海外旅行での両替を格安に!買い物で最も外貨手数料がお得な方法は?

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海外旅行

海外旅行での現地通貨の入手方法として、どんな方法を使っていますか?

多くの旅行者が行っているのは、国内の空港や現地の空港の「両替コーナー」で現金取引によって現地通貨に両替をしてもらう方法です。

その他の方法として、海外ATMから通貨を引き出したり、海外での買い物にはクレジットカードを使うという方も多いと思います。

私自身、これまでさまざまな方法を試してきましたが、実際にどれが一番安いのかよくわからなかったので、改めて「もっとも格安に海外通貨を入手する方法」を調べてみました。

調べてみると、ソニー銀行が発行している「ソニーバンクウォレット」というVISAデビット機能付きキャッシュカードが最強であることがわかりました(あまりに格安だったのでビックリしました)。

※金額・手数料表記はすべて税込です。

旅行前に知っておきたい!現地通貨の入手方法

現地通貨を手に入れるためのさまざまな方法をまとめます。

今回のモデルケースでは、「10日間の海外旅行(アメリカ)で10万円分の現地通貨を入手する」という事例を考えてみたいと思います。

窓口での両替

外貨両替コーナー

海外旅行で窓口で両替

窓口で両替をする方法はもっとも定番で簡単な方法なので、海外旅行初心者でも安心して利用できます(ただし、海外ではピンハネされることもあるので注意です)。

日本の銀行窓口でも良いですし、国内・海外の空港にある「外貨両替コーナー」でもOKです。また、海外に行くと街なかに「両替所」があるので、そうした場所で両替をしても良いでしょう。

場所によって両替手数料が少し異なっており、通常の銀行窓口よりも「外貨両替コーナー」の方がお得です。

一般的に、街なかの両替所がもっとも手数料は安いと言われていますが、前述のとおり、新興国ではピンハネされる可能性もあると聞きます。

両替所を利用するメリットは、現金のやり取りなので現地通貨が現金で手に入ることです。

一方で、両替はもっとも手数料が高いのがデメリットです。

たとえば、三井住友銀行の窓口で米ドルを両替すると片道100銭の手数料がかかります。仮に10万円を両替した場合、手数料は1,000円です。

窓口での両替の特徴
・手数料は1%程度(三井住友銀行、米ドルとの両替の場合)

・ただし両替する場所によって手数料が異なる

クレジットカードで支払う

海外での買い物をクレジットカードで支払う

VISA・MasterCard・AMEXなどは世界のさまざまな国で使えます(JCBは海外では弱いです)。

クレジットカード支払いに対応しているお店であれば、あなたが普段から使っているクレジットカードをそのまま利用できます。

海外旅行では交通機関の利用などで少なからず現金が必要となりますが、できることなら持ち歩く現金は最小限にとどめておきたいもの。

買い物に関してはクレジットカードでの支払いを中心にすれば、必要な現金は圧倒的に減らせるので、安全面でのメリットがあります(ちなみに、クレジットカードを盗まれても、盗難補償によって100%守られるので安心です)。

海外の買い物をクレジットカードで行った場合、支払金額に対して「為替事務手数料」がかかります。この、為替手数料ですがクレジットカードによって若干異なりますが、カードブランドによっておおむね統一されています。(個別カードの違いよりもカードブランドの違いによる手数料差が大きい)

また、為替事務手数料だけでなくカードブランドによって適用する為替レートも異なります。

たとえば、アメリカンエキスプレスの規約にはこのように書かれています。

カード利用代金等が外貨建てで生じた場合には、これを円換算して請求します。この換算はアメリカン・エキスプレスにおけるカード利用代金等の処理日に行われ、当該カード利用代金等のアメリカン・エキスプレスへの提出時期により実際のカード利用日と異なることがあります。

カード利用代金等が米ドル以外の外貨建てで生じた場合、米ドルを介しての円換算、すなわちカード利用代金等を一旦米ドルに換算後これを円換算します

また、カード利用代金等が米ドル建てで生じた場合には、直接円換算します。

法令により特定の換算レートの適用が義務付けられている場合を除き、円換算に際しては、換算日の前営業日における主要な外国為替相場情報からアメリカン・エキスプレスが選択した銀行間レートを基に、2%の外貨取扱手数料を加えた(ただし、米ドルを介しての円換算の場合、当該手数料が重複して課せられることはありません)換算レートを使用するものとし、会員はこれに理解・同意するものとします。

(アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード会員規約より抜粋)

上記をわかりやすくまとめると、

  • 適用される換算レートは、買い物をした日ではなくカードの処理日の前日の為替レート
  • アメリカ以外の場所で使った場合「海外 → 米ドルに変換 → 日本円で請求」となる(アメックスの場合、この仕組上コストが高くなる?)
  • 主要な外国為替相場情報からアメリカン・エキスプレスが選択した銀行間レートを採用
  • 為替事務手数料は2%(アメックスの場合)

