定期預金のメリット・デメリットとは 利息を多く受け取るコツを伝授

定期預金のメリット・デメリット

今さら聞けない定期預金のメリットとデメリットについて、わかりやすく解説します。

初めての貯金は、手軽に始められる定期預金がおすすめです。満期まで預金を続けることで、普通預金よりも高い金利で利息を増やせます。

普通預金にあるお金をつい使ってしまう人も、貯蓄を定期預金に分けておくと、途中で引き出しにくくなります。1ヶ月定期など、短期の定期預金から始めるのがおすすめです。

最近はネットバンキングサービスの普及で、ほとんどの銀行はスマホから定期預金に申し込めます。自宅や外出先で、気が向いたらすぐに始められます。

記事の最後では、定期預金よりお得に預金をする方法も解説します。

定期預金が持つ5つのメリット

定期預金には5つのメリットがあります。

誰でも手軽に利用できるので、使い道のないお金ができたら「とりあえず定期預金に預ける」という使い方ができます。

預金金利が高い

定期預金の最大のメリットは、預金金利が高いことです。

預金金利は、銀行によって異なります。一般的な金利設定は、以下の傾向にあります。

■預金金利が高い定期預金の特徴

以下の定期預金ほど、金利を高めに設定している銀行が多いです。

  • 預入期間が長い(満期までの期日が長い)
  • 預入金額が大きい(大口定期)

たとえば、1ヶ月定期より5年定期のほうが、金利が高い傾向にあります。300万円以上の大口定期に、有利な金利を設定する銀行もあります。

金融機関によっては、特定の預入期間の定期預金に力を入れるケースもあります。たとえば、ネット銀行のauじぶん銀行は1年定期に強みがあり、2~5年定期より高金利なこともあります。

お得なキャンペーンが多い

銀行によっては、定期預金のキャンペーンを頻繁に行います。ネット銀行は金利アップ、地方銀行は粗品プレゼントなどが多い印象です。

金利優遇キャンペーン中に預け入れると、より有利な預金金利で預けられます。狙い目の時期はボーナス時期です。

夏や冬のボーナス時期は、まとまったお金を預けようと考える人が多いため、銀行も定期預金キャンペーンを打ち出すことが多いです。ボーナスの使い道がないから、定期預金に入れておくのもおすすめです。

定期預金は、昔から人気の高い貯蓄方法です。

銀行としても定期預金キャンペーンをきっかけに、口座開設数や預金量を増やしたいと考えています。

大手銀行は、定期預金のキャンペーンにやや消極的な印象です。対して地方銀行は、まれにネット銀行を上回る金利で定期預金を提供します。

地元の地方銀行のキャンペーン状況もチェックしてみると、思わぬお宝定期預金に出会えるかもしれません。

ただし、地方銀行は原則、本支店があるエリアの人しか口座開設できません。口座の不正使用による金融犯罪を防ぐため、自宅や勤務先の近くの本支店での手続きが基本です。

預金金利が高い銀行を見つけても、遠方に住んでいる人は口座開設できないので注意が必要です。

(1)口座開設は、原則、お住まいまたはお勤め先等の最寄の当行本支店での開設となります。なお、口座開設をご希望される場合には、その理由をお尋ねし、場合によっては口座開設をお断りすることがございます。

(2)特に福岡県外の店舗にて口座開設を希望される場合には、希望理由に加えて確認資料等をお願いすること、また、場合によっては口座開設をお断りすることがございます。

福岡銀行 公式サイト「普通預金口座の開設について」より引用

ペイオフ対象で元本保証

定期預金には、元本割れの心配なく運用できるという安心感があります。最初に預けたお金(元金)より、受け取るお金が減ることはありません。

円定期預金は、預金保険制度(ペイオフ)の対象で、1,000万円とその利息までは保護されます。万が一、お金を預けている銀行が破綻しても、ペイオフの範囲内なら全額を払い戻せます。

