ブラックリストから消えるまでの期間は?カードローン滞納以外の原因も

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パソコンの前で困る女性

カードローンやクレジットカードの支払いが遅延すると、俗に「ブラックリストに入る」と言われます。

通称ブラックリストとは、信用情報機関という組織に「金融事故」が記録されている状態を指すことです。

これらは正式名称ではなく、信用情報機関では「異動」という記録にあたります。

信用情報機関では「信用力が必要な取引」の履歴を管理しており、消費者金融や銀行で延滞した記録などを一括で取りまとめています。

つまり、どこかの金融機関で金融事故を起こすと、ほかの金融機関でも「この人はブラックリストに入っている」ということがわかるようになってしまいます。

しかし、信用情報機関に異動履歴が残ったからと言って、一生その記録が残るわけではありません。

今回はどうなるとブラックリストに入ってしまうのか、記録が消えるまでどれくらいの期間が必要かを解説します。

ブラックリストに入るとできなくなること

ゴールドカード

ブラックリストに入ると、信用力が必要な取引が一切できなくなります。

信用力が必要な取引とは、おもに下記3種類です。

■信用力が必要な取引とは

クレジットカード利用
クレジットカードは、当月の支払いを翌月に支払う後払いという性質から、一時的に借金をしているような状態になります。
よって、信用力が高い人(=支払いを踏み倒す可能性が低い人)でないと利用できません。
ローン全般(カードローンなど)
カードローンなどのローン商品はいわゆる借金なので、信用力がある人(=返済してくれる人)にしか融資できません。
奨学金などもローンに含まれます。
分割払い(割賦払い)
たとえば携帯電話本体代の分割払いも、信用力チェックが入ります。
信用力がない場合は、現金一括払いで購入するしかありません。

このような取引は、まず契約時(クレジットカードを発行するときやカードローンに契約申し込みをするとき)に審査を行います。

信用情報機関に個人の信用情報履歴を照会し、ブラックリストに入っていれば即審査落ちです。

信用情報に問題がなく、銀行や消費者金融などの申込み内容にも不備がなければ、契約完了となります。

しかし申し込んだあとも、金融機関は定期的に利用者の信用情報をチェックします。

これを途上与信、またはモニタリングと言います。

契約後の途上与信で、クレジットカードやカードローン利用中に「金融事故を起こした」ということが発覚すると、利用停止や強制退会になることもあります。

事故記録が残ってしまう条件とは

破産イメージシルエット

次に、どのようなことをするとブラックリスト入り、つまり金融事故として異動扱いになってしまうかを見ていきます。

事故記録が残る条件には、大きく分けて2種類あります。

■信用情報機関に事故記録が残る事柄

  1. 一発で金融事故扱いになるもの
  2. 信用情報に傷はつくものの、1回ではブラックリスト入りしないもの

1回だけではブラックリスト入りしない条件とは、60日以下の短期遅延です。

短期遅延をしたこと自体は信用情報に記録されますが、ブラックリスト入りはしません。よって、クレジットカードやカードローンを引き続き利用することができます。

「カードローン引き落とし口座にお金を用意するのを忘れてた」など、うっかり支払い遅延をしまっても、すぐに返済すれば大丈夫ということです。

※連続して遅延したり、何度も遅延を繰り返していると信用力が下がり、審査に通りにくくなります。

疑問:何日の短期遅延から信用情報に登録される?

短期遅延の話を聞くと、「1日でも支払い遅延をしたら、信用情報に記録されちゃうの?」と疑問に思うかもしれません。

何日の遅延から信用情報に残るかは、契約している金融機関によって異なります。

というのも基本的には、信用情報機関は金融機関からの報告をもとに記録を残していくからです。

1日でも遅延したらすぐに信用情報機関に報告する金融機関もあれば、数週間以内にまとめて報告する金融機関もあります。

数日の遅れであれば、消費者金融や銀行に「今月の支払いが遅れそうです」と事前に相談すると、信用情報への報告を待ってくれる可能性もあります。

一方、すぐに金融事故として異動が記録される、つまりブラックリスト入りしてしまう条件は下記4種類です。

■金融事故として異動記録がされる条件

61日以上または3ヶ月以上の長期延滞
支払い期日から2~3ヶ月以上の支払い滞納があると、無条件に金融事故扱いとなります。
代位弁済
金融機関が保証会社と提携している場合、利用者が長期延滞した場合に保証会社から滞納金を一括払いしてもらい、以降の取り立てを保証会社に委託します。
これを代位弁済と言い、代位弁済がなされた時点で金融事故となります。
契約の解除(強制退会など)
利用者の滞納や何かしらのトラブルによって強制退会などの契約解除がなされた場合も、信用情報機関に報告されます。
債務整理
自己破産、個人再生、任意整理などを行って返済額を減額・免除すると、借金の負担が軽くなるかわりに自己記録が残ります。
→債務整理の詳細はこちら

