公式サイトに載っていないpringの使い方 個人間送金ができるメリットとは
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pring(プリン)という、完全無料のスマホ決済・個人間送金スマホアプリに注目が集まっています。
みずほ銀行と共同で開発したアプリで、個人間送金はもちろん、銀行口座への出金も無料で可能です。
個人間送金は、大手QRコード決済アプリのLINE Payや、楽天ペイでも可能です。しかし、大手アプリで残高を現金として引き出すと、出金手数料がかかります。
pringなら、振込手数料のかからない銀行振込のような感覚で、チャージと出金ができます。飲み会の割り勘、仕送り、フリーマーケットの売買など、使い道も多くあります。
今回は、pringの基本的な使い方だけでなく、公式サイトに載っていない個人的おすすめの使い方もまとめてみました。
目次
pringの基本的な使い方
pring(プリン)アプリの使い方を簡単に説明すると、下記の流れになります。
- アプリをダウンロード
- 銀行口座を登録→お金の受け取りができるようになる
- 登録口座からpringにチャージ→送金ができるようになる
pringをダウンロードしたら、名前などの基本情報を入力します。
その後、銀行口座を登録すれば、すぐにpringを使っている人からお金を受け取れるようになります。
私はアプリダウンロードからここまで、3分ほどでできました。
そして、登録した銀行口座からpringにお金をチャージすれば、送金もできるようになります。
たったこれだけなので、初めて送金アプリを使った私でもすぐにpringが使えるようになりました。
pringでお金のやり取りをできるのは、同じくpringに登録している人同士のみですが、目の前で友達に登録の仕方を教えるのもかんたんだと思います。
チャージ方法は2種類
pringは、銀行口座に近い感覚で個人間送金できるアプリです。
送金や決済の前には、pring残高に事前チャージしておく必要があります。銀行口座にお金を入れておくイメージです。誰かにお金を送りたいときは、銀行振込のように、残高から送金します。
pringのチャージ方法は、2通りあります。
■pringの残高チャージ方法
- 銀行口座(都度チャージ・オートチャージ)
- セブン銀行ATM
pringに自分の銀行口座を登録すると、指定した金額をいつでも数秒でチャージできます。
1度にチャージできる金額は500円からで、1円単位でチャージ可能です。端数まで割り勘する際、ぴったりの金額分を即時チャージします。
残高不足に備えるオートチャージ設定も、500円から利用できます。送金などの際にpring残高が足りないと、銀行口座から設定金額を自動的にチャージします。
手元の現金をチャージしたい場合は、セブン銀行ATMチャージが便利です。財布の中のお金を送金するために、銀行口座へ入金しに行く手間を省けます。
現金チャージも、pringアプリだけあればすぐに取引できます。セブン銀行ATMで「スマートフォンでの取引」というメニューを選び、表示されるQRコードをpringから読み取るだけでOKです。
▼セブン銀行ATM「スマートフォンでの取引」ボタン
クレジットカードチャージには対応していません。チャージした金額以上に使いすぎる心配はありません。
出金手数料は無料
pring最大のメリットは、pring残高を無料で出金できる点です。
銀行口座に戻すだけでなく、セブン銀行ATMから現金として引き出すのも可能です。
スマホ決済アプリの多くは、残高を払い戻すのに手数料がかかります。LINE Payは、チャージしたお金を銀行口座へ戻すと220円(税込)の出金手数料がかかります。銀行の振込手数料と同じくらいかかり、割高です。
手軽に残高を入出金できるのは、pringの大きなメリットです。
pringの出金手続きは、アプリトップ画面左下の「お金をもどす」アイコンから簡単に行えます。
▼pringの出金画面
セブン銀行ATMからの出金は、1日1回無料です。2回め以降は220円(税込)の手数料がかかるので、一度で引き出すのをおすすめします。
銀行口座への払い戻しは、営業日11時までに手続きすれば、当日15時までに振込となります。それまでは、「出金中」というステータスになります。
▼pring出金中画面
11時以降に出金手続きをしても、翌営業日の15時までには振込となります。私が初めて出金したときは、少し早めの11時頃に着金しました。
pring(プリン)でできる取引
pringで使える機能は、下記3種類とシンプルです。
■pring(プリン)の基本機能
- お金をおくる(送金)
- お金をもらう(受け取り)
- お店ではらう(店舗支払い)
誰でもわかりやすいように、あえて上記のような簡単な言葉で表記しています。
下記は、実際のpringアプリのトップ画面です。
お金をおくるとき・もらうときは、下記3つの中からやり取り方法を選べます。
■pringのお金のやりとりの方法
- pring IDか電話番号で相手を探す
- SMSかLINEを送る
- QRコードで決済する
1番目の「pring IDか電話番号で相手を探す」という方法は、LINE Payの使い方に似ています。先にpring上で相手を見つけて、そこから指定した金額を送ったりもらったりするというやり方です。
2番目の「SMSかLINEを送る」というのは、メッセージでリクエストをする方法です。
個人的に便利だと思うのは、3番目の「QRコード決済」です。LINE Payのように、最初に友だち登録をしなくても、QRコードを読み取るだけですぐに送金できます。
ちなみに、pringを登録していない人がQRコードを読み込むと、pringの登録画面に飛びます。
