リボ地獄から抜け出すコツ リボ払いのやばい仕組みと出戻らない方法
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クレジットカードのリボ払い(リボルビング払い)で借金が膨れ上がる、リボ地獄。
ネット上にも「知らない間にリボ払いになっていた」「一度リボ払いに切り替えて放置していたら利息がとんでもないことに」など、さまざまな体験談があります。
リボ地獄から抜け出すためには、少しでも早く完済するしかありません。
今回はリボ払いで借金地獄になってしまう理由と、リボ払い残高を完済するためのコツをまとめました。
最後には、リボ地獄から抜け出した後に出戻らないためのポイントもまとめました。
※「日払いバイトをする」「所持品を売る」など、収入の増やし方は今回扱いません。リボ払いの返済方法に特化して、わかりやすく解説します。
目次
なぜリボ地獄に陥ってしまうのか
リボ払いの体験談を見ていると、リボ払いを利用し始めたきっかけは実にさまざまでした。
■リボ払いを使い始めたきっかけ体験談
・リボ払いを利用するとポイントアップするキャンペーンを見て申し込んだ。
・クレカ支払いが苦しい月に「後からリボ」にして、便利さからリボ払いを使い続けてしまった。
・知らない間にリボ払いになっていた。
リボ払いは、クレジットカード会社がキャンペーン対象にするなど、積極的に利用者を増やそうとしている支払い方法でもあります。
なので、一括払いで決済をしたあとでもリボ払いに変更できたり、クレジットカードによっては支払い方法の初期設定がリボ払いだったりします。
クレジットカード会社がこれだけリボ払いをすすめる理由は、手数料(利息)が高いからです。つまり、運営会社の大きな収入源になるのです。
まず、リボ払いの手数料にあたる金利は平均で年率15~18%。これは消費者金融と同じくらいの高めの金利です。
さらにリボ払いの仕組みを理解せずに使うと、実感がないままに利息が膨れ上がっていくというのが最大の落とし穴です。
リボ払いとは、月々のクレジットカード支払額を設定金額内におさめて、設定額を越した利用代金は翌月以降に持ち越す支払い方法です。
たとえば、月々のリボ払い設定額が1万円のクレジットカードで5万円の支払いをしても、その月は1万円+利息分しか支払わなくて済みます。
残りの4万円は翌月以降に持ち越しとなりますが、月々の設定額が1万円だと、残高4万円を4ヶ月以上かけて支払っていくことになります。
さらに翌月にもう5万円使ってしまうと、残高はさらに4万円増えて計8万円に…と、利息が雪だるま式に積み上がっていきます。
それでも月々の利用代金は「毎月1万円少々」と記載されるので、ちゃんと利用明細を見ていないとリボ残高が増え続けていることに気づきにくいです。
「ショッピングで『カード決済ができない』と言われて初めて、利用限度額を超えるまでリボ残高が増えていることを知った」というエピソードも多いです。
クレジットカードの利用限度額は初期設定だと100万円くらいのケースも多いので、リボ払い残高が100万円になるまで放置してしまったということになります。
こちらが「知らなかった」と言っても、まず通用しないと思っておいた方が良いです。
なぜなら、カード会社の利用規約にはちゃんとリボ払いの旨が記載されていて、リボ払いを利用した時点で「こちらが同意した」ことになるからです(細かい利用規約を隅々まで読むのは難しいですが…)。
リボ払いを完済するためのコツ
よって、いかなる理由でもリボ残高は返済しなければいけません。
まず、リボ払いの残高をこれ以上増やさないための大前提として、「月々の設定額以上」の支払いをしないことです。
毎月のリボ払い設定額よりクレジットカードの利用代金が少なければ、利用代金が翌月に持ち越されない、つまり追加の利息がつかないからです。
しかし、これで利息が「増えない」ようにはなりますが、利息を「減らす」ことでリボ地獄から抜け出すためにはさらに積極的な返済活動が必要です。
リボ払い残高を減らすためのコツは、下記4点です。上にあるほうがおすすめの方法です。
■リボ払いを完済するためのコツ
- 一括完済する
- 月々の返済額を引き上げる
- ボーナス月などに繰り上げ返済をする
- 債務整理で返済額を減らす
一括完済する
もっとも返済額が少なく抑えられる方法は、1日でも早く一括完済することです。
リボ払いなどの借金は、基本的に利息が日割り計算されます。
つまり、返済期間が長くなればなるほど利息は増えて、最終的な返済額が膨れ上がっていきます。
もしリボ払い残高が、貯金やボーナスなどで一括返済できる額であれば一括完済をおすすめします。
「リボ払いの返済をもうしなくて済む」という安心感や解放感も得られるので、精神衛生的にもいいと思います。
