カードローンの繰上げ返済は端数に注意 それ、無利息残高かもしれません
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カードローンでお金を借りると一定の利息がつくため、端数が生まれます。
毎月の口座引き落としで返済していくと、返済最後の月だけ細かい金額になるイメージです。
もしも一括返済で完済したい場合は、1円単位の端数までチェックして入金をしなければなりません。
しかしカードローンによっては、端数を切り上げた金額を返済する場合と、切り捨てた金額で返済できる場合があります。
「切り捨てる」と言っても端数を返済しなくてもいいわけではありませんが、利息の端数はすぐに返済しなくてもいいとしているカードローン会社もあります。
これを「無利息残高」と言います。
今回は、繰上げ返済で完済する際に気をつけたいカードローンの端数の扱いと、返済額を払いすぎてしまったときの対処法をまとめます。
目次
端数に要注意なのは「ATM返済」
最初に知っておきたいのは、カードローンの端数を気にしなくてはいけないのはATM返済のときだけということです。
なぜなら、毎月の口座引き落としや口座振替、銀行振込で返済する場合は1円単位で返済ができるからです。
たとえば口座引き落としなら、最終返済月にはぴったりの金額が自動で引き落とされます。
銀行振込の場合も、カードローン会社のマイページからその日の返済額を確認して、ぴったりの金額を振り込めばOKです。
一方、ATM返済の場合は硬貨の取り扱いをしていないATMがあるため、「端数が返済できない」という問題が出てきます。
硬貨が使えるのは銀行ATMだけ
硬貨が使えるATM、使えないATMをわけると、おおよそ下記のようになります。
基本的には、硬貨の取り扱いができるのは銀行ATMのみです。
■ATMの硬貨の取り扱い
- コンビニATM
- 硬貨の取扱なし
- メガバンクATM
- 平日の日中のみ取扱あり(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行)
- ゆうちょ銀行ATM
- 平日の日中のみ取扱あり(ファミリーマートに設置してあるゆうちょATMを除く)
- 消費者金融の自社ATM
- 硬貨の取扱なし
コンビニや消費者金融(アコムやプロミス)の自社ATMでは、硬貨の取り扱いをしていません。
紙幣のみの入金となるので、利息の端数が生まれる「一括返済」には不向きです。
一方、銀行ATMであれば1円単位の入金もできますが、早朝や夜は硬貨の取り扱いができません。
また、メガバンクにあたる三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行は、すべて土日祝の硬貨取扱いをしていません。
なお、ファミリーマート内に設置してあるゆうちょATMは、コンビニATMと同じ扱いとなるので硬貨が扱えません。
ゆうちょ銀行内に設置してあるATMを使うのが確実です。
※ファミリーマート系のATM「E-net」は、ゆうちょ銀行と業務提携をしているため、ファミリーマート内にゆうちょ銀行ATMが設置してある店舗があります。
■メガバンクATM 硬貨が使える時間帯
平日 8:45~18:00
■ゆうちょ銀行ATM 硬貨が使える時間帯
平日 7:00~18:00
銀行ATMでも、無人出張所など一部のATMでは、平日でも硬貨の取り扱いがない場合もあるので注意が必要です。
ATMで端数を返済するときの扱われ方
上記の通り、ATMによっては硬貨の取り扱いをしていないため、カードローンの端数の返済ができません。
しかしなかには端数を切り上げたり、逆に切り捨てたりといった対応をとる会社もあります。
その場合の端数の処理方法は、大きく2つに分かれます。
■カードローンの端数を返済するときの処理方法
- 端数を切り上げた金額を多めに返済する
- 端数を無利息残高として残せる
つまり、端数を切り上げるか切り捨てるかの違いはあるものの、1,000円単位での入金でもOKなカードローンがあるいうことです。
近くに硬貨を取り扱うTMがない場合や、硬貨対応をしている平日日中にATMに立ち寄れないときは、無理に端数を返済しなくても大丈夫です。
では、それぞれ具体的な対処法を説明します。
端数を切り上げた金額を多めに返済する
カードローン会社の一部は、利息の端数があるときは1,000円未満を切り上げた金額を入金してもらうようにしています。
つまり、少し多めに返済することで、利息の「お釣り」が生まれるということです。
たとえば、最終返済額が3,215円だった場合は4,000円を入金することになるので、785円のお釣りが発生します。
端数分のお釣り分は、返金もしくは次回利用時用に預かっておくという対応になります。
端数の切り上げ対応をする主要カードローンの、その後の対処方法を一部まとめてみました。
■返済額の端数を切り上げるカードローン(一部)
金融機関 | 返金対応 | 預かり対応 |
---|---|---|
三井住友銀行 | なし | 可能 |
プロミス | 可能 | 可能 |
SMBCモビット | 可能 | 可能 |
余分に返済したお金を預けておく場合、特に銀行カードローンで気をつけるべきポイントがあります。
銀行カードローンで利息の端数分を預けておくと、普通預金として預かってもらえるケースが多いです。
しかし、銀行に預けている返済金は、基本的にはカードローン取引にしか使えません。
たとえば、三井住友銀行カードローンの端数分を預けておいたとしても、三井住友銀行の口座から引き落とすクレジットカード代金分にあてる…ということはできません。
利息もつかないので、一般的な普通預金とは扱いが全然違います。
再びカードローンを使う予定がなければ返金対応の方が良いと思います(振込口座を別途連絡しなければならない場合は、やや面倒ですが…)。
端数を無利息残高として残せる
カードローンの返済に端数が残った場合、端数を無利息残高という扱いにする金融機関もあります。
「無利息残高」とはその名の通り、端数として残った残高を無利息にするという意味です。
つまり、どれだけ端数の返済が残っていても手数料が取られない上に、ほとんどの金融機関は端数分に支払い期限を設定していません。
「端数を切り捨てた返済額を支払い終えれば、残りの数百円はいつ返しても良い」ということなので、遅延損害金も発生しません。
よって無利息残高は、実質的にはみなし完済のような扱いになります。
無利息残高については公式サイトで明記していない金融機関も多いですが、たとえば下記のように説明をしています。
Q.「無利息残高」ってどういう意味ですか?
