派遣社員がカードローンの審査に受かるコツ 在籍確認の事前相談が肝
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「派遣社員だとカードローン審査に不利になるのでは」と不安に感じる人が多いようです。
この不安の原因は、不安定な働き方や収入面にあるからだと思います。
確かに派遣社員は非正規雇用なので、正社員に比べると雇用が不安定ではあります。
給与が低い場合もあるので、収入面も審査で不利になりそうだと感じるかもしれません。
結論から言うと、派遣社員は正社員に比べると審査が不利な場合もありますが、安定収入があればカードローンに申し込むことはできます。
今回は、派遣社員のなかでも審査に通りやすい人の条件、在籍確認や収入面の疑問も解決できるようまとめました。
目次
審査に通りやすい派遣社員の条件
「派遣社員」とひとことで言っても、働き方や収入は人それぞれです。
そこで、特にカードローン審査に通りやすい派遣社員の特徴を7つ、ピックアップしてみました。
■カードローン審査に通りやすい派遣社員
- 勤続年数1~2年以上
- 大手派遣会社に登録している
- 年収が高い
- 時給ではなく月給制(固定給)
- 社会保険証を持っている
- 持ち家住み、もしくは賃貸に長く住んでいる
- 他社借入が少ない
上記のうち、当てはまる項目が多ければ、カードローンが問題なく申し込める可能性が高いです。
当てはまらないものが多くても収入が安定していれば申し込めますが、審査はやや厳しく見られるかもしれません。
勤続年数1~2年以上
収入の安定性をみる指標の一つに、勤続年数があります。
消費者金融も銀行も、貸付をする際は勤続年数を重視する傾向にあります。
よって、同じ派遣会社で長期間働いていると、カードローン審査には有利になりやすいです。
目安としては、短くても1年以上、できれば2年以上の勤続年数があると安心です。
派遣社員は、派遣会社に登録してからさまざまな派遣先で仕事をします。
しかし、雇い主はあくまで派遣会社(派遣元)なので、勤続年数は派遣会社に登録している年数で数えます。
(例)
・派遣会社Aに登録して派遣先B社で3年働く→契約期間終了後、C社で2年働いている場合
…勤続年数は「5年」
・派遣会社Aに登録して派遣先B社で3年働く→契約期間終了後、派遣会社Dに登録し直して2年働いている場合
…勤続年数は「2年」
大手派遣会社に登録している
カードローンの審査は、勤務先の企業に安定性があると有利になります。
たとえば零細・中小企業より、大手上場企業で働いている場合の方が「収入が安定している」とみなされやすいです。
派遣社員の場合も同じで、地元の小さな派遣会社に登録しているよりは、大手派遣会社の方が有利になる可能性が高いです。
大手派遣会社は派遣先の取引企業も多く、派遣社員の派遣期間が終了してもすぐに次の仕事を用意できるケースが多いためです。
派遣社員であったとしても、収入が安定していることがアピールできる材料になることもあります。
年収が高い
派遣社員であっても収入が高い、かつ勤続年数が長いと、「高くて安定した収入がある」というプラスの評価になります。
たとえば、システムエンジニア(SE)や設計開発エンジニア、通訳、金融事務といった専門性の高い職種は、派遣社員であっても高収入である場合が多いです。
一方、一般事務など専門性の低い事務職、時短勤務などで収入が低い場合は、やや不利です。
しかし、カードローン審査は収入の高さより安定性が重視されることも少なくありません。
極端な例だと、完全歩合制で給料が不安定な人よりは、低い収入でも固定給の人の方が有利になることもあります。
派遣社員で収入が低くても、勤続年数の長さなどほかのプラス情報でカバーできることも多いです。
派遣社員のなかには、派遣会社に登録しているだけでまだ勤務が始まっておらず、収入が0円の人もいます。
このような人は、無職ではないものの「安定した収入がある」とは言えないので、カードローン審査に落ちる可能性が高いです。
「黙っていればバレないんじゃ?」と思う人もいるかもしれませんが…金融機関の融資スタッフはプロなので、少しでも怪しいと思ったら収入証明書の提出を求めるなどの対策をします。
勤続年数が短い、申告している年収が業界や職種にしては高すぎる(もしくは低すぎるなど)など、違和感を感じると追加連絡がくるかもしれません。
参考記事:カードローン審査で嘘がバレる理由、審査落ちの原因にもなる?
