結婚費用の相場は?結婚資金の貯め方と足りない場合の対処法
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結婚を考える上で、結婚資金の貯め方に悩む人は多いです。
どれくらいお金を貯めればいいのか知った上で貯蓄を始めると、目的意識を持って続けやすいです。
また、親に資金援助をしてもらうことも一つの手ですが、その際は贈与税にも注意が必要です。
もしどうしてもお金が足りないのであれば、ブライダルローンやクレジットカード払いも検討すると良いと思います。
しかし、なるべく事前の貯金で結婚資金を準備できるに越したことはありません。
まずは、結婚費用の相場を知った上で、おすすめの貯金方法を紹介します。
目次
結婚資金の相場は300~500万円
結婚にかかる費用の相場は、少なくても300万円ほどになります。
ゲストをある程度呼んだ結婚式をしたり、新婚旅行で海外に行けば、500万円くらい必要になることも珍しくはありません。
具体的な結婚資金は、下記のとおりです。
■結婚資金の内訳
- 結納
- 【相場:約50万~100万円】
両家の親族顔合わせの際に、新郎家から新婦家へ贈るお金です。
地域や親族によっては結納を行わず食事会のみ、婚約指輪を渡す場にするなど、簡略化するケースも増えてきています。 - 婚約指輪
- 【相場:ペアで約30万~40万円】
婚約時(プロポーズ時なども)に贈る指輪です。ダイヤなどの石がはめられた華やかなデザインが一般的です。 - 結婚指輪
- 【相場:ペアで約20万~30万円】
結婚式で交換する指輪です。その後も左手の薬指にはめて生活するので、シンプルなデザインが好まれます。 - 結婚式+披露宴
- 【相場:約200万~400万円】
身内だけで行う小さな結婚式や海外挙式にして、挙式代を安く抑えるケースも増えてきています。 - 新婚旅行
- 【相場:約10万~50万円】
国内旅行なら10万円前後で済みますが、ハワイやグアムだと30万円、欧米だと50万円以上かかることが多いです。
結納をしなくても良い、かつ挙式を少人数にして新婚旅行を国内にしたとしても、300万円は必要になります。
女性の立場でいうと、結納金と婚約指輪は夫が用意してくれたとしても、結婚指輪・結婚式・新婚旅行で200万円以上は用意しなければいけません。
結婚式のお金はご祝儀でもある程度回収できますが、それでもまとまったお金は必要になってきます。
余裕を持って結婚プランを練りたいのであれば、夫と妻が100万~200万円ずつくらいの貯蓄があると安心です。
豆知識:婚約指輪に贈与税はかからないことが多い
婚約指輪は、男性がプロポーズのために2人分購入することが多いです。
中には婚約指輪をもらったお返しに、結婚指輪は女性が購入する…というケースも(最近はお互いの結婚指輪を自分で払うカップルも多いようですが)。
この時、贈与税がかかるのではないかと不安に感じる人もいるかもしれません。
しかし結論から言うと、婚約指輪・結婚指輪には贈与税がかからないことが多いです。
■贈与税とは
贈与税とは、個人間で1年に合計110万円以上の金品を贈与した時にかかる税金です。
贈与額が110万円未満なら申告不要ですが、110万円以上の贈与を受けた場合は申告した上で納税が必要です。
贈与税には非課税になる範囲があります。
たとえば、生活費や教育費などの必要な費用などは110万円以上を受け取ったとしても、贈与税がかかりません。
このような非課税措置の中で、結婚指輪や婚約指輪は「個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの」とみなされることが多いです。
よっぽど年収を大きく上回る額の婚約指輪を贈らない限りは問題ないので、安心して選んでOKです。
親に資金援助してもらう時の贈与税
結婚資金の相場と、自分の今の貯蓄を照らし合わせると、どれくらいのお金を貯める必要があるかが見えてくると思います。
しかし実際には、結婚資金には親から援助を受けたというカップルも多いです。