※記録するのはすべて本人の情報のみで、自身がブラックリスト入りしても家族に影響はありません。

ここで注意が必要なのは、「61日以上の長期延滞」の日数の数え方です。

信用情報機関によっては、異動として記録する期間を「返済日より61日以上または3ヶ月以上の支払遅延(延滞)があるものまたはあったもの」と定めています。

しかし、ここでは「61日以上」も「3ヶ月以上」も、同じ意味を指している場合があります。

というのは、クレジットカードやカードローンの支払日は利用月の翌月なので、既に1ヶ月は延滞しているという扱いになるからです。

支払日までの1ヶ月間+61日の延滞をすると、計3ヶ月の延滞が発生しているという数え方になるということです。

よって、「61日以上支払いが遅れたらブラックリストに入る」と覚えておけば問題ありません。

光熱費の延滞は信用情報に登録されない

例外として、ガス代電気代といった光熱費関係の支払い延滞は、信用情報機関に記録が残りません。

しかし、これらの費用をクレジットカードで支払っている場合ば「クレジットカードの延滞」ということになるのでブラックリスト入りします。

信用情報の事故記録が消えるまでの期間

時計とカレンダー

冒頭でも触れたとおり、信用情報機関に登録された異動記録は、一生残るわけではありません。

信用情報機関ごとに定めらた保存期間が経過すると、記録は消えることになります。

3つの信用情報機関ごとに、情報の保存期間をまとめてみました。

債務整理にあたる個人再生・自己破産は最長10年残りますが、ほかの異動記録は5年間です。

■日本の信用情報機関

  • シー・アイ・シー(CIC):クレジットカード会社がおもに登録
  • 日本信用情報機構(JICC):カードローン会社などがおもに登録
  • 全国銀行個人信用情報センター(全銀協):銀行がおもに登録

■信用情報機関ごとの記録保存期間

登録情報 CIC JICC 全銀協
61日以上の長期延滞 5年 5年 5年
代位弁済 5年 5年 5年
契約解除 5年 5年 5年
債務整理 5年 5年 任意整理は5年、個人再生・自己破産は10年

