オリックス銀行
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オリックス銀行は、定期預金No.1のネット銀行です。通常の銀行とは異なる利用方法や、お得な使い方を解説します。
一般的な銀行より預金金利が高めのネット銀行のなかでも、オリックス銀行は圧倒的な好金利です。キャッシュカードを発行しないなど、独自の取り組みで運営コストを減らし、預金金利で還元しています。
口座開設は全国どこでも、ネットから申し込めます。円預金以外には、カードローンや不動産投資ローンなども扱っています。
目次
好金利な定期預金
オリックス銀行が扱う円預金サービスは「eダイレクト預金」といいます。通帳やキャッシュカードを発行しない、完全ネット完結の預金です。
通帳やキャッシュカードを発行せず、無店舗型のネット銀行として運営コストを極限までカットすることで、高い金利水準で還元する方針です。
特に定期預金では、メガバンクだけでなくほかのネット銀行をも上回る好金利です。
定期預金の預入期間は、最短が2週間、最長が7年です。一番満期が短い2週間定期預を普通預金感覚で利用するなど、期間に応じて柔軟に運用できます。
もちろん、一般的な定期預金商品と同じく、元本1,000万円+利息の範囲内であれば、預金保護制度(ペイオフ)により元本が保証されます。
超短期の2週間定期預金も使える
オリックス銀行は、ほとんどの銀行が扱わない2週間定期預金を提供しているのも特徴です。
2週間満期を迎えるため、お金が必要になってもすぐ引き出しやすいのが特徴です。半年以内に使う予定があるお金や、急ぎの出費があるときに引き出すための貯金などに向いています。
普通預金以上の好金利でありながら、普通預金に近い感覚で使える定期預金です。
長期の円定期預金も、途中で解約はできます。満期を待たずに解約しても、元本割れはしません。しかし、預金金利が大きく下ってしまうペナルティが発生します。
定期預金の中途解約利率は、一般的には普通預金と同じくらいです。普通預金の金利が低い近年では、ほとんど利息をもらえなくなります。
オリックス銀行の2週間定期預金なら、最長で2週間待てば、いつでも満期解約できます。
2週間定期預金を、満期以降に「元利自動継続」で預け続けるメリットもあります。満期ごとに増えた利息も元金として運用し続けるため、複利効果で預金を増やし続けられます。
■元利自動継続の複利効果とは
定期預金の利息は、満期の時点で受け取れます。定期預金の預入時に「元利自動継続」を選んでおけば、満期ごとに元金+利息の合計額を再度運用します。
例:100万円預けておき、満期で500円の利息を受け取ったら、次の満期までは100万500円を運用し始める。
つまり、お金を預けっぱなしにしていても、満期を迎えるごとに残高が雪だるま式に増えます。この仕組みを、複利といいます。
しばらく普通預金に預けっぱなしのお金があれば、オリックス銀行の2週間定期預金に移すことで、コツコツと利息を増やせます。大手銀行の定期預金よりも有利な金利も魅力的です。
最低預入金額はやや高め
オリックス銀行を利用する際は、最低預入金額に注意する必要があります。
オリックス銀行の定期預金は、最低預入金額が50万円もしくは100万円からです。大口定期預金に特化しています。
- 50万円以上
- 2週間定期預金
- 100万円以上
- 6ヶ月・1年・2年・3年・5年・7年定期預金
いずれも最低預入金額以上なら、1円単位で入金可能です。
いきなり100万円以上を預ける余裕がなければ、まずは2週間定期の50万円預け入れを目指すのがおすすめです。
50万円を預け続けるだけでも、複利で利息が増えていきます。100万円以上の貯金ができたあとに6ヶ月以上の定期預金へ振り替えれば、より有利な預金金利で運用できます。
定期預金に慣れたら金銭信託も
オリックス銀行は、金銭信託の商品も取り扱う珍しいネット銀行です。定期預金より高い利回りで運用できるため、定期預金以外でもお金を増やしたいときに検討する価値ありです。
オリックス銀行は、2011年に「オリックス信託銀行」から名前を変えて始まった銀行です。
現在も個人向けの金銭信託商品を扱っています。