A.利息・手数料を付けず、支払期限も設定しない残高としてお取り扱いする金額です。
ATMは千円単位の取引となるため、ATMでお支払いただき、その結果ご利用残高が1,000円未満になった場合に「無利息残高」とさせていただいております。
-アコム公式サイト「よくあるご質問」より引用
※返済後残高(千円未満)に対してはお利息がかかりません。
-スルガ銀行カードローン公式サイト「ご利用残高3,000円未満の場合のご返済方法について」より引用
たとえば、カードローン残高が3,215円あったとします。
これを返済したいと思ってATMに行ったものの、そのATMが硬貨の取り扱いをしていなかった場合、3,000円までしか返済ができません。
そうなったとしても、3,000円をATMから返済しておけば残りの215円は利息がかからないので、また小銭を入金できるタイミングで返済すれば良い、ということです。
もしくは、再度同じカードローンでお金を借りたときに、無利息残高の分を差し引いた金額を受け取るという形になります。
無利息残高扱いにすると公式サイトで明記しているカードローンは、下記の通りです。
■端数を無利息残高として扱うカードローン
- アコム
- アイフル
- auじぶん銀行カードローン
- スルガ銀行
しかし、その端数分は次回カードローン利用時の返済に回されるので、返済義務がなくなるわけではありません。
利息の端数も、なるべく早くに返済するに越したことはないです。
たとえば、カードローンを解約する場合は端数も完済しないと手続きができません。
「無利息残高」という仕組みは、一見カードローン会社が不利に見えます。
百円単位の小さな金額とは言え、利用者からすれば返済せずに寝かせておくこともできるからです。
しかしカードローン会社にとっては、無利息残高が残っている以上はユーザーが解約できないというメリットもあります。
契約が続く限りは再度お金を借りてくれる可能性があるので、リピーターを繋ぎ止められるという利点は大きいと言えます。
ほかにも、無利息残高を残すデメリットとして「借金をしている」という信用情報が残り続けるという点があります。
信用情報機関では、カードローンやクレジットカードなどの信用取引の情報を一括管理しています。
そこでは延滞などのネガティブな情報だけでなく、「完済」などのポジティブな情報も記録します。
無利息残高を寝かせ続けていると、遅延にはならないものの、いつまで経っても完済履歴がつかず「借入れ社数1社」としてカウントされることになります。
新たにクレジットカードを作る場合や、ローンを組むときには、完済しておいた方が安心です。
カードローンで端数を返済する方法
いずれにせよ、無利息残高として残った端数もいつかは返済しなければなりません。
また、なかには返済額以上の入金を受け付けていないカードローンもあります。
たとえば三菱UFJ銀行では、「借入残高・利息・遅延損害金の合計金額を超えるご返済はできません」と明記しています。
このような場合も、繰り上げ返済などで完済をしたいときは、1円単位の利息もぴったり返済することになります。
カードローンの端数も返済するには、大きく分けて以下のような方法があります。
■カードローンの端数が支払える返済方法
- 毎月の口座引落(口座振替)
- 銀行振込
- インターネット返済
- 窓口返済
毎月の約定日に口座引き落としで返済していれば、端数については気にすることはありません。
もし一括返済をしたいのであれば、銀行振込やカードローン会社のマイページからインターネット返済するのが手軽です。
アコムやプロミスなど店舗窓口がある会社なら窓口で現金返済もできますが、銀行振込やネット返済ならどこでもスマホで返済できるので忙しい人にもおすすめです。
これらの返済方法の手数料や利息をなるべく節約する方法は、次の記事でくわしく解説しています。
たとえば、銀行振込で返済すると振込手数料がかかることがありますが、カードローン返済の振込手数料は無料にすることができます。