借り換えをした場合の住宅ローン控除はどうなりますか?

住宅ローンの借り換え

住宅ローンを組んだ時、忘れずに申請しておきたいのが「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」です。この制度を活用することで、家計の負担はより楽になります。

家を買う人にとって、住宅ローン控除は非常にメリットが大きい制度ですが、「借り換えをした場合の住宅ローン控除」はどうなるのでしょうか。

低金利のうちに借り換えを検討している人も多いと思います。住宅ローン控除を賢く利用しつつ、上手な借り換えでメリットを受けましょう。

住宅ローン控除について1分で解説

まず、住宅ローン控除ってなんだっけ?について1分でおさらいしてみます。

■住宅ローン控除って?
別名、住宅ローン減税、住宅借入金等特別控除。
一言でいうと、「住宅ローンを組むことで所得税が安くなる仕組み」。
本来、支払う必要のあった所得税が安くなります。

■どれくらいメリットがあるの?
年末の住宅ローン残高か、住宅の取得対価のうち、少ない方の金額の1%が、10年間所得税から控除できます。所得税から控除しきれない場合は、住民税からも控除できます。
最大で10年間で400万円以上お得になります。

■主な利用条件は?
借入金の償還期間が10年以上あること、床面積が50㎡以上の物件、控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下の人

住宅ローン控除についての詳細はこちらの記事を参照してください。

借り換えをすると住宅ローン控除はどうなるか

疑問

まず、住宅ローン控除利用の条件として、国税庁は以下のように言っています。

住宅借入金等特別控除の対象となる住宅ローン等は、住宅の新築、取得又は増改築等のために直接必要な借入金又は債務でなければなりません。したがって、住宅ローン等の借換えによる新しい住宅ローン等は、原則として住宅借入金等特別控除の対象とはなりません

住宅ローン等の借換えをしたとき(国税庁)

つまり、新規に家を買った時じゃないと住宅ローン控除は使えないということです。しかし、条件付きで借り換え時の住宅ローン控除の継続を認めています

その条件は以下のとおりです。

つまり、住宅ローンの借り換えをしても住宅ローン控除は継続できることがわかります。

気をつけて欲しいのが2つめ。借り換えた後も、住宅ローン控除の条件を満たしていることが前提条件となります。住宅ローン控除の利用条件はこちらにまとめていますが、主要項目をザックリ説明すると、前述の通り「返済まで10年以上、床面積が50㎡以上の物件、控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下の人」です。

一番気をつけて欲しいのが、住宅ローンの借り換え実行後も「返済期間が10年以上残っていること」です。

住宅ローン控除継続の条件

返済期間10年以上は絶対条件

これまで、住宅ローン控除を受けていたのに、借り換えをしたことで「住宅ローンの返済期間があと8年になった」という場合は要注意です。(いわゆる返済期間短縮型の繰上返済)

ローンの返済期間が10年未満になった時点で、住宅ローン控除の対象条件から外れてしまうので、借り換えをすると控除は受けられなくなってしまいます。

借り換え後も「住宅ローンの返済期間が10年以上残っている」状態を維持すれば、住宅ローン控除を引き続き受けることが可能です。

控除期間の延長はできない

借り換えしても控除期間は延長できない

住宅ローン控除は、「家を買ってから10年間にわたり毎年受けられる」制度です。

では、住宅ローン控除を受けて9年目に借り換えを実行することで、住宅ローンの控除期間がさらに10年延長されるのかというと、さすがにそれはできません。。。

控除はあくまでも、家を取得した年に遡るため、控除期間の延長はできません。また、借り換えによって新しい税制が適用されることもありません。あくまでも、家を取得した年が基準となります。

住宅ローンを組んでいる人の中には、「返済期間が10年を割り込むと住宅ローン減税が受けられなくなるから借り換えしたくない」という人もいます。しかし、借り換えをすることによって、金利負担が大きく圧縮されるケースもあるので、金利や諸経費、住宅ローン控除のメリットなどをシミュレートして、総合的に判断することが大切です。

この辺りの相談は、借り換えを考えている銀行に相談すればプロが回答してくれるので安心です。ネット銀行の住宅ローンでも、スカイプや電話を通じて相談に乗ってくれます

■特例
特例として、当初住宅ローン控除の対象となっていなかった人が、借り換えによって控除対象となった場合は、新たに住宅ローン控除が受けられます。
例えば、最初に8年返済の計画で住宅ローンを組んだため、控除対象外となっていても、借り換えによって10年返済の計画に変更することで、住宅ローン控除の対象となるため、減税が受けられるというわけです。

住宅ローンの借り換えで、どういう費用が発生するのかについてはこちららの記事で明らかにしています。

住宅ローン控除の対象金額は

説明

借り換えによって、住宅ローン控除の対象となる金額が変わるケースがあります。国税庁では以下のように定義しています。

A=借換え直前における当初の住宅ローン等の残高
B=借換えによる新たな住宅ローン等の借入時の金額
C=借換えによる新たな住宅ローン等の年末残高

ケース1:A≧Bの場合
対象額=C

ケース2:A<Bの場合
対象額=C×A/B

ちょっとわかりにくいので一例を。

住宅ローン借り換え後の例

■借り換え前の住宅ローン残高が2,000万円の場合。

借り換え後の住宅ローンの残高が1,500万円だったら、上記の「ケース1」に当てはまるので、借り換え後の住宅ローンの年末残高が、住宅ローン控除の基準額となります。

一方で、借り換え後の住宅ローンの残高が2,500万円の場合は、上記の「ケース2」となります。この場合は、「借り換え後の年末残高 × 借換時のローン金額 ÷ 借換前のローン残高」が住宅ローン控除の基準となります。

まとめ

住宅ローンの借り換え後も、住宅ローン控除を引き続き受けることができます。しかし、その条件となる一番のポイントは、「借り換え後も返済期間が10年以上あること」です。

また、借り換えをしたからといって、控除を受けられる期間が延長されることはありません。住宅ローン控除が受けられるのは最大10年間となっています。

低金利で人気の高いイオン銀行住宅ローンでは、「ローン残高1,000万円以上、残期間10年以上、金利差1%以上」の方は、住宅ローンの借り換えによるメリットを受けられる可能性があるとしています。

上記の条件を基準にして、借り換えを検討することで、返済総額は大きく減らせる場合があります。低金利のローンに借り換えることで、返済総額を500万円以上も圧縮できた人もいると聞きますので、住宅ローン控除も含めて、積極的な借り換えを検討してみることをおすすめします。

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