オリックス銀行の「eダイレクト金銭信託」は、私達から預かった信託金を、大手企業への貸付金として運用する金融サービスです。
一定の信託期間を終えたあと、元本と配当金を受け取れます。定期預金でいうと、満期に元本と利息が戻ってくるようなイメージです。
金銭信託に申し込めるのは、不定期な募集期間中のみです。お金を預けようとしているときに募集中なら検討してもよいと思います。定期預金と同じく、ネットから申し込めます。
eダイレクト金銭信託は、eダイレクト定期預金より好利回りですが、元本保証ではありません。「実績配当型金銭信託」という、債券に近い運用商品です。
貸付先の企業が破産などで返済できなくなると、当初予定していた配当金が受け取れなかったり、元本が減ったりするリスクがあります。
しかし、eダイレクト金銭信託の貸付先は大手企業中心です。資産運用商品のなかでも、安定性が高いといえます。
定期預金より利回りのよい運用に興味がある人は、株式などへ投資するまえに金銭信託を試してみるとよいと思います。
定期預金や金銭信託の利用方法
オリックス銀行の定期預金と金銭信託を利用する方法は、ほぼ同じです。口座開設は郵送手続きの他、アップロード(ネット完結)も選択できます。
■オリックス銀行 eダイレクト定期預金の申込方法
- 普通預金口座へ入金
- 定期預金の作成
■オリックス銀行 eダイレクト金銭信託の申込方法
- 普通預金口座へ入金
- 金銭信託へ申し込み
- 契約締結前交付書面の受け取り、必要項目の申告
- 申込完了、普通預金から引き落とし
定期預金も金銭信託も、運用する資金はオリックス銀行の普通預金「eダイレクト普通預金」から引き落とします。
キャッシュカードなしで入出金する方法
オリックス銀行は、通帳だけでなくキャッシュカードも発行しない銀行です。キャッシュカードがないため、ATMでは入出金できません。
普通預金への入金は「他行からの振り込み」、出金は「他行宛の振り込み」を利用して行います。
オリックス銀行とソニー銀行の銀行口座を持っている人が、オリックス銀行の普通預金へ10万円を預けるとします。
まずは手元の現金を、ソニー銀行の口座へ預け入れます。いつもどおり、コンビニATMなどから入金すればOKです。そのあと、ソニー銀行からオリックス銀行へ10万円を振り込む、という流れになります。
オリックス銀行の普通預金から出金したい場合は、オリックス銀行からソニー銀行へ振り込んでから、ソニー銀行キャッシュカードで出金します。
オリックス銀行の定期預金を利用できるのは50万円以上からなので、現金で入出金する人はそこまで多くないと思います。
他行宛振込手数料は月2回無料
オリックス銀行は、他行宛振込手数料が月2回無料です。つまり、他行宛振込を使い、月2回までなら無料で出金できます。
- オリックス銀行宛
- 何度でも無料
- 他行宛
- 毎月2回無料(3回目以降は1回あたり220円)
定期預金の満期時の取り扱いを「自動解約」にしておくと、満期日に元金と利息が普通預金へ入金されます。
お金を使う必要がある際は、月2回までなら他行宛振込で出金できます。
入金は他行宛振込手数料無料の銀行がおすすめ
他行からオリックス銀行へ入金する際は、振り込む銀行の所定の振込手数料がかかります。
おすすめは、他行宛振込手数料が無料のネット銀行からの振り込みです。たとえば、住信SBIネット銀行やGMOあおぞらネット銀行、ソニー銀行は誰でも月1回は他行宛振込手数料が無料です。
メガバンクや一部の地方銀行にも、所定の条件を満たせば他行宛振込手数料が無料になる場合があります。しかし、他行宛振込の優遇を受けるには、住宅ローンなどの大口取引が必要なケースが大半です。
オリックス銀行を利用するなら、月1回でも他行宛振込を無料で使える銀行があると便利です。
カードローンにも注力
オリックス銀行が定期預金や金銭信託以外に力を入れているのは、カードローンです。担保や連帯保証人なしで、融資を受けられます。
■オリックス銀行カードローンの基本情報
- 借入金利:年1.7%~14.8%
- 利用限度額:最大800万円
- 申込条件:20歳以上69歳未満、国内在住で安定収入がある方
- 借入方法:振り込み・ATM
- 返済方法:口座引き落とし(毎月の約定返済)・ATM・銀行振込
