかもしれません。現金で払うよりもデビットカードで支払った方がお得ですが、クレジットカードに対しては還元率が劣ってしまうことが多いです。

ポイント還元率や特典で、クレジットカードに負けてしまう理由は、デビットカードの収益源に秘密があります。

簡単に言うと、デビットカードはクレジットカードよりも発行元にとって儲かりにくいので、顧客に対する還元も小さくせざるを得ないということです。

デビットカードとクレジットカードの違い

デビットカードとクレジットカードの違いについて、収益源や発行元にフォーカスしてまとめてみたいと思います。

この違いが分かれば、デビットカードが特典やポイントでクレカに劣ってしまう理由がわかります。

発行元が違う

まず第一の前提として、デビットカードとクレジットカードは発行元が違います。デビットカードは主に銀行が発行するので、引き落とし口座の変更ができません

■デビットカード
銀行がVisaなどと提携して発行する。原則として請求先(引き落とし口座)はその銀行の口座に限られる。

■クレジットカード
カード会社がVisaなどと提携して発行する。請求先(引き落とし口座)は消費者が自由に選ぶことができる。

デビットカードに審査がない理由

銀行によって多少の違いはありますが、デビットカードは15歳以上の方なら、原則誰でも持つことが可能です。入会審査がほとんどないので、クレジットカードの審査に通らない人にもおすすめされるケースが多いです。

一方で、クレジットカードは入会時に厳格な信用審査が行われます。この理由は、ローンに関するビジネスが絡むかどうかです。

■デビットカード
即時支払いの仕組みなので、利用時に銀行口座にお金がないと使えない。基本的に利用限度額は存在しない。口座にお金がたくさんあれば限度額も増えるし、お金がなければ限度額も小さくなる。(一日の利用限度額を自分で設定することは可能です)

キャッシング機能や分割払い、リボ払いなどは一切使えない。だからこそ、15歳の方でも安心して使うことができるのが強み

■クレジットカード
後払いの仕組みなので、利用時にお金がなくても翌月の支払い期日までに支払額を用意すれば、限度額の範囲内で問題なく使える。

キャッシング機能や分割払い、リボ払いと言ったローンが使えるので、高額な買い物にも利用可能。実は、分割払いやリボ払いの手数料(金利)はカード会社の重要な収益源となっている。

分割払いやクレジットカードのキャッシングといった、「ローンに関するビジネス」ができるカード会社は、それだけ多くの収益を得ることができます。

一方で、デビットカードは原則として、消費者側からは手数料を得ることができません。得られたとしても年会費程度でしょう。ただし、消費者にデビットカードを持ってもらうことで、引き落とし口座を自社の銀行口座に拘束できるので、銀行取引を増やせるという間接的なメリットはあります

加盟店手数料に違いがある

デビットカードやクレジットカードの収益源は、消費者のみではありません。加盟店手数料と言って、カード払いができるお店側からも手数料を得ています。

例えば、Visaクレジットカードなら、クレジットカードの利用額に応じて、Visaが使えるお店から加盟店手数料を徴収します。Visaデビットの場合も同じです。

しかし、この加盟店手数料に違いがあります。

クレジットカードの加盟店手数料:3%~5%程度
デビットカードの加盟店手数料:1%~2%程度

なぜデビットカードは何も特典がないのでしょうか?

つまり、あなたがコンビニで1,000円の買い物をした場合、クレカ払いだとカード会社は30円程度の手数料をコンビニから受け取れますが、デビットカード払いだと、銀行は10円程度の手数料しか受けとれない計算になります。

クレジットカードは、(現金の持ち合わせの無い)利用者が加盟店でクレジットカードを使うことで売上増に貢献することから加盟店手数料を徴収し、加えて利用者には支払猶予期間があるということで年会費を徴収し、またキャッシングローン利用があると金利収入も期待でき、ある程度の収益が期待できる。

これがクレジットカードほど大口決済ではないデビットカードの場合は、加盟店手数料レベルが下がり、一方で支払猶予期間がほとんどないため利用者からは年会費がとれず、金利収入の機会もない。

これが小口決済の電子マネーに至っては加盟店手数料は益々低くなり、利用者からは逆に前払いとしてプレミアを要求されるため、決済手段の中で最も厳しい収益構造になっているのである。

電子マネーという決済ビジネスの行方

非常に参考になる内容です。

■クレジットカード
加盟店手数料が大きい。また、利用者の支払額も大きいことが多い。

■デビットカード
加盟店手数料が小さい。また、利用者の支払額も小さいことが多い。

■電子マネー
加盟店手数料がさらに小さい。利用者の支払いも日常の小さい支払いに限定されることが多い。

まとめ

こうした理由から、デビットカードはクレジットカードよりも儲からない構造になっているため、どうしても顧客への還元が限定されてしまう傾向にあります。

一方で、クレジットカードは持つのが怖いと考えている人も多く、そういった層を取り込めるチャンスがデビットカードにはあります。

デビットカードは絶対に借金にはならないので、クレジットカードを持つのが怖いと感じている人でも、安心して利用することが可能です。

もちろん、盗難や不正利用に対する補償もしっかりしているので、ほとんどの銀行は、デビットカードと銀行キャッシュカードを一体型にしています。

徐々に種類が増えてきたデビットカード、今後競争が激化すれば、特典や還元率も銀行間の競争によって上がっていくのではないかと思います。

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