となります。
つまり、アメックスが「主要な外国為替相場情報のなかでもっとも手数料が高い銀行間レート」を採用した場合、コストが事務手数料を上回ってしまう可能性もあります。

ちなみに、Visaの場合は「Visaインターナショナルのレート」、JCBなら「JCB所定のレート」などと表現されていますが、これらの為替レートはいずれもブラックボックスに包まれており、リアルタイムでいくらになっているのかは不明です。

適用される為替レートもカードブランドによって異なるので、手数料の算出が非常にややこしいです。

カードブランド 為替事務手数料 為替レート
Visa 1.63%前後 Visaインターナショナルのレート
MasterCard 1.63%前後 MasterCardインターナショナルのレート
JCB 1.60%前後 JCB所定のレート
American Express 2.00%前後 主要な外国為替相場情報からアメリカン・エキスプレスが選択した銀行間のレート
Diners Club 1.3%前後 所定金融機関の為替相場

※為替事務手数料は個別のクレジットカードによって若干異なります。

海外で使えるクレジットカードとして個人的におすすめなのは、イオンカードです(特に、イオン銀行キャッシュカードとの一体型であるイオンカードセレクトがおすすめです)。

あまり知られていないのですが、イオンカードはVisa・MasterCard・JCBのどのカードブランドを選んでも、海外利用時の為替事務手数料が1.6%と低めに設定されているのです。

もし、海外でクレジットカードを使って買い物をするのであれば、イオンカードは賢い選択肢だと思います。

しかし、本記事の問題は「そもそも海外でクレジットカードで買い物をするのはお得なのか?」ということでしたよね。

仮にクレジットカードで10万円の買い物をすると、適用為替レートの差を無視しても、1.6%の事務手数料がかかりますから、手数料は1,600円となります。

たまに、「海外は現金よりクレジットカード支払いの方がお得!」と書かれた記事を見かけますが、為替事務手数料の安いイオンカードを使ったとしても、現実は両替をするよりも損なので、おすすめしません。

クレジットカード払いの特徴
・事前の準備が不要(普段使っているカードがそのまま使える)

・計算してみると手数料は高い

・使える場所が限られる(交通機関などで使えないことも多い)

海外キャッシング(海外ATM)

クレジットカードのなかには、「海外キャッシュサービス」が使えるものもあります。

海外のATMにクレジットカードを挿入して暗証番号を押すと、現地通貨が引き出せます。

海外キャッシングは為替事務手数料がかからないので、現地通貨の入手方法としては結構おすすめです。

海外キャッシングでかかる手数料は、

  • キャッシングの金利(たいてい年率18%)
  • ATM手数料(110円または220円)
  • カード会社の適用為替レート

となります。

ポイントとしては、「借金なので返済期間が長引くほど支払利息が増える」という点。しかも、海外キャッシングの金利は多くの場合年率18%と、消費者金融なみに高いです。。。

海外キャッシングをしてそのまま放置しておくと、次回のクレジットカードの引き落としまで借入期間が続くので、コストは逆に大きくなってしまいます。旅行から帰ってきたらすぐにATMなどで繰上返済をするのが、海外キャッシングを上手く利用するコツです。

今回のモデルケースは10日間の旅行でしたので、「10万円を海外キャッシングして10日後に返済する」という方法で計算します。

10日間のキャッシング利息(493円) + ATM手数料(220円) = 713円

10万円を借りた場合、1日あたり50程度の利息がかかる計算となりました。

10日程度の旅行であれば海外キャッシングは両替よりも安いです。ただし、前述のとおり「借りる金額」と「借入期間」次第ではもっとも手数料が高くなる可能性もあるという点に注意です。

海外キャッシングは利用している人も多いですが、「借金」という点で敬遠してしまう人も多いと思います。

海外ATMで海外キャッシングをする
・「借りる金額」と「借入期間」で支払いコストが大きく変わる

・上手く使えば手数料はもっとも安くなる現地通貨の調達方法である

・下手に使うと逆に手数料はもっとも高くつく

海外ATMで国際キャッシュカードを使う

海外キャッシングを使いたくない人におすすめなのが「国際キャッシュカード」です。

これは、デビットカードのようなもので、海外ATMから現地通貨が引き出せるキャッシュカードです。現地通貨を引き出すと、日本の銀行口座の預金残高から出金でき、両替は自動で行われます。