親に結婚資金を出してもらう時も、110万円以上だと通常は贈与税がかかります。
たとえば、母から50万円、父から80万円…など、分散して受け取ったとしても課税対象になるので、要注意です。
しかし2018年度までは、結婚・子育て資金の非課税措置という、直系存続の親族から贈られた結婚資金が非課税になる制度もあります。
国税庁が2015年4月~2019年3月まで、両親や祖父母からの結婚・子育て資金の贈与税を非課税にする制度を導入しています。
書面などを用意して贈与を行えば、挙式代や新居代、妊娠・出産にかかる費用が1,000万円まで非課税対象になります。
詳しくは、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置でご確認ください。
なるべく親に頼りたくない、結婚資金は自分たちで貯めたいという場合は、確実に貯金ができる方法で頑張ることをおすすめします。
何となく貯蓄をするのではなく、目標金額を明確に設定して2人で取り組めば、1年で結婚資金を工面するのも不可能ではありません。
結婚資金の貯め方
結婚資金を貯蓄していくために、貯金が苦手な人も着実に貯めていける方法は下記4つです。
■結婚資金の貯め方
- 結婚貯金用の口座を開設する
- 自動貯金アプリを使う
- 積立定期預金を使う
- 節約する
結婚貯金用の口座を開設する
2人で結婚費用を貯めると決めた場合は、結婚資金を貯める用の口座を用意することをおすすめします。
その口座に、お互いが毎月決まった額を預け入れていくことで、明確にどれくらいの費用が貯まっているかが見えやすくなります。
たとえば、毎月男性が5万円、女性が4万円を預け入れていくと、1年で100万円以上の貯金が可能です。
ネットバンキングができるメガバンクやネット銀行なら、お互いがスマホから残高確認や振替ができて便利です(→ネットバンキングとネット銀行の違いとは?)。
自動貯金アプリを使う
最近は、無料で使える自動貯金アプリを利用する人も増えてきています。
自動貯金アプリとは、提携銀行の口座に自動的にお金を振替することで、知らない間に貯蓄ができるというサービスです。
少額をコツコツ積み立てて貯金するので、気長に結婚資金を貯めていきたい人向けです。
特に評判が高いのは、finbee(フィンビー)としらたま(SiraTama)という無料アプリです。
■主な機能
- 貯金の目標を設定
- 「貯金ルール」を設定
- カップル貯金
さまざまな貯金ルールを設定できるのが一番のメリットです。
たとえば、毎週決まった曜日に決まった額を貯める、1,000円未満の支払のおつりを貯金する、など。
■主な機能
- おつり貯金
- つみたて貯金
- 値引き貯金
自動家計簿アプリ「マネーフォワード」と連携して、クレジットカードやデビットカードの決済のおつりを自動貯金するアプリです。
たとえば「おつり貯金」では、おつり設定を1,000円単位にして300円の買物をすると、700円が貯蓄に回されます。
「知らない間にお金が貯まっていた」という口コミが多いアプリです。
フィンビー・しらたま両方と提携している銀行は、ネット銀行大手の住信SBIネット銀行です。
三井住友信託銀行とSBIホールディングス(ネット証券大手のSBI証券など)が共同設立したネット銀行で、メガバンクを凌ぐ預金金利の高さと手数料の安さが評判です。
定期預金の金利もメガバンクより何倍も高いので、貯蓄のための銀行口座として活用するメリットは大きいです。
積立定期預金を使う
もう一つ、自動的にお金が貯まる仕組みとしておすすめなのが積立定期預金です。
毎月決まった額が自動的に定期預金に預け入れられるので、知らない間に定期預金が貯まっていくシステムです。
定期預金は原則として途中で引き出さない預金なので、普通預金より確実に貯蓄がしやすいです(中途解約は可能ですが、利子が大幅に減ります)。
夫婦の共同口座を作らずに結婚資金を貯めたい場合や、婚約前からしっかり自分で貯蓄していきたい場合におすすめです。