オリックス銀行のカードローンに申し込み、審査に通ると、ローンカードが発行されます。コンビニATMなどで借入・返済ができ、ATM手数料はいっさいかかりません。
銀行口座への振込融資も可能です。口座引き落としのためにローンを利用したい場合は、直接銀行口座へ入金してもらうと便利です。振込返済も可能です。
振込融資や返済に使う銀行口座は、オリックス銀行以外でもOKです。
ネットバンキングのセキュリティ対策
オリックス銀行はネット専業の銀行なので、セキュリティ対策も徹底しています。
ウイルス対策ソフトウェアの無料配布や暗号化はもちろん、認証システムも強固です。たとえば振り込みだけでも、以下のセキュリティ対策を講じています。
- 2要素認証
- ネットバンキングのパスワードだけでなく、スマートフォン認証サービスかお客様カードの確認番号入力も必要。
- パスワードを一定回数を超えて間違えると停止
- パスワード入力を一定回数間違えると、パスワードが失効し取り引きできなくなる。
- バーチャルキーボード
- パソコンのキーボードではなく画面上のソフトウェアキーボードを使うことで、ウイルスによるパスワード抜き取り(キーロガー)を防ぐ。
- 振込内容をモニタリング
- 第三者が操作したと思われる振り込みを検知した場合は、一時的に振り込みを停止し、利用者へ確認連絡を行う。
オリックス銀行のスマートフォン認証サービスとは、振込予約をしたあとに、専用アプリで取引内容を認証する仕組みです。
取引内容が改ざんされていないか確認でき、身に覚えのない振込みがあった際も取引実行前に気づけます。
ワンタイムパスワードとはまた少し違う認証方法です。
スマートフォン認証サービスに登録しない場合は、口座開設時に受け取る「お客様カード」の確認番号を入力し、取り引きを実行します。
カードに印刷されている16桁の数字のうち、取引画面で4つの確認番号の入力を求められます。口座名義人本人しかわからない確認番号を入力することで、2要素認証を行う仕組みです。
▼オリックス銀行のお客様カード
入力する4桁の番号は、取り引きのたびに変わります。
お客様カードの入力を一定回数以上間違うと、確認番号が失効し、お客様カードを再発行する必要があります。
お客様カードの再発行には、1,100円の手数料がかかります。入力間違いはもちろん、紛失にも気をつけて管理しましょう。
システムの安定性もあり
また、システムを二重化構成にするという対策も取っています。システム障害が発生しても、もうひとつの待機系システムに切り替えることで、利用を続けられる仕組みです。
システム障害で一時的にネットバンキングが使えなくなる可能性が低く、安定した取り引きができます。
大手銀行に預けっぱなしのお金を預けるべし
大手銀行や地方銀行などに100万円以上の貯金があるなら、オリックス銀行に預けると予想以上の利息が受け取れます。
ためしに、記事更新時点(2023年11月1日)の預金金利で、三菱UFJ銀行とオリックス銀行の利息を比較してみました。
■シミュレーション条件:100万円を5年定期で預ける場合
銀行 | 利息(税引前) | 受取利息(税引後) |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 100円 | 80円 |
オリックス銀行 | 20,160円 | 16,064円 |
※三菱UFJ銀行の定期預金金利は年0.002%、オリックス銀行は年0.4%で計算。
オリックス銀行は過去にもっと好金利だったこともあるので、より多く利息を受け取れるようになる可能性もあります。
キャシュカードがないためATM入出金できないデメリットはありますが、貯蓄用で使うぶんにはそこまで気にならないと思います。
つい貯金を切り崩しがちな人にとっては、気軽に預金を引き出せないことはメリットになるかもしれません。
しばらく使わないお金は、長期定期預金がおすすめです。有利な預金金利で預けられます。近い将来に使う可能性があるお金は、ひとまず2週間定期預金に預けておくと安心です。
「生活防衛資金として円預金をしておきたい」「投資より、まずは好金利な定期預金で資産づくりしたい」という人に、オリックス銀行は最適です。