「ここからアプリをダウンロードしたら、無料で送金できるよ」と、スムーズに教えられます。
登録できる銀行口座一覧
pringで使える銀行口座は、記事執筆時点では以下のとおりです。
■大手銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- りそな銀行
- ゆうちょ銀行
- あおぞら銀行
■ネット銀行
- 楽天銀行
- イオン銀行
- ジャパンネット銀行
- 住信SBIネット銀行
- auじぶん銀行
■地方銀行
- 北洋銀行
- 七十七銀行
- 東邦銀行
- 仙台銀行
- 愛知銀行
- 筑波銀行
- 千葉銀行
- 京葉銀行
- 関西みらい銀行
- 滋賀銀行
- 広島銀行
- 西日本シティ銀行
- 琉球銀行
LINE Payなどの大手アプリに比べると少なめですが、主要銀行は網羅しています。今後もpringは、利用できる銀行口座は増やしていく方針です。
サービス開始当初は、三井住友銀行とみずほ銀行しか登録できませんでした。スマホ決済系アプリの中では、対応金融機関を広げるスピードは早い印象です。
銀行口座は複数登録できます。送金用の口座と受け取り用の口座を分けるなど、使い分けも可能です。
公式サイトに載っていない使い方
pringアプリの基本機能を応用すると、公式サイトに載っていないさまざまな使い方ができます。
特に、ハンドメイド作家など、自分で作ったものを個人販売する人におすすめです。
■個人的おすすめ pringの使い方例
- フリーマーケットや同人誌即売会の支払い
- グッズなど個人同士の譲渡
フリーマーケットや手作り市など、個人が出店するイベントでの支払いは、現金が中心です。個人通販や個人同士の譲渡でも、銀行振込での入金が大半です。
しかし、現金のやり取りは、釣り銭不足や盗難などのリスクがあります。通販の銀行振込は、振込手数料がかかります。これらのデメリットは、pringを使うと解消できます。
フリマや同人誌即売会の支払い
フリーマーケットやハンドメイド品の手作り市、同人誌即売会などで、pringは便利です。
■フリマや即売会でpringが便利な理由
- 釣り銭不足や盗難などの現金トラブルを防げる
- QRコードだけで支払える
- お金を受け取るのも送るのも完全無料
会場で現金支払いをしていると、釣り銭が足りなくなるリスクがあります。pringなら1円単位での支払いができ、釣り銭を気にせずに支払いができます。
最近増えている、目を離した隙に現金やバッグを盗まれる事件も防げます。今後、個人売買のイベント会場で電子決済が増えれば、盗難リスクもなくせます。
pringのメリットである、QRコードだけでスピーディーに支払えるという点も、フリマやハンドメイド市、即売会に向いています。
LINE Payだと、LINEで繋がっている人同士でないと利用できません。最初に友だち登録が必要です。会場で初めて会った人に対して、友達登録でSNSのように繋がるのは、抵抗があると思います。
しかしpringは、初めて取引する相手とも、QRコードを通して簡単にスマホ決済ができます。コンビニなどでスマホ決済するのと同じ感覚で、「個人間」でもQRコード決済ができるイメージです。
もちろん、QRコード決済をしても加盟店手数料などの手数料はかかりません。
相手に知られるのは、pringに登録しているニックネームのみ(いつでも変更可能)です。個人情報はいっさい知られません。
相手もpringを利用している必要はありますが、事前にSNSやネット上などで「pring決済も受け付けます」と告知すると、用意する購入者も増えるかもしれません。
念のため、同人誌即売会の主催企業、赤ブーブー通信社とスタジオYOUにも問い合わせをしてみました。
即時決済であれば、会場で利用しても問題ないとのことでした。
グッズなど個人同士の譲渡
SNSなどで募集するグッズの譲渡にも、pringは便利です。
通常、トレーディンググッズなどを個人同士で譲渡するときは、主に銀行振込を使います。銀行口座の相性によっては、振込手数料がかかります。
pringなら、お互いがどの銀行口座を使っていても、振込手数料が完全無料です。
たとえば、自分が三井住友銀行、買い取り相手がゆうちょ銀行を使っていると、通常通りの銀行振込だと振込手数料は200~600円+税かかります。
pringなら、取引時にメッセージ「pring ID」を伝えるだけで、自分のpringあてに無料で送金してもらえます。
pring IDは、pringのアカウントメニュー(マイページ)からすぐにコピペできます。銀行口座番号を教えるのと同じ感覚で、取引相手に教えればOKです。
こちらから送金する際は、相手から教えてもらったIDを、pringの「お金を送る」メニューから入力欄にコピペします。支店名や口座番号の入力より、ずっと楽です。
デメリットは加盟店の少なさ
pring(プリン)のデメリットは、使えるお店がまだ少ないことです。LINE Payや楽天ペイなどの大手スマホ決済アプリと比べると、まだまだ加盟店開拓の余地があります。
ファミリーマートで使えるようになり、ようやく全国展開する店舗にも進出する動きが出てきたところです。加盟店拡大より先に、サービス向上を行ってきた印象です。
しかし、株式会社pringは、順調に売上を伸ばしています。加盟店手数料が突出して低いことも考えると、今後使えるお店は増えていくと期待できます。
2018年11月には、伊藤忠商事やSMBCベンチャーキャピタルなどの大手企業から、大きな資金調達を行いました。大手企業が、pringのサービスが成長すると信用している証拠です。
今から個人間送金などでpringに使い慣れておくと、使えるお店が増えた際に便利かもしれません。
