定期預金とMRFはどっちがお得?比較してみてわかったこと

考え中

少しでも高金利・高利回りで安全にお金を増やしたいですよね。

リスクを極力取らずに安全に資産を増やす代表的な方法に「定期預金」があります。定期預金は昔から多くの人が利用しており、今でも人気の運用方法の一つです。

一方で、似たような金融商品に「MRF(マネー・リザーブ・ファンド)」があります。こちらは主に証券会社が取り扱っているものです。

証券会社に預けたお金のうち、株式や投資信託を買っていない「待機資金」がMRFで運用されるケースが多いです。

証券会社で定期預金は扱っていませんから、「銀行の定期預金」「証券会社のMRF」という認識で良いと思います。では、この2つの金融商品はどちらがお得なのでしょうか。

定期預金とMRFを比較

今回は、金利・利回りから商品の特性など様々な点で、定期預金とMRFの比較を行ってみました。記載の数値は2015年10月時点のものとなっていますので、参考程度にお考えください。

MRFとは?

まず最初にMRFがどのようなものかをわかりやすく説明します。
MRFは「マネー・リザーブ・ファンド」の略称です。「ファンド」と名前が付くので、投資信託の一種ですが、買付や解約には手数料はかかりません

投資信託の中でも「公社債投信」と呼ばれるものの一種です。
公社債投信とは、「公的な国債や社債で運営する投資信託」という意味です。

具体的には、

などに投資します。
いずれも、抜群の安定性を誇る安全な商品ばかりです。これらに分散投資しますので、万が一どこかの金融機関が破綻しても、全体の利益に大きな影響を与える可能性は低いです。

リターンを追求するよりも、元本割れしないように安全性の高いものだけに分散投資して、運用益を上げるのが、公社債投信であるMRFの目的です。

MRFと定期預金とのリスクの違い

証券口座でMRFが主流になった背景に以下のようなものがあります。

元々、証券口座への入金は「預かり金」という扱いでした。実はこの「預かり金」、扱いとしては証券会社の資産になる特性があり、もし証券会社が倒産してしまうと、元本保証はありませんでした。(現在は、投資者保護基金によってペイオフと同じく最大1,000万円まで保証されるので安心です)

もちろん、証券会社の資産という扱いなので、預金のような利息も付きません。

そこで、預かったお金を安全資産で運用する「MRF」が登場しました。先ほどの預り金と違って、一般の投資信託や株式、MRF(公社債投信)などは、「分別管理」をして保管することが義務付けられています。

例えば、あなたが買った株や投資信託は、例え証券会社が管理していたとしても、あなたのものです。預り金は証券会社の資産扱いでしたが、分別管理された商品については、証券会社はあくまでも顧客から預かっている資産にすぎません。

この、分別管理によって、万が一証券会社が倒産しても「MRF」で運用されているお金が失われることはないので安心です。

一方で、MRFは当然、他の株式などと同じくペイオフ(預金保護制度)の対象にはなりません。安全資産に分散して投資しているため、元本割れが起こる可能性は極めて低いのですが、元本割れの可能性がゼロではありませんし、もし元本を割りこんでも、保障されません。

MRFの運用に失敗して元本割れするよりも、証券会社が倒産する確率の方が高い(被害が大きい)から、倒産による影響を避ける変わりに、元本割れに関しては対象外にしましょうというイメージです。

ちなみに、過去を振り返ってもMRFが元本割れした事例は世界で一度もありません。(類似商品で少しリスクの高いMMFは、米国のエネルギー商社エンロンが2001年11月に破綻したことで、一度だけ、一部の運用会社で元本割れが起こったケースがありました)

定期預金は利息、MRFは分配金

定期預金とMRFはどちらもお金を増やせる運用方法です。

ただ、扱いが違うため定期預金は「利息」として、MRFは「分配金」として支払いが行われます。

定期預金
あなたが銀行にお金を預けた(貸し付けた)ことに対する利息

MRF
運用会社が預かったお金を運用して得た利益を顧客に分配する

大きな違いとしては、

ということです。
定期預金の場合は、最初に金利が何パーセントかを見て、あとは金利計算シミュレーションをすれば、利息がいくらもらえるのかわかります。

一方で、MRFの場合は証券会社のサイトに「現在の利回り」が表示されており、この利回りは運用次第で微妙に変動します。安定性の高い債券で運用しているので、基本的には利回りは一定ですが、債券市場の価格や投資先企業の破綻等の影響で、もらえる分配金が変化する特性があります。

では、どちらがお得なのか?
結論からいうと、一概には言えません。この記事を書いている今で言えば、MRFに投資する魅力はなく、取り扱いを廃止する証券会社も出てきているほど

株式投資の情報サイトなどを見ると、「MRFは定期預金よりお得です」と書いてあることが多いですが、そんなことはありません。

例えば、記事を書いている2015年10月の金利(利回り)を比較してみると、以下のようになっています。

定期預金と比較するどころか、銀行の普通預金にすら負けてしまっている状態です。。。

これは、昨今の低金利状態が続く中で、債券の金利が下がってきていることに起因します。元々、定期預金とMRFでは元本が保障されていない分、MRFのほうがもらえるお金が多いのが普通なのですが、今はそれが逆になっています。

今の流れとしては、SBIハイブリッド預金楽天マネーブリッジのような銀行と証券の連携によって、双方の顧客に高い利回りを返すのが一般的になりつつあります。

今後の状況次第で、MRFの方が利回りが高くなることも十分ありえるので、その時々に応じて、最適な運用方法を検討する必要があります。

いつでも解約できペナルティがない

定期預金の場合、満期を迎えずに中途解約すると、ペナルティが発生します。手数料などがとられることはありませんが、金利が引き下げられ、普通預金程度(場合によってはそれ以下)の利息しか支払われません。

参照:定期預金について知っておきたいこと!満期解約と中途解約について

また、定期預金は一口10万円からとか、50万円単位など、預け入れ金額に制限があることも珍しくありません。

一方でMRFの場合は、1円から預け入れ、1円から解約がいつでも自由にできるので、ペナルティはありません。そもそも、証券口座の待機資金がMRFで運用される仕組みなので、証券口座に入金したり、保有株式を売却して現金化すると、自動的にMRFに入ります。

ペナルティがなく、自由に出し入れできる点ではMRFは優れていますが、前述のとおり利回りが普通預金以下になっている現状では、このメリットも薄いと言わざるをえません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に今回の記事をまとめて振り返って見たいと思います。

以上です。
本文中にも登場しましたが、MRFと同様の商品に、MMFというものがあります。こちらはまたの機会に説明します。

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