時給ではなく月給制(固定給)
派遣社員の給料形態は時給制が多いですが、一部月給制(固定給)の場合もあります。
固定給で毎月同じ給料がもらえていると「収入が安定している」と判断されるので、時給より有利になります。
■派遣社員の種類
- 月給制:無期限雇用派遣(正規雇用)
- 時給制:登録型派遣(非正規雇用)
さらに、月給制の派遣(無期雇用派遣)は、派遣会社の正社員として雇われている状況という点も審査上のメリットとなります。
正規雇用なので、たとえば現在の派遣期間が終了して次の派遣先が決まるまでにブランクがあっても、その間に月給がちゃんともらえます。
こういった面でも、時給制の派遣(登録型派遣)に比べると収入面の安定感があると判断できます。
社会保険証を持っている
カードローン審査では、本人確認書類として身分証の提出が必須です。
推奨されているのは顔写真つきの書類(運転免許証やパスポートなど)ですが、もし持っていない場合は保険証を提出する人が多いです。
このとき、自営業や無職の人も持てる「国民健康保険証」より、「社会保険証」を提示できた方が安定性をアピールできます。
通常、社会保険証は一般企業に勤めている人や公務員が持てる保険証です。
しかし派遣社員であっても、労働日数が多かったり賃金が一定以上だったりすると、社会保険証を持つことができます。
厚生労働省では、下記に当てはまると社会保険証を持てるとしています。
- 週に30時間以上働いている
- 契約期間が2ヶ月以上
参考:政府広報オンライン(2018年7月時点)
しかし、近年はさらに短時間労働者に対しても社会保険の適用範囲が広がり、フルタイム勤務ではない派遣社員も社会保険証を持てるようになりました。
上記に当てはまらない場合も、下記5つの条件をすべて満たすと、社会保険証を持てます。
- 週に20時間以上働いている
- 1年以上の雇用見込みがある
- 賃金の月額が8.8万円以上
- 学生ではない
- 派遣先が従業員501人以上
※令和4年10月からは「2ヶ月以上の雇用見込みがあること」でOKになります。
※令和4年10月からは「常時100人を超える事業所」でOKになります。
※従業員500人以下の派遣先は、労使合意が必要です。
持ち家住み、もしくは賃貸に長く住んでいる
賃貸ではなく持ち家に住んでいると、カードローン審査のプラス要素になります。
なぜなら、持ち家に住んでいると家賃を払う必要がないので、収入を圧迫する支出が少ないからです。
また、夜逃げなどで連絡が取れなくなるリスクも少なく、固定電話があるとより連絡がつきやすいので、金融機関からすると安心できます。
もし賃貸に住んでいても、居住年数が長かったり、家族と同居していたりすればプラス評価になることも多いです。
一番不利なのは、賃貸に引っ越してきたばかり、かつ一人暮らしの人です。
それが社宅などであれば「社宅を用意できる安定企業に勤務している」と見てもらえるのでまだ良いですが、アパートや公営住宅等、賃貸のなかでもややランクが落ちる賃貸だと審査は厳しくなりそうです。
特に、居住年数が1年未満の人は要注意です。
他社借入が少ない
他社カードローンやクレジットカードのキャッシングなど、ほかで3社以上の借金をしていると審査に不利になります。
すでに、収入の一部を他社返済にあてているということになるので、返済能力が低いという判断をされる可能性があります。
他社借入社数が1~2社くらいなら影響しづらいので、なるべく借入れを完済してから申し込むことをおすすめします。
借入先が多い場合は、ローンを一本化する「おまとめローン」という解決策もありますが、審査は厳しめなので年収が低いと通りづらいかもしれません(→おまとめローンに通らない事例解説)
しかし、もし審査に受かっても、借入限度額が低めに設定されることも考えられます。
※住宅ローンなど、担保があるローンは他社借入社数にカウントしないケースが多いです。
カードローンの審査では、クレジットカードやカードローンの直近5年の取引履歴をすべて見ます。
その際、もし信用情報に傷が付いてブラックリスト入りしている場合は、無条件で審査落ちとなります。
クレジットカードや他社ローンの長期延滞がある人は要注意です。
在籍確認は「派遣元」が基本だが…
派遣社員がカードローンを利用する際も、在籍確認の電話は原則必要です。
在籍確認は、基本的には派遣元(派遣登録している派遣会社)に行います。
