法人口座のメインバンクにネット銀行を使うメリット・デメリット

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法人口座

個人向けの口座とは違い、法人口座にはなにかと手数料がかかります。

しかし最近では、手数料の安いPayPay銀行のようなネット銀行法人口座の認知も広がってきています。

中小企業を中心に、メインバンクをネット銀行にするという会社も増えてきているようです。

※金額・手数料表記はすべて税込です。

法人口座のメインバンクにネット銀行を使うメリット

電卓

大手都市銀行やメガバンクとはお付き合いせず、メインバンクにネット銀行の法人口座を使った場合のメリットとデメリットをまとめます。

口座維持手数料がかからない

パソコンを操作する男性

三井住友銀行のようなメガバンクなどでは、オンラインバンキングの利用料に月額2,200円がかかります。

個人向け口座の場合、ネットバンキングの利用は無料ですが、法人口座ではネットバンキングは有料となります。

一方、ネット銀行はそもそもネットでの取引を主体としているので、口座維持費用は完全無料です。

PC・スマホから簡単にアクセスし、最新の口座残高を確認したり、入出金状況を閲覧することが可能です。もちろん、ネット銀行はセキュリティにも力を入れているので安心です。

すでにビジネスシーンにおいても、ネット経由での振込、残高確認は当たり前の時代になっています。このような状況で、ネットバンキングの利用手数料が無料で使えるメリットは大きいです。

特に創業期は少しのお金もムダにしたくはないという経営者も多いです。

とにかく手数料が安く金利が高い

低コスト

ネット銀行は、都市銀行と比べて、手数料が圧倒的に安いです。

振込手数料は都市銀行と比較にならないぐらい安いので、振込回数が多い会社は特に大きな違いが出ます。

ビジネスシーンでは、年換算するとかなりの回数の振込を行います。

例えば、従業員が10名いる場合、月々の給料の振込手続きだけでも、年間120回の振込を行わなくてはなりません。

振込手数料の安いネット銀行法人口座を選択することで、年間で大きなコストダウンが見込めます。

また、ネット銀行は普通預金・定期預金の金利も高いです。コスト面での優位性は、店舗を持たないネット銀行が、将来的にもリードしていくと思われます。

高機能なシステムが無料で使える

データ分析

ネット銀行も法人向けサービスの拡大に力を入れています。

複数人で口座を管理できるシステムや、給料の一括振込など、法人ならではのサービスを無料もしくは格安で提供しています。

一般的な地方銀行やメガバンクの場合、WEB一括振込などの利用に別途、手数料がかかるのが普通です。

しかし、ネット銀行法人口座の場合、1回の手続きで数千件までの振込を済ませられる「WEB一括振込」が無料で使えます。

中小企業や小規模法人で使う程度であれば、ネット銀行の法人向けサービスでも十分に対応できるので問題ありません。

また、ネット専業銀行だからこそ、セキュリティに力を入れています。専用の認証アプリなどを使うことで、大規模な取引にも耐え、預金残高の安全もしっかりと確保できます。

3つのデメリット

バツ

一方、ネット銀行で法人口座を持つデメリットもあります。

以下3点のデメリットで不都合が生じる場合は、維持手数料を支払ってメガバンクなどで法人口座を開設したほうが良いかもしれません。

信頼に欠ける

握手

ネット銀行の認知度が高まったとは言え、やはり信頼に欠ける部分はあります。

会社概要のページに、

  • 主要取引先銀行:PayPay銀行 ◯◯支店
  • 主要取引先銀行:三井住友銀行 ◯◯支店

と書かれている場合、どちらのほうがページを見ている人に対して安心感を与えられるかを考えると、やはりメガンバンクなどの方が信頼性の面で勝ります。この点はまだまだ名前の通った都市銀行にメリットがあると思います。

もっとも、会社概要のページに主要取引先銀行を明記しなくてはならないルールはありません。

実際、中小企業の多くがネット銀行法人口座を上手く活用しています。

例えば、主要な取引には信用の大きいメガバンクを使い、振込手続きについてはコスト競争力に優れているネット銀行法人口座を使う。といった使い分けも可能です。

融資が受けられない

通帳を持つ男性

メインバンクで取引実績を作ることで、事業融資を受けやすくなります。そのために都市銀行や地方銀行、信用金庫などを利用している会社も少なくありません。

ネット銀行は手数料こそ安いですが、どれだけ実績を作っても、融資を受けることはできません。特に大規模な金額の融資を受けるためには、やはり地方銀行や信用金庫、メガバンクとのお付き合いが必須と言えます。

最近になってようやく、ネット銀行も融資業務に着手しはじめています。

ネット銀行は主に「オンラインレンディング」というWEB簡潔の融資サービスを提供しており、銀行の取引データを元に借入条件が決まる仕組みです。

例えば、PayPay銀行のビジネスローンは、無担保・無保証で最高3,000万円までの融資が受けられます。

しかし、借入期間が6ヶ月~1年程度の短期資金に限定されていること、よほどよい条件でない限り、借入利率が年10%を超えてくることも珍しくないことから、借入条件が良いとは言い切れません。

現時点ではあくまでも、無担保のビジネスキャッシングに近いサービスにとどまっています。

借入期間が数年の長期の資金調達や、低金利での借入を希望する場合は、やはり地方銀行や信用金庫、メガバンクといった従来の銀行に依頼する方が良いです。

社会保険料の引落に対応していない

社会保険証

ネット銀行は「国庫金・公金の取扱指定金融機関」ではないので、社会保険料や税金の口座振替に対応していません。

2013年現在、後掲のインターネット専業銀行のうち、ソニー銀行以外の銀行は日本銀行の国庫金取扱業務を行っていないため、既存の都市銀行や地方銀行、信用金庫などの従来型金融機関と異なり、確定申告による国税の還付や、国家公務員の給与の受取、年金や雇用保険などの公的機関からの振込用口座には利用できない。

Wikipedia – 新たな形態の銀行 より

これは今後改善される可能性もありますが、公金の口座振替については都銀や地銀などを利用する必要があるということです。

ちなみに、ゆうちょ銀行はネットバンキングが無料で使え、公金の取扱いもおこなっています。

有料となる地方銀行・信用金庫・メガバンクのネットバンキングの契約は必須ではありません。しかし、社会保険料の支払いにこれらの銀行の口座だけは作っておくことをおすすめします。

コスト重視ならネット銀行法人口座を

女性

会社の経営スタイルによっては、ネット銀行の法人口座をメインとして使っても問題はありません。

銀行は日常的に使用するものですから、少しでも手数料の安いネット銀行を利用することで、コストダウンが実現できるはずです。

法人口座の利用が多いネット銀行の中のひとつに、PayPay銀行があります。

日本初のネット銀行で、法人口座の基本的なサービスは無料で利用できるのが最大のメリットです。

振り込み手数料も安く、法人口座専用のサービスも充実しているのでおすすめです。

ネット銀行法人口座に関する情報は、姉妹サイト「今日の経営」で詳しく解説しています。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
ネット銀行100の活用術の初代管理人です。低コストで便利なネット銀行を、多くの人に知ってもらうため、2012年にサイトを立ち上げました。貯金の方法やお金に関する知識をわかりやすく解説します。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。(2021年3月23日 更新)

ありがとうございます。

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