リボ払いの一括完済は、おもに銀行振込とATMからの返済の2通りです。
ネット銀行など、ネットバンキングが利用できる銀行であれば、スマホからすぐに振込みができるのでスムーズです。
※カード会社によっては、銀行振込での返済前に電話での事前予約が必要な場合もあります。
月々の返済額を引き上げる
もし現在、月々のリボ払い額が少額でもう少し増やせる余地があるなら、毎月の返済額を引き上げるのも手です。
月々の返済額が増えると返済期間が短縮でき、利息の軽減につながるからです。
※リボ払いの中には、月々の支払額を変更できないカードもあるので注意が必要です。
ただし、生活できるギリギリのラインまで毎月の返済額を引き上げてしまうと、突然の出費に対応できなくなります。
そこでさらに、リボ払いやカードローンで借金を積み重ねてしまっては意味がありません。
月の返済額は無理のない範囲で設定して、お金に余裕があるタイミングで積極的に繰り上げ返済をする方が安全です。
ボーナス月などに繰り上げ返済をする
家計に余裕がある月やボーナス月などには、繰り上げ返済でリボ払い残高を一気に減らすことをおすすめします。
まとまった額を返済することで、完済日を大きく短縮することができます。
人によっては副業などで臨時収入が入るたびに、こまめに繰り上げ返済を活用することもあります。
スマホからの振込返済などができるのであれば、「今月は1万円浮いたから繰り上げ返済しよう」くらいの気軽さでどんどん返済しても良いと思います。
繰り上げ返済の方法も一括完済と同じく、銀行振込とATMからの返済が主です。
※カード会社によっては、銀行振込での繰り上げ返済前に電話での事前予約が必要な場合もあります。
債務整理で返済額を減らす
どうしても返済できないくらいリボ払い残高が膨れ上がってしまっている場合は、最終手段の債務整理も検討します。
債務整理とは、法律事務所などに相談して借金の返済額を減らすための交渉をすることです。
債務整理には、大きく分けて3つの方法があります。
- 任意整理
- 減額範囲:過払い金、借金の利息カットなど
過払い金がないと借金の減額幅は少ないものの、財産の差し押さえをされる心配などがないので利用者が1番多い債務整理の手法です(任意整理の詳細はこちら)。 - 民事再生(個人再生)
- 減額範囲:借金を5分の1にする
最大で借金を5分の1まで減らせますが、裁判所を通した法的措置になるので手続きが多くなります(民事再生の詳細はこちら)。 - 自己破産
- 減額範囲:すべての借金
借金が帳消しになる代わりに、財産を手放す必要があったり職業に制限がかかったりします(自己破産の詳細はこちら)。
ただし、債務整理をすると信用情報機関のブラックリストに入り、5~10年はクレジットカードが使えなくなります。
もちろん、カードローンなどの借入れも一切審査に通らなくなります。
任意整理なら、特定のクレジットカードだけ「債務整理しない」という選択もできますが、途中で利用停止になる可能性が高いので「債務整理をしたらクレジットカードは使えない」と思っておいた方が無難です。
二度とリボ地獄に陥らないために
リボ地獄から抜け出して「もうこんな目には遭いたくない」と、お金を使うことに慎重になる人も多いです。
しかしなかには、リボ返済が終わっても借金を重ねてしまう人もいます。
一度抜け出したリボ地獄に出戻らないために、下記の習慣を身につけることをおすすめします。
■リボ地獄に抜け出した後、出戻らないための方法
- 自動リボ払いを解約する
- クレジットカード利用明細を毎月見る
- どれくらいお金を使っているか把握する
- クレジットカードからデビットカードに切り替える
もちろん、一番安全なのはクレジットカードの使用を控えることです。
しかし現代ではカード決済が必要な場面もあるので、「クレジットカードを使わない」という方法以外をまとめてみました。
自動リボ払いを解除する
手っ取り早いのは、クレジットカードからリボ払い機能を外すことです。
クレジットカード会社のマイページから、リボ払い設定を解除できるところも多いです。
(例)楽天カードの場合…
マイページ「楽天e-NAVI」→「お支払い方法変更」→「自動リボの登録・解除」
よくわからなければ、クレジットカード会社のカスタマーサービスに電話すればその場で解除してくれます。
リボ払いをまったく使わないというのは難しいのであれば、自動的に毎月リボ払いになるコースではなく、その月だけリボ払い設定に変更する方が望ましいです。
その後、自動的にリボ払いに更新されていないか注意して、更新されているようならすぐに解除します。