派遣社員の雇い主は、実際に働く派遣先ではなく派遣会社だからです。
本人は派遣先で働いているかと思うので、在籍確認の電話は派遣会社のスタッフが受け取ることになります。
しかし、最近は個人情報保護のため、登録者あての電話は取り次がないようにしている派遣会社も増えています。
もしくは、何万人もの派遣登録者を抱えるような大手派遣会社では、一登録者宛に電話をしても把握しきれないかもしれません。
そうなると、在籍確認の電話で「個人宛の電話は取り次ぎかねます」「〇〇という者はおりません」と答えられて在籍確認が取れない、つまり審査落ちとなってしまいます。
そんな事態に備えて、下記いずれかの事前相談をしておくことをおすすめします。
■派遣元へできる相談
- 在籍確認がある旨を伝えておく
■カードローン会社への相談
- 在籍確認を「派遣先」にできないか聞く
- 在籍確認に不安があると相談する
可能であれば、派遣元に「近々、私あてに電話があるかもしれません」と伝えておくと安心です。
カードローンの在籍確認、とは言いづらいと思うので「クレジットカードに申し込んだ」などと伝えれば自然です。
もしもその時点で「うちは個人宛の電話は取り次げないんだ」と言われたら、次はカードローンを申し込む金融機関に相談をします。
金融機関に提案できる案の一つは、派遣元ではなく派遣「先」に電話をしてもらえないかどうかです。
もし派遣先で電話受け業務をしていたり、派遣先で長く働いていて社員が自分の名前を覚えてくれているなら、特に有効です。
ただし派遣先が大企業だと、電話を受ける社員が派遣スタッフの名前を把握できていない可能性もあります。
そのような不安があれば、それも合わせてカードローン会社に事前相談することをおすすめします。
状況に応じて、カードローン会社から対応方法を提案してくれることも多いです。
派遣社員の借入限度額は30~50万円が相場
以上の通り、派遣社員でもカードローンを利用することは可能です。
「給料日前にちょっと金欠」「結婚式のご祝儀を用意し忘れた」など、少額の借入れであれば問題なく行える人も多いです。
しかし、まとまった金額を借りたいと思うと、話は別です。
派遣社員は、借入限度額が30万~50万円ほどに抑えられるケースが多いです。
■借入限度額が抑えられる理由
- 非正規雇用の借入限度額を制限している金融機関があるから
- 消費者金融が融資できる金額は年収の3分の1だから
一部の金融機関が扱うカードローンでは、派遣社員やパート・アルバイトの人の借入限度額を30万~50万円とあらかじめ決めている場合があります。
派遣社員でも年収が高い人は、このような決まりがないカードローンに申し込む必要があります。
さらに、消費者金融がお金を貸せる額は合計で年収の3分の1までと、法律(貸金業法)で決まっています。
複数の借入れをしている場合は、すべてのローンの合計金額で計算します。
このルールを「総量規制」と言います。
たとえば派遣で働く主婦は、年収が150万円以下だと「配偶者控除」を受けられるので、この金額内で勤務している人が多いです。
年収150万円だと、どんなに審査内容が良くても50万円までしか借りることはできません。
さらに、もしすでに他社で10万円借入れていたら、40万円までしか借りられないということです。
しかし実際は、法律上の借入限度額いっぱいいっぱいまではお金を貸してくれない場合も多いです。
その結果、カードローンの利用限度額は30万円前後で落ち着くケースがほとんどです。
お金をあるだけ使ってしまう人におすすめの方法
ネット銀行大手のPayPay銀行がまとめたカードローンの意識調査によると、カードローン利用者の9割は50万円以下の借入れをしています。
利用目的は交際費・生活費が大半なので、「ちょっとだけお金が足りない」という状況で借入れをしている人が多いのだと思います。
何百万の借入れに比べると、少額の借入れはカードローンの審査はより通りやすいです。
しかし、少しの出費であれば、貯金で備えられるのに越したことはありません。
貯金を使えばカードローンの利息はかからず、むしろ定期預金なども活用することで資産を増やすことができます。
「お金はあるだけ使ってしまう…」という貯金が苦手な人は、給料振込口座から自動的にお金を貯蓄に回す銀行サービスを使うことをおすすめします。
たとえば、毎月同じ日に同じ金額を定期預金に回す「積立定期預金」は、一度設定すれば放っておくだけでお金が貯まります。