ここで重要なのは、異動記録が消えるまでの期間が始まるのは、延滞などを「解消」してからという点です。

たとえば、長期延滞であれば完済してから5年間で異動記録が消えるようになります。

つまり、返済をしないといつまでもブラックリスト入りした状態が続くことになるということです。

信用情報機関は情報を共有している

消費者金融が銀行など、融資を行う金融機関は3つの信用情報機関のどれかに登録しています。

しかし、延滞・代位弁済に関しては3つの信用情報機関で情報共有がされているので、結果的にはすべての信用情報機関を照会することができます。

「CIC加盟の消費者金融で延滞しちゃったから、今度はJICC加盟のカードローンに審査申し込みしよう」と思っていると、そちらでも審査落ちになる可能性が高いです。

この情報共有システムを、CRIN(クリン)と言います。

多重申込みは「申込みブラック」になる

スマホを見る

上記のような金融事故を起こしていなくても、カードローンなどの申込みを一度にたくさん行うと審査に通りにくくなります。

これを一般的に、申し込みブラックと言います。

目安としては、1ヶ月の間に3社以上の多重申込みをすると、申し込みブラックになる可能性が高くなります。

なぜ、ローンの多重申し込みをするとブラック扱いされてしまうかと言うと、わかりやすく言えば「お金に困っている人」だと思われるからです。

多重申込みをしている人は「とにかく早くお金が欲しい」と思われる、生活に切迫した人の可能性が高いです。

そのような人は返済力も低い場合が多く、金融機関からすれば「貸し倒れリスクの高い人」と判断することができます。

特にカードローンなどは無担保の借金なので、金融機関としてもリスクの高い人への融資はなるべく避けたいと考えます。

申し込みブラックの記録は6ヶ月で消えるものの、お金に困っているときに6ヶ月間もカードローン審査に通りづらくなると痛手だと思います。

急いでいる場合は多重申込みをするのではなく、審査が早い金融機関に申し込んで早く審査結果を出してもらう方が賢明です。

参考記事:即日審査できるカードローン金利ランキング 土日祝の振込みが可能かも比較

金融機関の「自社」ブラックリストはほぼ一生残る

ブラックリストイメージ

信用情報機関での自己記録は5~10年で消えますが、金融機関が自社で管理しているブラックリストには、ほぼ一生記録が残ります。

たとえば、三菱UFJ銀行でカードローンの長期延滞をしてブラックリストに載っても、信用情報機関の自己記録は5年で消えます。

しかし、三菱UFJ銀行が自社で管理するブラックリストの「長期延滞をした」という記録は消えないのです。

そうなると、三井住友銀行やみずほ銀行でカードローンは組めるようになっても、三菱UFJ銀行ではローン審査に通らない可能性があります。

また、もしグループ企業内でブラックリストが共有されていると、グループ内のほかの信用取引(クレジットカードなど)も使えなくなってもおかしくありません。

一度金融事故を起こしてしまったら、その企業の系列では取引がしづらくなることは覚えておくといいいと思います。

ブラック解消後、信用力を回復するには

スマホを持つ男性

ブラックリストに一度登録されても、情報の保存期間が経過すると異動履歴は消えると説明しました。

しかし、ブラックリスト入りが解消してから消えるのは異動情報だけでなく、すべての信用情報が消えることになります。

今まで遅延なく利用してきたクレジットカードやローンの返済履歴も、すべてリセットされるということです。

これは、一見ブラックからホワイトに転じたということで良いことに感じられますが、デメリットもあります。

それは特に30~40代以上など、ある程度の年齢の人がホワイトだと、過去に金融事故を起こしたのではないかと疑われやすくなるということです。

なぜなら、クレジットカードが普及してきている近年において、クレジットカードも何も使ったことがないというのは違和感があるからです。

その結果、新規のカードローンやクレジットカードの申込み審査に通りづらくなってしまいます。

この状況を脱却するためには、信用力を再び積み上げて回復するしかありません。

クレヒスを積み上げる方法

積み木

信用情報機関に登録される、信用力のある取引をしてきた履歴のことをクレジットヒストリー(通称クレヒス)と言います。

前述の通り、クレヒスがまっさらのホワイト状態だと、新規借入れ審査に通りにくいので、クレヒスを積み上げようにも契約がしづらい状況です。

そこでおすすめなのが、携帯電話の本体代を分割払いで契約することです。

携帯電話であれば、クレヒスが真っ白の状態でも契約できるケースが多いです。

ほかには、家電などの分割払いもホワイトな状態で利用できる可能性が高いです。

これらの分割払いでまずは信用力を底上げしてから、クレジットカードなどの申込みをしてみることをおすすめします。

ただし、携帯電話本体を分割払いで購入できても、支払い遅延をしてしまったら意味がありません。

毎月の支払いを、期日通り行うようにすることが大前提です。

自分の信用情報の確認方法

考える男性

自分がブラックリストとして記録されているかどうかは、信用情報機関に「本人開示」を申告をすることで確認できます。

本人開示の方法は、信用情報機関によって若干異なります。

■信用情報機関での確認方法

いずれも、本人確認書類(運転免許証など)と手数料、郵送の場合は申込書を提出することで情報開示が可能です。

シー・アイ・シー(CIC)
手続き方法:Web・郵送・窓口
手数料:1,000円(窓口のみ500円)

インターネット開示はクレジットカード払い、郵送は定額小為替の郵送、窓口は現金のみでの支払いです。
日本信用情報機構(JICC)
手続き方法:Web・郵送・窓口
手数料:1,000円(窓口のみ500円)

スマホアプリから本人開示を申し込むことができますが、開示結果は郵送で届きます。
全国銀行個人信用情報センター(全銀協)
手続き方法:郵送のみ
手数料:1,000円

申込書と本人確認資料2種類、1,000円分の定額小為替を郵送すると、本人限定受取郵便で開示結果が届きます。

※定額小為替とは、郵便局で発行してもらえる送金用の為替です(→定額小為替の買い方はこちら)。

※2022年1月14日現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため窓口での手続きが休止になっている場合があります。

各信用情報機関で開示した情報の見方は、下記ページに図解付きで説明されています。

開示結果を取り寄せたら、合わせて参考にすると見やすいです。

「ブラックリストでも借りられる」は要注意

スマホに手を添える

まれに、「ブラックリストの方OK」などとアピールしているカードローンの広告を見かけます。

しかし、正式に貸金業者として金融庁に登録している会社は、金融事故を起こした記録が残っている人に融資することはできません。

よって、ブラックリストの人にも融資を行う金融機関は、ヤミ金などの非正規業者です。

闇金は、法外な利息や手数料で貸付を行い、返済が難しくなった利用者には法律に違反する手段でも取り立てます。

ヤミ金を利用すると生活が破綻することは避けられないので、絶対に利用しないようにしましょう。

闇金、つまり正式な貸金業者かどうかを調べるには、金融庁の公式サイトで調べることができます。

借りようとしている金融機関の名前を上記で探し、見当たらなければ闇金ということになります。

また、急ぎでお金を調達する方法として「クレジットカードの現金化」という手法を解説しているサイトもあります。

しかし、クレジットカードの現金化は規約違反なので、クレジットカード会社に発覚すると即利用停止になる恐れがあるので、こちらも避けることをおすすめします。

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執筆者の詳細プロフィール
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元は貯蓄下手だったが、現在は貯金や資産運用を自動化し、着々と資産形成中。メガバンクとネット銀行の使い分け方にはこだわりあり。

より良い情報をお届けするため、疾風AI がメンテナンスを担当いたしました。(2022年1月14日 更新)

ありがとうございます。

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