もしくは、月々のリボ払い設定額を高めに設定しておき、普段はリボ払い設定額を超えないようにする方法もあります(例:毎月の支払いが3万円未満であれば、リボ払い設定額を5万円にしておくなど)。
しかし、一度リボ地獄に陥った人は使いすぎを防止するためにも、自動リボは使わないことをおすすめしたいです。
クレジットカード利用明細を毎月見る
リボ地獄になる人の共通点は、毎月のクレジットカード利用明細を見ていないということです。
人によっては「どこから利用明細を見るのかわからない」という人もいます。
こういう場合、クレジットカードの利用明細を定期的にチェックしていれば、リボ払いになっていることや手数料がかかっていることに気づけていたのです。
そこで、自分がどれくらいクレジットカード決済を利用しているかを把握するためにも、利用明細を見る習慣をつけることをおすすめします。
しかしリボ払いを利用していると、毎月の支払額自体は月々の設定額+利息分しか表示されません。
リボ払い残高の確認画面は、カード会社のマイページから少し進まないと辿り着けないこともあるので、一見気づきにくいです。
そこで、利用明細のうち「手数料」「弁済金」といった利用代金と異なる項目がないかをチェックします。
上記のような項目はリボ払いの利息を指している言葉なので、「弁済金…?」と気づいたらすぐにリボ払い設定と残高を確認すれば、気づくことができます。
どれくらいお金を使っているか把握する
利用代金を見る癖をつけるのと同時に、自分が毎月どれくらいお金を使っているかを把握する習慣も身につけるのが理想です。
クレジットカードは、当月に使った分をまとめて翌月に請求するという「後払い方式」なので、支払いをする時点でお金がなくても決済ができます。
リボ払いのなかでも「後からリボ」系のシステムを使いがちな人は、支払日が近づいて金欠だと気付き、あわててリボ設定にする傾向があります。
よって、自分の支出と収入をちゃんと理解すれば、使いすぎを防ぐことに繋がります。
もしカード決済メインの生活をしているのであれば、複数のカードや電子マネーの支出を一括管理できるマネーアプリがおすすめです。
これらのアプリはカードの利用履歴から自動で家計簿をつけてくれるようなイメージなので、お小遣い帳をつけるのが苦手な人でも簡単に支出を管理できます。
私もマネーツリーで、クレジットカード3枚+電子マネーをまとめて管理しています。
AIが支払い項目を自動でカテゴリ分けしてくれるので、家計簿が続いたことがない私でも収支を管理できています。
クレジットカードからデビットカードに切り替える
浪費癖を直したいのであれば、クレジットカードからデビットカードに切り替えるのが効果的です。
デビットカードは、決済をすると銀行口座から利用代金が即時引き落としされるカードです。
後払いのクレジットカードと違い口座残高以上の支払いができないので、所持金以上のお金を使い込んでしまうリスクを防ぐことができます。
デビットカードはクレジットカードが使えるほとんどのシーンで使える(例:Visa加盟店ならVisaデビットで決済OK)上に、クレジットカードのようにポイント還元もあるものが多いです。
もし、リボ払い以外の借金もある場合
なかには、クレジットカードのリボ払い以外にもカードローンなどの借金がある人もいるかと思います。
「どこから返済していけば良いんだ…」と困っている人は、下記2つのポイントを押さえることをおすすめします。
■リボ払い以外の借金もある場合
- 金利が高い借金を優先して繰り上げ返済
- おまとめローンで借金一本化
まず、リボ払いも合わせた現在の借入れのうち、金利がもっとも高い借金を最優先で繰り上げ返済するようにします。
金利が高い=利息が多く、返済額がどんどん高くなる借金です。
たとえば、年率15%のクレジットカードリボ払いと、年率18%のカードローンを組んでいるのであれば、まずはカードローンの完済を優先することで負担を減らせます。
また、借金を一本化する「おまとめローン」という方法もあります。
消費者金融や銀行のなかには、多重債務者向けのおまとめローン専用融資を扱っているところがあります。
おまとめローンはやや低めの金利に設定されており、高金利の借金を借り換えることで将来の利息負担を減らせるという商品です。
ただし利息が減ったからと言って、借金がなくなるわけではありません。
まれに、おまとめローンに借り換えて安心してしまい、さらに借金を重ねてしまう人もいます。借金地獄から抜け出すためには、収入と支出のバランスを見直さなければいけないことに変わりはないと肝に銘じましょう。
さらに、おまとめローンは審査が厳しめなので、信用力が低いと利用できない場合もあります。
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