国際キャッシュカードの機能が最初から付帯しているカードを発行する銀行も存在します。登録不要でそのまま使えるという点はメリットです。

しかし、国際キャッシュカードは手数料が高いです。少なくともクレジットカードよりは手数料が高いので、あまりおすすめしません。

大抵の場合、「クレジットカードの為替レート + 3%~4%程度の為替事務 + ATM利用手数料(110円~220円)」がかかります。

ATM利用手数料は有料の銀行と無料の銀行は半々くらいです。

仮に手数料が3%でATM手数料が無料だったとしても、10万円の出金で3,000円の手数料がかかる計算となるため、両替よりも損です。

海外ATMで国際キャッシュカードを使う
・手軽に使えるが、手数料は両替やクレジットカード支払いより高い

・ATMからの出金なので現金が入手できるのがメリット

ソニーバンクウォレットで買い物をする

ソニーが新しく開発した「ソニーバンクウォレット(VISAデビット機能付きキャッシュカード)」は、これまでの外貨入手方法の常識を変えるほどの低コストで現地通貨を入手できます。

ただ、その仕組みは管理人もよくわかりません。。。が、とにかく安いです。

ポイントとしては、

  • VISAの為替レートを使わずにソニー銀行の為替レートを採用している
  • ソニー銀行の採用レートがとにかくお得
  • そのほかに手数料などはかからない

の3つです。

この方法を使うには、ソニーバンクウォレットへの申込み(無料)とソニー銀行の外貨預金口座の開設(無料)が必要です。いずれも、お金は一切かかりません。

海外のVISAマークのお店で、ソニーバンクウォレットカードを使って買い物ができます。このとき、本来なら「VISAの為替レート+為替事務手数料」が発生するのが一般的ですが、ソニーバンクウォレットの場合は「ソニー銀行の外貨預金で使われる為替レート」が採用されます。

実は、この為替レートの手数料が米ドルの場合でたった15銭となっています(ランクに応じて優遇レートが採用され、最大4銭まで値引きできます)。

その他の事務手数料などは一切不要です。

つまり、10万円の買い物に対して150円の手数料しかかからないので、他の方法と比べて驚くほど安いです。

ただし、この方法が使えるのは「米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、南アランド、スウェーデンクローナの10通貨のみ」となっています。

その他の国で使った場合は、「Visaインターナショナルのレート + 1.79%の手数料」がかかるので、あまりお得とは言えません。

上記の対象10通貨以外の国で使うのであれば、クレジットカード支払いをした方がお得です。

ソニーバンクウォレットで買い物をする
・ほかの方法と比べ物にならないくらいお得

▼ソニー銀行の詳細記事はこちら

ソニーバンクウォレットは海外ATMでも使えるが…

ソニーバンクウォレットは、カードで直接支払いをすると最強にお得です。

しかし、もう一つの使い方として「海外ATMからの出金」という国際キャッシュカードのような使い方もできます。ソニーバンクウォレットカード一枚で現地通貨の入手も可能です。

しかし、ソニーバンクウォレットを海外ATMで使った場合は1.79%の手数料がかかります。

また、ソニー銀行の対象10通貨の国で使うのと、それ以外の場所で使う場合で手数料が異なります。

ソニー銀行の対象10通貨の海外ATMで使った場合
1.79% + ソニー銀行の為替手数料(米ドルなら15銭)

米ドル10万円の出金なら1,940円の手数料

それ以外の国の海外ATMで使った場合
1.79% + VISAインターナショナルのレート + 220円のATM利用手数料

米ドル10万円の出金なら2,010円の手数料(ただしVISAインターナショナルのレートはブラックボックスであり、少なくともソニー銀行の為替手数料よりは悪いと思われる)

※対象10通貨 = 米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、南アランド、スウェーデンクローナ

手数料が3%~4%の国際キャッシュカードと比較するのであれば、ソニーバンクウォレットは非常に優秀と言えます。

手数料が1.6%のクレジットカードと比較すると、ソニーバンクウォレットは若干劣ることになりますが、VISAのレートとソニー銀行のレートの違いによって、もしかするとソニーバンクウォレットの方がお得感は上回るかもしれません。

ただし、海外キャッシング(10万円の借入・10日間で返済)や両替所と比較すると、ややコストは大きいと思います。

ソニーバンクウォレットを海外ATMで使う
・国際キャッシュカード同士で比較すると手数料は低い

・ただし現地通貨を入手するなら、海外キャッシングをするか両替所で両替をした方がお得

シーン別おすすめの支払い方法

今回は「10日間の旅行で10万円を使う」という前提で計算しているので、旅行日数や使う金額によっても結果は異なりますが、まとめると以下のようになりました。

・ソニー銀行の「対象10通貨」の国であれば、ソニーバンクウォレットでカード支払いをすると手数料は断トツに安い

・現金が必要なら両替所がおすすめ、短期間・小額の旅行なら海外キャッシングも検討

・国際キャッシュカードは手数料が高いのでおすすめしない

▼Sony Bank WALLETのさらにくわしい情報はこちらをクリック

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執筆者の詳細プロフィール
ネット銀行100の活用術の初代管理人です。低コストで便利なネット銀行を、多くの人に知ってもらうため、2012年にサイトを立ち上げました。貯金の方法やお金に関する知識をわかりやすく解説します。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。(2021年8月6日 更新)

ありがとうございます。

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