特に日本ではリスクの少ない資産運用が好まれる傾向があるので、定期預金に預け入れる人が多いです。

ただし、外貨定期預金は例外です。為替レートの変動によって、元本割れが起きる可能性があります(→外貨預金のリスクについてはこちら)。

短期間の定期預金もある

定期預金と聞くと、長期間お金を預けるイメージがあるかもしれません。しかし、最近では短期間の定期預金も増えています。多くの銀行が提供しているのは、1ヶ月定期や3ヶ月定期などです。

一部のネット銀行では、より短期の定期預金も扱っています。たとえばオリックス銀行は、「2週間定期」という超短期定期預金を扱っています。

2週間定期預金

2週間単位で満期を迎えるので、急にお金が必要になっても最長2週間待てば満期解約できます。普通預金と似た感覚で、普通預金以上の預金金利の運用ができます。

「何年も定期預金に預け入れるのは不安だけど、なるべく有利な金利で預けたい」という人におすすめです。

→2週間定期預金の比較はこちら

貯金を続けやすい

普通預金のお金をすぐ使ってしまう人も、満期がある定期預金なら貯金を続けやすくなります。

キャッシュカードでいつでも入出金できる普通預金と違い、定期預金は満期を迎えるか、中途解約の手続きを行わないと引き出せません。日常で使う普通預金と切り離して、お金を貯められます。

ネットバンキングの預金残高画面でも、普通預金と定期預金は別々に表示されます。今、どれくらいのお金を定期預金で貯められているかがひと目で分かると、貯金のモチベーションも上がりやすくなります。

▼あおぞら銀行BANK支店 預金残高画面
あおぞら銀行BANKアプリトップ

三井住友銀行やゆうちょ銀行など、一部の銀行は定期預金用の通帳を発行できます。普通預金と定期預金の通帳を分け、ふだんは定期預金の通帳をしまっておくと、貯金が続けやすくなります。

定期預金のデメリット・注意点

定期預金にはデメリットもあります。元本保証などの安定性がある一方で、利率は控えめなのが特徴です。

近年は低金利になりつつある

長く続くマイナス金利政策の影響で、定期預金の金利も引き下げ傾向にあります。

バブル崩壊前は、金利が年5.0%以上の定期預金が多く、お金を預けているだけで利息を増やせました。しかし近年は、定期預金の利率は年1.0%を切り、メガバンクは年0.01%とゼロに近い水準まで落ちています。

ネット銀行は大手銀行より高い預金金利ではありますが、それでも昔と比べると低金利です。

今は、預貯金のみで年1.0%以上の利回りを実現するのは難しくなっています。よりお金を増やすには、資産運用が必要です。

長期運用によって元本割れリスクを抑えやすい「つみたてNISA」や、老後資金に備えられる個人年金「iDeCo」を併用する人も増えています。

金利キャンペーンは預入期間に注意

高金利な定期預金のキャンペーンを利用する際は、預入期間に注意する必要があります。短期の定期預金だと、思ったより利息が少なくなる可能性があります。

受取利息は、「預入金額×金利(年率)÷365日×預入日数」で計算します。3ヶ月定期や6ヶ月定期といった短期の定期預金キャンペーンだと、預入日数が少ないため、受取利息も減ります。

例:金利が年0.5%の定期預金に、100万円を預ける場合の利息比較(税別)

■預金期間1年の場合
5,000円

■預金期間6ヶ月の場合
2,502円 

■預金期間3ヶ月の場合
1,251円

利息計算は、当サイトの「銀行金利 複利計算シミュレーター」を利用

キャンペーン時に申し込んだ定期預金を、満期後も預け入れ続けることは可能です。しかし、継続後の金利は通常金利に戻ります。

短期で高金利な定期預金キャンペーンを利用するつもりなら問題ありませんが、長期預け入れしたい人は注意が必要です。

中途解約すると金利が下がる

定期預金を満期前に中途解約すると、適用金利が下がり、受取利息が減ります。

「中途解約手数料」のようなペナルティはありませんが、「中途解約利率」が適用され、普通預金金利と同程度、もしくはそれを下回る金利になってしまいます。

元本割れはしませんが、定期預金ならではの金利は適用されなくなることは知っておくべきです。満期まで使う予定がないお金を預け、途中で引き出さないように運用するのが理想です。

