自己資本比率でネット銀行の安全性を比較 安心して預金できる銀行は?
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ネット銀行を利用する人は年々増えてきているものの、「本当にネット銀行は本当に安心なの?」と感じる人もいるかと思います。
銀行は「信頼が命」なので、聞いたことがないネット銀行に大切なお金を預けることが不安になるのは無理もありません。
そこで、銀行の財務健全性、つまりは「倒産しにくさ」を図る自己資本比率を元に、ネット銀行の安全性を比較してみました。
目次
自己資本比率とは?
一般的に、企業は自己資本と借入金によってビジネスを行っています。
そのうち、自己資本がどれくらいの比率を占めているかを示すのが、自己資本比率です。
自己資本とは、返済する必要がないお金のことなので、会社を設立する時の資本金だったり、経営の結果生み出された利益などを指します。
自己資本比率を見ることで、借金に頼りきって経営している銀行なのか、自分たちの資金でまかなえている割合が大きい銀行かがわかるということです。
自己資本率には最低基準がある
金融の中核を担う銀行が破綻してしまうと、経済に大きな影響を与えます。
たとえば自分のメインバンクが破綻してしまうと、預け入れていたお金のうちペイオフで保障されないお金は消えてなくなってしまいます。
このような事態を防ぐために、銀行を経営する上で自己資本比率に一定の水準を保つことを義務付けるルールが世界基準で策定されました。
これを、BIS規制(国際統一基準)と言います。
■BIS規制とは
BIS規制とは、海外に営業拠点を持つ銀行は、自己資本比率を8%以上に保たなければならないとする世界基準です。
この基準をクリアしていない銀行は、国際業務ができないように規制されます。
また、国内だけで運営している銀行も、自己資本比率4%以上を維持することが義務付けられています。
ネット銀行を自己資本比率で比較
次に、ネット銀行の自己資本比率を比較してみます。
ちなみに、日本最大のメガバンクグループ「三菱UFJ銀行」の自己資本比率は、2015年3月時点で15.30%です。
国際基準を約2倍、国内基準を約4倍上回っているので、財務健全性の高い銀行と言えます。
1位:PayPay銀行 – 39.84%
PayPay銀行は、三井住友銀行とYahoo!JAPANが共同設立した、日本で最初のネット銀行です。
2015年9月の自己資本比率は、39.84%と、国際基準を圧倒的に上回る水準です。
規模の違いこそあるものの、自己資本比率だけを見た場合「三菱UFJ銀行よりも安全な銀行である」といえます。
また、PayPay銀行はヤフオクの落札代金の一部がVポイントで還元されるなど、Yahoo!のサービス・Vポイントとの相性がいいネット銀行です。
振込手数料も格安なので、オークションやフリマなど個人間取引を多く行う人にもおすすめのネット銀行です。
2位:大和ネクスト銀行 – 29.28%
大和ネクスト銀行とは、大和証券の証券口座を持っている人だけが利用できる特殊なネット銀行です。
自己資本比率は31.28%と、申し分ありません。
大和ネクスト銀行の口座は大和証券の証券口座を連携できるので、なるべく安全に証券取引をしたい人にもおすすめです。
3位:セブン銀行 – 19.7%
セブン銀行の自己資本比率は19.7%と、安定的な数値です。
単独で東証一部に上場しているという点も、安心感があります。
コンビニATM事業で売上も大きく伸ばしてきているので、預金残高などの銀行としての規模も年々拡大しています。
4位:auじぶん銀行 – 12.58%
auじぶん銀行の2015年3月期の自己資本比率は、12.58%です。
auじぶん銀行は三菱UFJ銀行とau(KDDI)が共同で設立したネット銀行で、auユーザーを中心に利用者を増やしています。
スマホ完結で多くの取引ができることで評判で、セブン銀行ATMならキャッシュカードがなくてもアプリで入出金ができます。
ネットバンキングをフル活用したい人におすすめのネット銀行です。
5位:ソニー銀行 – 11.72%
ソニー銀行はその名の通り、ソニーグループのネット銀行です。
2013年度末の自己資本比率は、11.72%で、このあたりがネット銀行の平均値になると思われます。
ATM手数料などの手数料が安いことや、外貨預金に強いことに定評があります。
海外によく行く人は、Visaデビット機能付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET」で海外決済をすると、外貨預金から直接支払いができます。
外貨支払いができる通貨は11種類と多く、海外事務手数料や両替手数料が節約できるメリットも大きいです。
6位:オリックス銀行 – 10.6%
オリックス銀行の2015年3月期中間時点の自己資本比率は、10.6%です。
国内だけで営業している銀行なので、国内基準の4%は大幅に上回っていますが、海外基準の8%に対しては、やや上回っている程度です。
オリックス銀行は「定期預金のための銀行」と呼ばれるほど、定期預金の金利が高いです。
長期間の定期だけでなく、2週間定期などの短期定期も扱っているので、貯蓄用口座を開設したい人におすすめです。
7位:楽天銀行 – 10.22%
楽天銀行の2015年3月期中間時点の自己資本比率は、10.22%です。
前身のイーバンク銀行時代は経営が危ぶまれていた時期もありましたが、楽天の子会社となったことで、業績も黒字化しています。
今は、国内最大の口座数を誇るネット銀行にまで成長しました。
特に評判のサービスは、楽天証券と連携する「マネーブリッジ」という無料サービスです。
マネーブリッジを利用することで普通預金が定期預金なみ、もしくはそれ以上の高金利になります。
8位:住信SBIネット銀行 – 8.89%
ネット銀行の中でも預金残高量トップクラスの住信SBIネット銀行。
2015年3月期中間時点の自己資本比率は、8.89%です。
国際基準も上回る水準ですが、圧倒的な自己資本比率を誇るPayPay銀行と比較するとやや見劣りします。
しかし、住信SBIネット銀行は扱う金融商品が多彩で、多くの人が利用しているネット銀行なので、倒産リスクは非常に低いと考えられます。
9位:イオン銀行 – 7.9%
イオン銀行の2013年3月期の自己資本比率は、7.9%です。
国際基準をギリギリ上回る水準ですが、国内有数の大手流通グループであるイオングループが親会社という安心感は大きいです。
イオングループという後ろ盾がある以上、そう簡単に破綻することはないと思います。
実際、預金金利の高さやイオンリテールの割引などのメリットから、口座開設数は年々増えていっています。
安全性重視ならPayPay銀行
主要なネット銀行は、すべて8%以上の自己資本比率を維持している結果となりました。
中でも、PayPay銀行の39%という自己資本率は、驚異的とも言えます。
ちなみに、もし銀行が破綻してしまっても、「ペイオフ」という制度によって1,000万円までの預金は保証されるので、メガバンクに預けてもネット銀行に預けても安全性は変わりません。
それでもなるべくリスクの少ない銀行に預けたいという人にとっても、PayPay銀行はおすすめです。
なぜなら、PayPay銀行はセキュリティ対策の対応が早く、業界の中でもいち早くトークンによるワンタイムパスワード導入などをしてきているからです。
破綻リスクが少なく、不正利用の危険性も低いので、安心して利用できます。