LINE PayのLINEポイントクラブ攻略法と、乗り換え先候補のスマホ決済を解説
更新:
2020年5月1日(金)10:00から、LINE Payは専用クレジットカードでしかポイント還元を受けられなくなりました。新たなポイント還元の仕組みと、LINE Payからの乗り換えにおすすめのキャッシュレス決済を解説します。
LINE Payのポイント還元制度「マイカラー」は廃止し、「LINEポイントクラブ」という優遇システムに切り替わりました。
LINEポイントクラブのポイント還元対象は、自社クレジットカード「VISA LINE Payクレジットカード」で利用できるチャージ&ペイのみです。
銀行口座やATM、LINE Payカードからのチャージは、ポイント還元なしです。クレジットカード利用者の優遇に特化するリニューアルです。
クレジットカードを使いたくない人からは「改悪だ」という声が多い新プログラムですが、VISA LINE Payクレジットカードを持つ人にとっては、還元率を引き上げやすいシステムです。
目次
LINE Payのポイント還元制度の変更点
従来のマイカラー制度では、チャージ方法関係なく、前月の利用金額に応じて0.5~2.0%のポイント還元を受けられました。
新たなLINEポイントクラブでは、LINE Payのクレジットカード「VISA LINE Payクレジットカード」を利用する、チャージ&ペイでの支払いのみが、ポイント還元対象となります。
※チャージ&ペイについては後述
▼VISA LINE Payクレジットカード 東京2020オリンピック限定デザイン
ポイント還元率は、マイランクによって異なります。6ヶ月間のポイント獲得数に応じて4ランクに分かれ、還元率1.0~3.0%が適用されます。
ランクごとに、毎月受け取れる特典クーポンの枚数も変わります。
■LINE Pay「LINEポイントクラブ」マイランク制度の仕組み
- 過去6ヶ月間に必要な獲得ポイント
- 0~99ポイント
- チャージ&ペイのポイント還元率
- 1.0%
- 1ヶ月にもらえる特典クーポン
- 1枚
- 過去6ヶ月間に必要な獲得ポイント
- 100~499ポイント
- チャージ&ペイのポイント還元率
- 1.5%
- 1ヶ月にもらえる特典クーポン
- 3枚
- 過去6ヶ月間に必要な獲得ポイント
- 500~4,999ポイント
- チャージ&ペイのポイント還元率
- 2.0%
- 1ヶ月にもらえる特典クーポン
- 6枚
- 過去6ヶ月間に必要な獲得ポイント
- 5,000ポイント以上
- チャージ&ペイのポイント還元率
- 3.0%
- 1ヶ月にもらえる特典クーポン
- 10枚
マイランクの判定は、毎月行われます。7月のマイランクは1~6月のポイント獲得数、8月のマイランクは2~7月のポイント獲得数で判定となります。
チャージ&ペイの仕組み
LINEポイントクラブでポイント還元対象となるのは、チャージ&ペイでの支払いのみです。
チャージ&ペイとは、VISA LINE PayクレジットカードをLINE Payに登録して支払う方法です。今までの銀行口座チャージやATMチャージと違い、事前チャージの手間が不要です。
財布からVISA LINE Payクレジットカードを出さずに、スマホ決済アプリLINE Payを使って後払いするようなイメージです。
■今までのLINE Payの支払い方
銀行口座やATMからLINE Pay残高チャージ→チャージした残高範囲内で決済【前払い】
■チャージ&ペイの支払い方
VISA LINE PayクレジットカードをLINE Payに登録すると、チャージの手間なく支払える【後払い】
「後払いのクレジットカードは、お金を使いすぎそうでいや」と考える人にとっては、チャージ&ペイは抵抗感があるかもしれません。
チャージの手間が面倒だと感じる人や、今までLINE Payのオートチャージを使っていた人にとっては、便利な支払い方法です。
実は還元率が上げやすくなった
LINEポイントクラブの情報解禁時は、「クレジットカードしかポイント還元されないなんて!」という声が多い印象でした。
しかし、VISA LINE Payクレジットカード利用者にとっては、高ランクを維持しやすい仕組みになっています。旧マイカラー制度より、少ない決済額でランクを上げられます。
旧マイカラー制度では、最高ランクに到達しても還元率が2.0%までしか上がりませんでした。最高ランクになるには、前月のLINE Pay利用額が10万円以上必要で、ランク維持のハードルも高めでした。
