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通帳の必要性を考える 紙通帳の有料化に備えてネットバンキングにするべきか

ATM

2018年に、大手銀行が紙の通帳を有料化することを検討していると発表しました。

発行時に手数料がかかるようになるのか、年会費のような形で定期的に手数料を支払うことになるのかは未定ですが、検討を進めているとのことです。

今まで紙通帳で家計管理をしていた人などは、通帳の必要性について考え直す機会になりました。

通帳が有料になれば、銀行のネットバンキングサービスを使う人が増えると思いますが、ネットバンキングの安全性などに不安を感じている人もまだ一定数います。

そこで今回は、紙通帳からWeb通帳に切り替えるメリット・デメリット、紙通帳の必要性についてまとめてみました。

通帳が有料化しそうな理由

通帳を持つ女性

紙通帳の有料化が検討された背景には、長く続く日本のマイナス金利政策が影響しています。

低金利が続いている影響で、銀行は売上を上げづらくなり、今まで無料で提供していたサービスを有料化するなどの対策を検討している状況です。

銀行が紙通帳を発行する時は、印刷などの制作コストだけでなく、国税庁に印紙税も200円ほど収める必要があります。

今までは銀行側がそのコストを負担していましたが、紙通帳を扱う負担を減らすことで収益改善をねらっていると考えられます。

ちなみに、一部の地方銀行では、すでに紙の通帳を有料にしている銀行もあります。

すでに有料化・値上げしているサービスも

実は、銀行サービスの有料化は、すでに紙通帳以外でも始まっています。

たとえば、昔は無料でできた紙幣などの両替は、現在は有料になっています。

他にも、ATM手数料が無料だった銀行が有料化したり、ATM手数料が以前より値上げした銀行もあります。

このように銀行全体で、紙通帳に限らずサービスが有料になる流れが少しずつ生まれています。

通帳有料化によってネットバンキングの利用者が増えれば、運営コストが減らせます。

実際に今も、メガバンクなどの主要な銀行では、ATMよりネットバンキングで振り込んだほうが振込手数料が安くなるケースも多いです(詳しくは後述)。

外国では紙通帳がない銀行も多い

外貨預金

ちなみに、外国ではすでに紙通帳を廃止している銀行が多いです。

それどころか、口座を持っているだけで口座維持手数料がかかることも珍しくありません。

つまり海外では、銀行でお金を預けているだけでは、少しずつ預金が減っていってしまうという状況です。

しかし欧米では日本以上に、お金を貯める「貯蓄」だけでなく、お金を増やす「投資」が活発なので、ずっとお金を預金に入れておくという価値観は薄いです。

たとえば、日本銀行の調査では、日本とアメリカの貯蓄と投資の割合は真逆でした。

日本とアメリカの貯金・投資の割合

■日本
預金…52.5%
株式・投資信託…14.9%

■アメリカ
預金…13.1%
株式・投資信託…48.0%

(2018年8月14日 日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」家計の金融資産構成より抜粋)

確かに、口座維持手数料によって預貯金が減っていくことと考えると、投資にも資産を分散した方が良いと判断できます。

このような国外の状況を考えると、日本でも最終的には口座維持手数料が必要になる時も来るかもしれません。

紙通帳の必要性とは

通帳を持つ男性

もし紙通帳が有料になったら、紙通帳を使わずにネットバンキングサービスに移行する人が増えると予想できます。

ネットバンキングとは、振込や残高照会などの取引をネット完結で行えるサービスです。

現在もメガバンクはもちろん、ゆうちょ銀行や地方銀行などでもネットバンキングを扱っており、ネット銀行のような感覚で取引ができます。

ATMや銀行窓口に行かなくても、銀行公式サイトのマイページや専用アプリにログインすれば基本的な取引ができます。

特に若い世代は、紙通帳を発行せずネットバンキングのみを利用している人も多い印象です。

一方、それでも紙通帳に必要性を感じるという人もネット上にはあります。

■紙通帳は必要だと言う口コミ(一例)

・何かの都合でメインバンクをかえたいので口座ごと解約とか、定期預金を作っていざ解約となったら必要

・通帳記入をしてお金の流れなど見ています

・住宅ローン、教育費がかかる今はお金の出入りが一目でわかるようにこまめに通帳記帳をするようになりました。利用明細を取っておいて綴るのも面倒なので。。。

銀行の通帳って必要性が低いと思いませんか?