普通預金や、通常の定期預金に比べると金利が高い点も魅力です。
身近な銀行なら、イオン銀行の積立定期預金は金利が高いのに加えて、積立期間も6ヶ月~5年まで柔軟に選べます。
節約する
どんな結婚資金の貯め方をするにしろ、節約をするに越したことはありません。
節約をする=貯蓄に回せるお金が増える、ということなので、目標額に早く到達したり、予定より多めに貯蓄できれば結婚式やハネムーンのグレードを上げたりすることもできるようになります。
結婚資金を貯めるために、先輩夫婦がよく取り組んだ節約方法は下記などです。
■結婚貯金のための節約方法
- 自炊をする
- 家賃が安い家に引っ越す、同棲する
- デートはリーズナブルに
- 趣味の出費を控えめにする
外食やコンビニごはんが多い場合は、自炊の日を増やすだけでもかなり出費を抑えられます。
さらに、彼氏と同棲をすれば家賃や光熱費の節約にもなります。
デートや趣味に費やす出費もどこまで減らすか相談すると良いと思います。
どうしても足りないならブライダルローン
親には頼れないけどどうしても結婚資金が足りない、とにかく早く式を挙げたい…という場合は、お金を借りることも一つの方法です。
銀行などでは一般的なカードローン以外にも、ブライダルローンという結婚資金専用のローンを扱っている業者があります。
用途が結婚資金に限定している分、カードローンより利息が低めなのが特徴です。
たとえば楽天銀行の通常のカードローンは、100万円を借入れた時の金利は年9.6~14.5%です。
一方、ブライダルローンだと一律で年7.0%まで下がります。
ローンは利息が少ないものを選ぶに越したことはないので、借入れを検討するならブライダル専用ローンをおすすめします。
ブライダルローン以外には、使い道が自由でカードローンより低金利に借入れられるフリーローンもおすすめです。
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低金利なフリーローンとは?カードローンとの利息・審査内容の違い
結婚式代をクレジットカード払いする手も
結婚資金のボリュームを占める挙式・披露宴については、クレジットカード払いを使うのも一つの方法です。
クレジットカードは当月の利用料金を翌月に支払うので、結婚式当日に受け取ったご祝儀を口座に振り込んでおくことで翌月支払にする…というやり方ができます。
その際、気をつけるポイントが2点あります。
■式場代をクレカ払いする際の注意点
- 全ての式場でクレカ払いができるとは限らない
- 利用限度額を確認しておく
全ての式場でクレジットカード払いができるとは限らないので、事前に確認が必要です。
また、式場代のように数百万円の支払になると、クレジットカードの利用限度額を超えるケースも多いので、こちらも事前にチェックしておきます。
結婚式の見積もりをもらった時点でクレジットカードの限度額も確認し、必要であればカード会社に限度額の引き上げを依頼します。
もし限度額が引き上げられなかった場合は、クレカ払いと振込などに分けて支払えるかなどを相談してみるのもありです。
夫と妻で1枚ずつクレジットカードを使った支払いを相談できるケースもあります。
リボ払いには要注意
もちろん結婚式代以外に、婚約・結婚指輪などをクレジットカード払いで支払うことも可能です。
しかし、結婚式代と違って、ご祝儀などで確実に資金が回収できない支払は、支払スケジュールに無理がないかしっかり確認する必要があります。
分割払いやボーナス払いが利用できるか、購入時に確認しておくと良いと思います。
最も気をつけるべき支払い方法は、リボ払いです。
月々の支払額が固定になるので計画的な返済がしやすいですが、カードローンと同じくらいの利息が掛かります。
さらに、利用代金が月々の支払額を上回り続けると、一生返済が終わらないというリボ地獄に陥るリスクもあります。
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