いつ使うかわからないお金なら、2週間定期や1ヶ月定期など、短期定期預金に預けるのも手です。

「仕組預金」は中途解約すると元本割れ

定期預金のなかには、中途解約すると元本割れする特殊な商品もあります。「仕組預金(しくみよきん)」という、高金利な定期預金は要注意です。

仕組預金は、満期まで預け続ければ、通常の定期預金より高い利率で利息を受け取れます。しかし、中途解約は原則できず、満期までに解約すると元本割れのリスクがあります。

満期まで引き出さない余裕資金を預けることをおすすめします。

例:新生銀行の「パワード定期」、楽天銀行の「楽天エクステ預金」、auじぶん銀行の「ステップアップ預金」「スイッチ定期預金」など

→仕組預金のくわしい解説はこちら

受取利息を少しでも増やすコツ

近年の預金金利は低いものの、定期預金は「安全なお金の預け先」として役立ちます。失業や病気に備えるために、生活防衛資金を預けておくのにも向いています。

少しでも利息を増やしたいなら、預金金利の高い銀行に預けるのが重要です。しかし、ほかにも受取利息を増やすコツが3つあります。

「元利金継続型」で気長に預ける

定期預金に申し込む際は、「満期時の取り扱い」を3種類から選びます。お金の使いみちが決まっていないなら「元利金継続型」の選択がおすすめです。

▼例:auじぶん銀行 定期預金申込画面
じぶん銀行の定期預金預け入れ

満期時の取り扱いとは、定期預金が満期を迎えたときの対応方法を指します。定期預金の申込時に、以下のなかから選びます。

定期預金の満期時の取り扱い
元利金継続型
もともと預けたお金(元金)と利息を、ふたたび預け続ける
元金継続型
元金は預け続け、利息は満期時に普通預金口座に払い戻す
自動払戻型
満期になったら、元金と利息を普通預金に払い戻して運用終了

「元利金継続型」を選ぶと、満期を迎えたあとに元金と利息の合計額を、自動的に預け続けます。満期のたびに利息が増え、預入金額も増えていくため、利息が雪だるま式に増えます。

1ヶ月など短期の定期預金でも、効率的に利息を増やせます。

定期預金の満期時の取扱比較

元利金継続型で運用中の定期預金を、次の満期で引き出したいなら、満期を迎える前に「自動払戻型」へ変更すればOKです。ネットバンキングを利用していれば、スマホから簡単に変更できます。

満期の前日までを目処に変更しておけば、満期日に自動的に払い戻されます。

参考:ネット定期預金の満期時、間違って継続してしまった話 確実に解約する方法を解説

ただし、定期預金を預けている銀行が預金金利を下げた場合は、一度払い戻すのも手です。

元利金継続型で定期預金に預け続ける際は、継続する時点(満期日)の預金金利が新たに適用されます。あまりにも大きな金利引き下げなら、ほかの銀行への乗り換えも検討してよいと思います。

