おまとめローンは本当におすすめ?審査の厳しさ、負担増に注意

※記事内に広告を含む場合があります

当サイトは更新を終了しました。
長きにわたり当サイトを愛読、応援くださった方々には誠に感謝しております。

※この記事の内容は執筆時点のものです。サービス内容・料金など、現時点の最新情報とは異なる場合がございます。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

複数の貸金業者でローンを組んでいる場合、おまとめローンで利息を軽減できる場合があります。

おまとめローンとは、複数のローンを借り換えによって完済することで1つのローンにまとめることです。

多重債務を一本化することで管理しやすくなり、従来のローンより金利が低い業者に借り換えれば利息を減らせるというメリットがあります。

しかし、おまとめローンは計画的に申し込まないと逆に負担が増えるリスクもあります。

おまとめローンの注意点をまとめましたので、デメリットも知った上で検討することをおすすめします。

おまとめローンの3つのメリット

電卓

おまとめローンに借り換えるメリットは、おもに下記3点です。

■おまとめローンのメリット

  • 将来払う利息を減らせる
  • 返済日が1日になり管理しやすくなる
  • ブラックリスト入りしない

冒頭でも紹介したとおり、今より金利が低いおまとめローンに借り換えれば、これから払う利息を少なくすることができます。

さらに、返済日が毎月一度になるので管理がしやすく「A社の引き落とし日を忘れていて、口座にお金を用意し忘れた」というミスも防ぎやすいです。

ローン返済は約定日から遅延すると遅延損害金が発生するので、さらに出費がかさんでしまいます。

また、借金の負担軽減策のひとつである債務整理(自己破産など)とは違い、おまとめローンは契約したとしても信用情報に傷が付きません。

債務整理によって信用情報に傷がつく、つまりブラックリスト入りしてしまうと、クレジットカードやローンが最長10年間使えなくなるなどのデメリットがあります。

今までの生活を変えずに返済負担を減らせるというのが、おまとめローン最大のメリットです。

しかし、借金額そのものが減るわけではないので、返済を続けていくことにはなります。

その上で、おまとめローンに借り換えたとしても返済負担が増えてしまうケースもあるので要注意です。

毎月の返済額を減らすと利息が増えてしまう

中年男性

借り換えによって借入れを低金利なローンにまとめたからと言って、月々の返済額を減らすと返済額が増えてしまいます。

なぜなら、毎月の返済額を減らす=返済期間が延びる=利息が増える、という結果に繋がるからです。

ローンの利息は日割り計算で発生するので、返済期間が延びるほど利息は増えていきます。

そうなると低金利のおまとめローンに借り換えても、返済額が増えてしまう可能性もあります。

■例:50万円を借入れた場合の返済額比較

具体例として、年率18%と年率15%のローンで、単純比較をしてみます。

それぞれ50万円を借入れた場合、返済期間が変わると返済額は下記のように変わってきます。

ローンの年利 18% 15%
返済期間 2年 3年
毎月の返済額 24,962円 17,333円
合計返済額 599,089円 623,976円

このように返済期間が延びると、年利15%が年利18%の返済額を超えてしまいました。

おまとめローンで負担を少なくするためには、返済期間を延ばさないことが重要です。

逆に、毎月の返済額を頑張って増やして返済期間を短くできれば、利息を大きく減らすことも可能です。

借り換えができない内容もある

バツ

金融機関によっては、通常のカードローンとは別に借り換え専用のおまとめローンがある業者もあります。

おまとめローン専用プランは大きな金額の借入れもできますが、利用できない借入れがあるので注意が必要です。

たとえば、アコム(三菱UFJフィナンシャルグループ)のおまとめローンは、銀行からの借入れクレジットカードのリボ払いが対象外です。

一方、地方銀行の紀陽銀行が扱うおまとめローンは、リボ払いもキャッシングも利用可能です。

このように金融機関によって基準は異なるので、審査前に確認することをおすすめします。

通常のカードローンなら借り換え可能だが…

デビットカード

もし自分の借入れがおまとめローン対象の場合は、通常のカードローンやフリーローンで借り換えるという方法も可能ではあります。

カードローン・フリーローンはどちらもお金の使い道は自由なので、審査さえ通れば借り換え返済にも使えます。

ただし、合計の借入れ額が年収3分の1を超える(年収300万円なら、借入合計金額150万円以上)場合は、審査に落ちる可能性が高いので要注意です。

消費者金融から借入れられる限度額

消費者金融から借り入れることができる上限額は、年収の3分の1と法律で定められています(専門用語で「総量規制」と呼びます)。

すべての借入状況が信用情報に記録されているので、借入先を複数に分散したとしても借入合計額は年収の3分の1は超えられません。

つまり、カードローンで借り換えをする場合は、現在の借入額+借り換えに申し込む金額の合計が年収の3分の1を超えると、審査に通る確率は非常に低くなります。

たとえば年収300万円の人が80万円の借り換え審査に申し込んでも、合計借入額は計160万円という判断になり、年収の3分の1を超える=審査落ち、となります。

一方、アコムなどのおまとめ専用ローンは、貸金業法によって年収の3分の1を超える借入れも可能な特殊なローンです。

特例の融資だから、おまとめローンに申し込める借入れタイプを限定しているとも言えます。

新規借入れより審査は厳しい

審査

上記でも触れた通り、おまとめローンの審査は、一般的に新規借入れより厳しいと言われています。

特に、ローンを一度も完済したことがない人は、返済能力があることが証明できないので有利な条件での借り入れが難しいです。

そして、一度審査に落ちると「審査に落ちた」という履歴が信用情報に記録されてしまうので、その後の借入れハードルも上がってしまいます。

下記に当てはまる人は審査に落ちやすいので、カードローンやフリーローンではなくおまとめローンの審査に申し込む方がおすすめです。

■借入れの審査に影響する条件(一例)

