カードローンが病気で返済できなくなった時の対処法まとめ
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カードローンが病気で返済できなくなる可能性は、誰しもあります。
しかし病気になっても、カードローンを返済をしなければならないことに変わりはありません。
病気による休職で収入がなくなった人の返済額を減らす…というような、特別な救済措置はありません。
しかし、「返済負担を抑える方法」はあります。
今回は病気でカードローンの返済が難しくなった場合の対処法と、そんなときに備える方法をまとめます。
最後は、「カードローンを利用せずに済むのが一番」という考えで、貯金が苦手な人向けの対処法についても触れています。
目次
病気でも返済はしなければいけない
基本的には、契約者が病気になっても亡くなっても、カードローンは返済する必要があります。
担保がなく、保証人を立てないカードローンは、完済するまで本人が返済を続ける必要があります。
病気のため無職になって収入がなくなってしまった、入院費がかさんで返済に回せるお金がない…など、どうしようもない状況でも、返済義務はなくなりません。
もちろん、返済を終えるまでは解約もできません。
返済が遅れれば遅延損害金が発生し、カードローン会社からの催促を無視し続ければ法的措置を取られる可能性もあります。
有担保ローンは返済しなくてもよくなるが…
無担保でお金を借りるカードローンは、「お金を返済」という形でしか完済できません。
一方、不動産担保ローンをはじめとした有担保のローンを組んでいる場合は、担保を引き渡すことで返済義務がなくなります。
借入金額は50~100万円以上に設定している金融機関が多く、借り換えやリフォームなどまとまった支出のために利用する人が多いです。
金利も低めなので、メリットの多いローンではあります。
ただし、返済ができなくなったら担保を失うというリスクは、場合によっては大きなデメリットになります。
たとえば、自分が住んでいる持ち家を担保に不動産ローンを組むと、返済不能になった場合に住む場所を失います。
返済できるかギリギリのラインで不動産ローンを組むことは、おすすめできません。
病気で返済が難しいときの対処法
病気でカードローンが返済できなくなるというのは、誰しも起こりうるトラブルです。
もしものときは、下記対応を1から順に取っていくことをおすすめします。
■病気でカードローン返済が難しくなったときの対処法
- カードローン会社に相談
- 公的制度で収入をカバー
- 代理返済してくれる身内を探す
- 紛争解決機関へ相談
- 法律事務所へ相談
カードローン会社に相談
まず、なるべく早くカードローン会社に電話で相談をします。
「病気になり、今の返済スケジュールだと厳しい」ということを、正直かつ誠意を持って交渉すれば、金融機関によっては返済プランの変更を検討してくれます。
たとえば、毎月の返済額を減らして月々の負担を減らすなど、です。
毎月の返済額が減ると返済期間が延び、利息が増えてしまいますが、一時的な対処法としては有効です。
ただし、今までに遅延を繰り返していた場合は、交渉を断られることもあるので注意です。
公的制度で収入をカバー
病気によって休職、もしくは退職せざるを得ない場合は、収入がなくなってしまいます。
もしくは長期の入院になる場合など、治療費がふくらんで返済する余裕がなくなることも考えられます。
そんなときは、公的な補助金や給付金が利用できないか確認することをおすすめします。
たとえば、下記のような公的制度があります。
■医療費の負担を減らす公的制度
- 医療費控除
- 医療費を最大200万円控除する制度。
年末に世帯単位でまとめて申請するので、すぐに還付金を受け取ることはできません。 - 高額療養費制度
- 1ヶ月の医療費が一定の上限額を超えたときに使える制度。
受診した月から約3ヶ月ほどで支給を受けられます。
■継続的な生活費を補う公的制度
- 労災保険
- 仕事中や通勤中にけがをしたときに使える保険。
一時的な療養費だけでなく、継続的に給付を受けられる場合もあります。 - 傷病手当
- 病気による休職中に出る手当。
最大1年半の間、給料の約3分の2を受け取ることができます。 - 失業手当
- 失業後に給料の約45~80%が給付される手当。
再就職するまでの間、最大で330日間支給されます。
■低所得者向けの公的制度
- 緊急小口資金貸付
- 低所得者向けの無利息貸付。
10万~20万円が1週間前後で受け取れます。 - 一時生活再建費
- 低所得者向けの低金利の貸付。
最大60万円が、保証人をつけると無利子で借りられます。
ほかにも、会社に給与前借り制度があれば、前月の給料を先に受け取ることも可能です。
一時的な治療費に対処する場合などにありがたいですが、あくまで「前借り」なのでお金をプラスで受け取れるわけではありません。