■旧マイカラー制度のポイント還元率
ランク | ポイント還元率 | 前月の決済金額 |
---|---|---|
ホワイト | 0.5% | ~9,999円 |
レッド | 0.8% | 10,000~49,999円 |
ブルー | 1.0% | 50,000~99,999円 |
グリーン | 2.0% | 100,000円以上 |
一方、LINEポイントクラブのマイランク制度は、月3万円未満の決済でも、最高ランクに到達できる場合があります。
マイランクのランク判定は、過去6ヶ月間の「ポイント獲得数」です。LINE Pay決済でポイントを貯める場合、適用されている還元率が高ければ、少ない利用代金でランクを上げられます。
■LINEポイントクラブ「プラチナランク会員」を目指す例
還元率3.0%のプラチナランク会員になるには、過去6ヶ月間に5,000ポイントの獲得が必要です。
適用中のチャージ&ペイ還元率が3.0%だと、6ヶ月間で約16万7,000円以上のチャージ&ペイ利用で条件クリアです。1ヶ月あたり2万8,000円ほど使えば、クリアできる計算です。
仕事の日のコンビニランチや飲み物代をLINE Payで支払うだけでも、月2万円近くの出費になると思います。スーパーの買い出しや日用品もLINE Payで支払えば、プラチナランクを維持できます。
一方、過去6ヶ月間のチャージ&ペイ還元率が1.0%だと、6ヶ月間で50万円の利用が必要です。1ヶ月あたりに換算すると、約8万4,000円です。
旧マイカラー制度では、月10万円以上支払っても還元率2.0%までしか上がりませんでしたが、LINEポイントクラブでは月8万円少々で還元率3.0%になります。
LINEポイントクラブで獲得ポイント数を稼ぐ方法は、LINE Payで支払うだけではありません。VISA LINE Payクレジットカードでのクレジット決済やLINEサービス利用、店頭キャンペーンでも貯められます。
LINE Pay決済以外でもLINEポイントを貯めれば、6ヶ月間に必要なLINE Pay利用額はさらに減ります。
- LINE Pay決済
- コンビニやスーパーでの買い物、ネットショッピングなどでLINE Payを使う
- VISA LINE Payクレジットカード決済
- VISA加盟店で、VISA LINE Payクレジットカードで支払う
- LINEポイントのミッションクリア
- ゲームで遊んだり、動画やマンガを閲覧したりすることでポイント獲得
- LINEサービスの利用
- LINEショッピング、LINEデリマ、LINEトラベルなど、LINEが展開するサービスを利用するとポイント獲得
- 店頭キャンペーン
- 実店舗でLINEポイントが貯まるキャンペーンあり。キャンペーン用のポイントコードをゲットし、専用画面で入力すると獲得
VISA LINE Payクレジットカードのスペック
VISA LINE Payクレジットカードは、単独で使っても高還元なカードです。
カード国際ブランドシェアNo.1のVISAカードなので、国内外で使えるお店が多いメリットもあります。
- ポイント還元率
-
- 基本還元率1.0%
- 2021年4月31日までは3.0%還元
- 年会費
-
- 初年度年会費無料
- 2年目以降、年1回以上のショッピング利用で年会費無料
- 1年間カード利用がないと、年会費1,375円(税込)
- 支払日
- 月末締め、翌月26日払い
- その他
-
- Visaタッチ決済対応
- 支払通知はLINEに届く
- LINE Payアカウントにカード登録しないとポイント還元されない
サービス開始から1年間、2021年4月30日までは誰でも還元率3.0%です。クレジットカード業界のなかでもトップクラスの還元率です。
基本還元率も1.0%と、悪くありません。楽天カードと同じ還元率です。
ポイント還元を受けるには、VISA LINE PayクレジットカードをLINE Payアカウントへ登録する必要があります。手元にカードが届いたら、まずLINE Payに登録することをおすすめします。
気をつけたいのは、年会費です。VISA LINE Payクレジットカードは初年度年会費ですが、2年目以降は年1回以上のカード決済を利用しないと、年会費がかかります。
年に一度でもカードを使えば、利用代金が少額でもOKです。年会費有料クレジットカードとしては、低めのハードルだと思います。