特に多かったのは、下記3つの意見でした。

■紙通帳派の人に多い意見

  1. 解約する時に通帳が必要なのでは?
  2. 取引履歴が見やすく家計管理しやすい
  3. ネットバンキングは不正利用が心配

紙通帳のメリットをWeb通帳でカバーできるか

そこで、紙通帳が有料化してWeb通帳に移行したとして、紙通帳ならではのメリットをカバーできるのかを検証しました。

結論から言うと、「紙」というツールにこだわらなければカバーできます。

ただし、取引履歴の残し方についてはやや手間がかかることになりそうです。

Web通帳なら解約時も通帳不要

スマートフォンを操作するビジネスマン

通常、銀行口座の解約時には通帳を窓口に持参する必要があります。

しかし、完全にWeb通帳へ切り替えているなら、紙通帳を持っていかなくても口座解約ができます。

一部の大手銀行では、支店に行かなくても口座解約ができるので、忙しい人も手続きがしやすいです。

■大手銀行4行 ネットバンキング利用時の口座解約のやり方

三菱UFJ銀行
口座解約には来店が必要
キャッシュカード・届出の印鑑・身分証明書を支店へ持参
三井住友銀行
口座解約には来店が必要
キャッシュカード・届出の印鑑・身分証明書を支店へ持参(もし紙通帳も持っていれば持っていく)
みずほ銀行
来店不要で解約できる
電話やネットから解約申込み後、郵送で届く書類に記入
りそな銀行
来店不要で解約できる
りそなマイゲート」というネットバンキングのマイページ「各種変更手続き」から手続き

そもそも通帳を発行しないネット銀行も、ネットから口座開設手続きができるので、同じような流れです。

ちなみに、解約する口座に残高がある場合は、本人名義の他行口座へ残高を振り込むことで出金するケースがほとんどです。

取引履歴の見やすさは好み

パソコンを操作するシニア男性

取引履歴に関しても、ネットバンキングのマイページから閲覧は可能です。

たとえば、ネットバンキングに移行すると紙通帳が使えなくなる三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、25ヶ月間まで取引明細が閲覧できます。

データをダウンロードして印刷することもできるので、2年に1回のペースで明細を印刷しておけば、紙ベースで取引の履歴が残せます。

これが手間だと感じる人や、常に紙ベースで見られるようにしておきたいという人は、紙通帳の方が向いているかもしれません。

たとえばネット上の口コミでは、紙通帳を家計簿代わりに使っているという人や、紙通帳で貯金をして残高が増えていくのを眺めたいという人は、Web通帳に否定的だった印象です。