  • 借入金額が年収の3分の1以上
  • 借入れている業者数が多い
  • 年収が少ない
  • 勤続年数が短い
  • 返済の遅延が多い
  • 債務整理をしたことがある

参考記事:借金一本化を検討する方へ 借り換えできない、審査に落ちる事例を解説

上記の債務整理とは、弁護士などに相談して借入れの負担を軽減するための手続きです。

具体的には過払い金請求や借入金の減額交渉(任意整理といいます)、自己破産などです。

法律の専門家と相談しながら借金の軽減ができ、場合によっては借入金を大きく減らせるメリットがありますが、債務整理をしたことも信用記録に残ります。

債務整理をしたことがある=返済ができず困ったことがある人、という判断になるので、これも審査に通りづらくなる要因になります。

債務整理はおまとめローンの審査にも通らなかったときの最終手段、と考えておいても良いかもしれません。

借り換えたお金を浪費しないように

ゴールドカード

浪費癖が付いてしまっている人のなかには、おまとめ目的で借入れたお金を完済以外の目的に使ってしまう人も実は多いです。

たとえば、複数の消費者金融で50万円の借金があった人が、借り換え審査に通った100万円を受け取ったとします。

100万円のうち複数業者から借入れている50万円を完済したものの、残りの50万円を浪費してしまっては、状況は変わりません。

おまとめローンを借入れて利息の負担が減ったとしても、気を抜かないようにする必要があります。

おまとめローンでの借入れ一本化=真剣に返済をするスタートラインに立った、と思うのが望ましいです。

浪費家向けの節約・貯金方法

貯金箱

おまとめローンで借り換えを行ったとしても、浪費癖を直さないと完済までの道が遠くなります。

自分で貯蓄ができない人は、会社の財形貯蓄や銀行の定期預金など、途中で引き出せない方法でお金を貯めるのが理想です。

しかし、「返済で精一杯で貯蓄をしている余裕なんてない」という人は、しばらくは普通預金で確実にお金を確保していく方と良いです。

その際も、使いすぎを防止できる方法を取り入れていけば、浪費のブレーキになります。

具体的には、下記2つの方法がおすすめです。

■浪費癖を治すためのおすすめ習慣

  • 自動貯金アプリを使う
  • クレジットカードではなくデビットカードを使う

自動貯金アプリを使う

スマホで貯金

普通預金から決まった額を自動で貯金に回す、自動貯金アプリというものがあります。

評判が良いのは、住信SBIネット銀行が始めた下記2つのアプリです。

  • お釣り貯金アプリ「しらたま
  • 自分ルールで貯金するアプリ「finbee(フィンビー)

しらたまは、登録したクレジットカードやデビットカードで支払った際のお釣りを自動的に貯金に回すアプリです。

たとえば、700円の品物を購入したら1,000円で支払った想定で、300円が貯金に回ります(→しらたまについてもっと知りたい方はこちら)。

finbeeでも同様の設定ができますが、finbeeは最初に「いつまでに何円貯める」という貯金のゴールを設定するという特徴があります。

その目標額に合わせて、おつり貯金やつみたて貯金(毎週土曜に3,000円貯金など)も合わせて設定できます(→finbeeの詳細はこちら)。

いずれも、貯金したお金はいつでも引き出せるので、毎月の返済額をキープする方法の1つとしてチャレンジしてみても良いと思います。

クレジットカードではなくデビットカードを使う

クレジットカードとデビットカードの違い

ついお金を使いすぎてしまう人のなかには、クレジットカードでの決済を頻繁に使う人も多いです。

クレジットカードは後払いの引き落としで、支払いの時点でお金がなくても決済ができてしまうため、使いすぎてしまいやすいです。

そんな人は、クレジットカードからデビットカードに切り替えてみるという方法もおすすめです。

デビットカードは決済をすると銀行口座から即時引き落としとなるので、口座残高以上の支払いができません。

国際ブランドVisaやJCBのデビットカードは、そのブランドのクレジットカードが使える場所であれば決済ができるのでクレカのような感覚で使えます。

デビットカードは、いわゆるカード地獄に陥りやすい人におすすめの支払方法と言えます。

また、与信審査が必須のクレジットカードと違い審査不要で発行できるので、返済遅延などでクレジットカードの審査が不安な人(ブラックの人)も利用できるメリットもあります。

そのほか、デビットカードのメリット・デメリットについては次の記事をご参照ください。

ローン関連リンク

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元は貯蓄下手だったが、現在は貯金や資産運用を自動化し、着々と資産形成中。メガバンクとネット銀行の使い分け方にはこだわりあり。

より良い情報をお届けするため、疾風AI がメンテナンスを担当いたしました。(2021年12月1日 更新)

ありがとうございます。

この記事と関連するページ

住宅ローン一覧
ページの先頭へ戻る