一部のクレジットカードは、「年間◯円以上の利用」のような利用代金総額の条件を満たさないと、年会費が無料になりません。
利用代金の条件がないVISA LINE Payクレジットカードは、少額しか使わないライトユーザーも実質年会費無料で持てます。
個人的には、利用通知がLINEに届く点もメリットだと思います。
他社クレジットカードの多くは、利用通知がメールや郵送で届きます。利用通知メールや利用通知ハガキが溜まると、処理が面倒です。VISA LINE Payクレジットカードは、LINEのトーク画面で利用履歴を確認できます。
LINE Pay カードとの違い
LINE Payには、すでにLINE Payカードというカードもあります。
LINE Payカード初利用^ ^
スムーズに使えた。
そして久しぶりにセブンイレブンでお買い物したわ。
月末まではLINE Payカード利用しまくるよ。 pic.twitter.com/IkvYV5e0zC— ychiko (@ychiko1) April 18, 2019
VISA LINE Payクレジットカードが後払いなのに対し、LINE Pay カードは事前にチャージして使うプリペイドカードです。プラスチックカードとバーチャルカードがあり、スマホ決済LINE Payのチャージにも使えます。
LINEポイントクラブへの移行後は、LINE Pay カードでのチャージしたLINE Payもポイント還元対象外となります。
今までLINE Pay カードとLINE Payアプリを使っていた人は、VISA LINE Payクレジットカードに切り替えるか、ほかのスマホ決済への乗り換えを検討してもよいかもしれません。
■VISA LINE PayクレジットカードとLINE Pay カードの違い
比較 | VISA LINE Payクレジットカード | LINE Pay カード |
---|---|---|
種類 | クレジットカード | プリペイドカード |
国際ブランド | VISA | JCB |
LINEポイントクラブ | ポイント還元あり | ポイント還元なし |
年会費 | 初年度無料、翌年以降は条件つき無料 | 完全無料 |
発行条件 | 満18歳以上(高校生除く) | LINEアカウントがあれば何歳でもOK |
LINE Payからの乗り換え先候補
新しいクレジットカードを増やしたくない人や、そもそもクレジットカードを作りたくない人は、LINE Payからほかの決済方法への乗り換えを検討してもよいと思います。
LINE Payに負けない還元率や利便性を持つ、個人的おすすめキャッシュレス決済は以下のとおりです。
■LINE Payからの乗り換えにおすすめのキャッシュレス決済
- PayPay
- Kyash
PayPay
知名度の高いPayPayは、LINE Payが使えるお店でも決済できるケースが多いスマホ決済です。PayPayしか使えない中小店舗も多く、むしろ利用シーンが増えると期待できます。
PayPayは、銀行口座チャージやATMチャージにも対応しています。基本還元率は0.5%と、LINE Payにやや劣りますが、1ヶ月で50回以上決済する人や10万円以上支払う人は、最大1.5%まで還元率が上がります。
スマホ決済をフル活用したい人におすすめです。
Kyash
プラスチックカードを持ち歩いてもよい人は、Kyashがおすすめです。
Kyashとは、0.5~1.0%還元のプリペイドカードです。VISAカードが使えるほぼすべての店舗で使えるため、スマホ決済アプリより使えるシーンは格段に多いです。
チャージ方法もLINE Payと同じくらい多く、クレジットカードやデビットカード、セブン銀行ATMやコンビニ端末が利用できます。
Kyashには、プラスチックカード2種と、バーチャルカード1種があります。最高還元率1.0%で利用できるのは、プラスチックカードの「Kyash Card」です。
▼Kyash Card(シルバー)
Kyashへクレジットカードやデビットカードを登録すると、ポイント二重取りも可能です。還元率1.0%のカードを登録して使えば、実質還元率は合計2.0%になります。
ただし、Kyash Cardを持つには、発行手数料900円がかかります。長く使えば、十分ペイできると思います。
Kyashのポイント還元率の解説はこちら:
Kyashでポイント二重・三重取りをする使い方 クレジットカードなしでもOK