例:初めに預けたときが年0.1%だった1ヶ月定期が、満期日に年0.05%に引き下げられていたら、継続後は年0.05%の金利が適用。

3年以上預けるなら「複利型」

預入期間が3年以上の定期預金は、銀行によって「単利型」と「複利型(半年複利型)」を選べます。ここは迷わず、複利型を選ぶことをおすすめします。

単利型と複利型とは、利息の計算方法を指します。複利型を選ぶと、長く預けるほど利息が増えていきます。

単利型と複利型の違い
単利型
元金のみに利息がつく。
複利型(半年複利型)
元金と利息の合計額に利息がつく。

※単利型と複利型を選べるのは個人のみ。法人は単利型のみ。

年0.5%の10年定期に、100万円を預け続ける場合の利息を比較してみました。毎年の利息に、これだけの違いが出ました。

▼単利と複利の利息差(年0.5%の10年定期に、100万円を預け続ける場合)
単利と複利の利息シミュレーション

※利息計算は当サイトの「銀行金利 複利計算シミュレーター」を使用

単利型の場合、利息は毎年5,000円で一定です。最終的に受け取る利息は、50,000円になります(5,000円×10年)。

対して複利型は、年間の利息が5,000円、5,025円、5,050円、5,101円……と増えていきます。最終的に預金額は51,141円増えます。

預金金利があまりにも低いと複利効果が薄くなりますが、どちらか選べるなら複利型を選ぶほうがお得です。

3年以上の定期預金に申し込むと、自動的に複利型となる銀行もあります。

「マル優」が使えれば非課税

以下いずれかに当てはまる人は、マル優制度(障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度)という税制優遇が受けられます。

■マル優制度を利用できる人の例

  • 障害者手帳を持っている人
  • 障害者年金の受給者
  • 母子年金の受給者
  • 遺族基礎年金や寡婦年金を受給中の妻

定期預金に限らず、銀行預金で受け取る利息には20.315%の税金がかかります。マル優制度を使うと、対象の預貯金の元本350万円までが非課税となります。

ただし、マル優制度が使える金融機関や預金サービスは一部のみです。ネット銀行の定期預金でマル優を利用できるのは、イオン銀行・ソニー銀行・ジャパンネット銀行のみです。

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、定期預金・普通預金ともにマル優を利用できますが、申し込みは銀行窓口のみです。

マル優が利用できる人でも、単純に預金金利が高い銀行に預けたほうがお得になることも多いです。

定期預金の申込方法

定期預金の申し込みは、銀行窓口ネットバンキングで行います。ネットバンキングからの申し込みなら、スマホやパソコンで完結できます。

どの銀行のネットバンキングにも、「定期預金」というメニューがあります。そこで預入金額や預入期間を選んで申し込むと、普通預金から定期預金への振り替えがすぐに完了します。

▼例:楽天銀行 ネットバンキングアプリ画面
楽天銀行 定期預金

窓口で定期預金にはじめて申し込む際は、印鑑・本人確認書類・キャッシュカードまたは通帳が必要です。銀行によっては、定期預金専用の通帳を発行してもらえます。

定期預金用の通帳を発行すると、ATMから現金を定期預金に預け入れられるようになります。

通帳なしで利用する定期預金は、普通預金口座からの振り替えが基本です。手元の現金を定期預金に預けたい場合は、一度普通預金に入金する必要があります。

普通預金のほうがお得な銀行も

ネット銀行のなかには、定期預金より好金利な「普通預金」を利用できる銀行もあります。定期預金にこだわって探す必要はありません。

普通預金に強みがある銀行の代表は、あおぞら銀行BANK支店です。全国に店舗を持つあおぞら銀行の、インターネット専業支店です。

あおぞら銀行BANK支店の普通預金金利は、記事執筆時点で年0.2%です。メインバンクと別の貯蓄用口座として使う価値があります。

ほかにも、普通預金がお得なネット銀行を以下の記事で比較しています。

普通預金だと途中で引き出してしまいそうな人は、定期預金が向いています。定期預金に強い銀行は、こちらの記事でまとめています。

定期預金を始める方向け

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
ネット銀行100の活用術の初代管理人です。低コストで便利なネット銀行を、多くの人に知ってもらうため、2012年にサイトを立ち上げました。貯金の方法やお金に関する知識をわかりやすく解説します。

より良い情報をお届けするため、一条まつこ がメンテナンスを担当いたしました。(2020年8月13日 更新)

ありがとうございます。

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