ネットバンキングで閲覧できない明細を出力する方法

さらに過去にさかのぼって履歴を確認したい場合は、支店で「取引明細証明書」を発行してもらうことも可能です。

一定期間より前にさかのぼって取引明細を出してもらう場合は、手数料が200円前後かかります。

セキュリティは日々強化されている

セキュリティ

ネットバンキング安全性が不安だから、紙通帳を使いたいという意見の人も多数見かけました。

確かに、「不正利用などの被害に遭うリスクが高まるのではないか」というインターネット取引そのものへの不信感がある人も、一定数います。

しかし、現在はネットバンキングのセキュリティ強化は日々強化されています。

実際に、ネットバンキングのみ扱う主要ネット銀行でも、まだ大きな不正取引トラブルが起きたことはありません。

たとえば、現在は下記のようなセキュリティ対策が進んでいます。

■ネットバンキングのセキュリティ対策例

  • ワンタイムパスワードの導入
  • 通信データの暗号化
  • 一定時間経ったらマイページから自動ログアウト
  • ウイルス対策ソフトの無料配布

最近、特にスタンダードになってきているセキュリティ対策は、ワンタイムパスワードです。

ワンタイムパスワードとは使い捨てのパスワードのことで、一度使用したり一定時間経ったりすると使えなくなるパスワードです。

取引をする際に、専用アプリやトークンなどでワンタイムパスワードを発行してログインすれば、万が一パスワードが漏れてしまってもログインできません。

トークンとは

トークンとは、ワンタイムパスワードを発行するための電子カードや電子キーホルダーのことです。

たとえば、日本初のネット銀行「ジャパンネット銀行」は、下記のようなカード型トークンを無料で発行しています。

ジャパンネット銀行のカード型トークン

電源を入れると、電子パネルにワンタイムパスワードが表示されるので、その番号をスマホやパソコンから入力することで使います。

セキュリティが非常に高いですが、発行している銀行はまだ一部に限られています。

一番多いのは、ワンタイムパスワードを発行するスマホアプリなどです。

さらに、今はスマホ自体にも生体認証などのセキュリティ対策が進んでいます。

もしも自分に過失がない不正利用被害があった際は、被害額を補償してくれる銀行も多いので、安心して利用できます。

個人的には、ネットバンキングには通帳紛失リスクがないというメリットが大きいと思います。

紙通帳は紛失すると悪用されるリスクもある上に、再発行料が1,000円前後と高めなので、実は紛失リスクが高いツールです。

銀行ではネットバンキングを推奨する動きあり

スマホを持つ男性

まだ通帳は有料化していないものの、メガバンクなど多くの大手銀行では、紙通帳からネットバンキングへの移行をおすすめしています。

冒頭でも少し触れましたが、ATMからネットバンキングから取引をすれば、各種手数料が割引される特典をもらえるサービスは多くの銀行が取り入れています。

試しに、メガバンク最大手の三菱UFJ銀行のネットバンキング「三菱UFJダイレクト」の割引を見てみました。

■三菱UFJ銀行 ネットバンキングの優遇内容(税別)

手数料 ネットバンキング ATM
同行あて振込手数料 0円 0~400円
他行あて振込手数料 0~300円+税 250~600円

さらに三菱UFJ銀行は、三菱UFJダイレクトを利用している人の手数料をさらに優遇する「スーパー普通預金」というサービスもあります。

コンビニATMの手数料や振込手数料が無料になるなど、優遇内容はとても大きいです。

これらの手数料優遇を受けるために、ネットバンキングの利用を始める人も多いです。

参考:三菱UFJダイレクトとは?申し込み方法から解約方法までを徹底解説

実際に、ネットバンキングはかなり広まってきている印象があります。

若い世代も多くい要するツイッターでは、紙通帳は要らないという声も多かったです。

■紙通帳はいらない派の口コミ

実際に私も、現在は紙通帳をほとんど使っていません。

メガバンクの中では三井住友銀行の口座を何年も使っていますが、ネットバンキングのみ利用しているので通帳や郵送物はありません。

今の時点では、日常生活では不便を感じたことがありません。むしろ、記帳の手間がかからないので楽です。

移動中にスマホで預金残高をチェックして、お金が貯まってきたから定期預金に移す、などの取引も完結できて便利です。

今からネットバンキングを始めておくのもあり

スマホとタブレットを持つ女性

いつか紙通帳が有料になったときに備えて、今からネットバンキングを初めて慣れておくのも一つの手です。

自分のメインバンクで始めてみるのもいいですし、ネット銀行で口座開設をしてみて使い勝手を試しても良いと思います。

メガバンクは、紙通帳からWeb通帳に切り替えることで優遇を受けられるので、普段からATMや振込をよくする人は手数料が節約できます。

Web通帳に切り替えた後、紙通帳に戻すこともできるので、試す勝ちはあると思います。

大手銀行に関する記事はこちら

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