カードローンの返済を続けるのが難しいくらいの病気であれば、上記のような公的制度で給付、もしくは融資を受ける方がおすすめです。
代理返済してくれる身内を探す
自分の代わりにカードローン返済をしてくれる身内(親や子供、親戚など)がいれば、代理で返済してもらう方法もひとつです。
ただし、カードローンの名義人を変更するとなると、金融機関によって対応できる場合とできない場合があります。
また、金融機関が名義変更に応じてくれたとしても、手続きは非常に複雑です。
なぜならカードローンは、保証人を付けず「本人の信用力のみ」で融資を行うので、本人以外に債権をうつす判断が難しいからです。
手間を少なくするなら、本人の引き落とし口座に入金して残高を用意する(毎月の返済口座は変更しない)、ATMからローンカードで返済するなどの方法で肩代わりするのがおすすめです。
ただし、身内が代理返済したあとに、立て替えた返済額を代理人に返さない場合は、贈与税がかかることがあります。
たとえば、一般的な贈与税(暦年課税)では、1年に110万円以上の財産を受け取ると贈与税がかかります。
代理人が立て替えてくれた返済金額を返すことが前提なら、贈与にはあたりません。
病気が治ったあとに代理人へ立て替え額を返す予定なら、契約書(借用書)を作って取り交わしておくと安心です。
紛争解決機関へ相談
カードローン会社や身内に相談しても返済が難しそうなら、紛争解決機関という外部組織にも相談してみることをおすすめします。
紛争解決機関とは、カードローン会社と利用者の間に立って中立的なアドバイスを行う団体です。
相談内容に対する助言や情報提供、適切な相談窓口の紹介など、幅広くサポートしてもらえます。
家計の管理についても相談可能なので、病気でカードローン返済に困ったときの資金繰りについても教えてもらえることもあると思います。
大手カードローン会社の公式サイトには「指定紛争解決機関」が書かれているので、そこに連絡するとスムーズです。
※カードローン会社が指定する紛争解決機関に相談しても、相談内容はカードローン会社に伝わりません。
弁護士などへの相談は有料の場合もありますが、紛争解決機関のほとんどは無料相談ができます。
金融庁に公的に指定されている紛争解決機関のうち、カードローンに対応できる代表的な機関はおもに下記2つです。
カードローン会社が指定紛争解決機関を定めていても、そこしか相談してはいけないという訳ではないので、2社以上相談することも可能です。
法律事務所へ相談
紛争解決機関で相談した結果、法的措置が必要であれば法律事務所にも相談をします。
法律事務所では、借金の返済負担を減らす債務整理や、カードローン会社との交渉などを請け負うことができます、
借入額が大きくどうしても返済できない場合の最終手段は、債務整理のひとつである「自己破産」です。
法律相談所ではこのような解決策も視野に入れて相談ができるので、自分の力では返済が難しいと感じたら力を借りることをおすすめします。
ただし、もし債務整理を行うことになると、法律事務所に費用を払うことになるので数万~数十万円のコストがかかります。
自己破産の場合は費用が70万円ほどになることもあります。
また、債務整理を行うと「債務整理をした」という履歴が信用情報に残り、いわゆるブラックリスト入りをしてしまうというデメリットもあります。
しばらくはローンを組んだりクレジットカードを使ったりできなくなるので、慎重に検討する必要があります。
あわせて読みたい:
カードローンが返済できない場合の救済措置 債務整理以外の方法は?
病気による返済不能は生命保険でカバー
思わぬタイミングで病気やケガになったとき、返済や生活に困らないためには、返済不能になるリスクに備える必要があります。
その一つの方法が、生命保険を利用することです。
月々の保険料は必要になりますが、生命保険で治療費や生活費をまかなえるメリットは大きいです。
貯蓄が苦手な人にとっても、病気やケガに備えるためのお金を使い込まないようにできるので良いと思います。
病気で働けなくなってしまうことに備えるためには、下記2種類の生命保険がおすすめです。
■病気にそなえる生命保険(一例)
- 医療保険
- 就業不能保険
生命保険に加入するメリットとして、生命保険料が払えなくなった場合に保険料を下げたり、払込を止めて保障を継続したりといった対処ができることも大きいです。
カードローンの遅延損害金を払うよりは、生命保険の上記対処を取る方がお得です。
参考:生命保険料は2ヶ月以上払わないと失効 払えない場合のおすすめ対処法
医療保険
一般的な方法は、民間の生命保険会社の医療保険に加入しておくことです。
最近はがんなどの大きな病気だけでなく、生活習慣病や日帰り手術、検査入院などにも対応した医療保険が増えてきています。
医療費控除などの公的制度だけではカバーできない費用を補うことで、病気になったときにもあわてずに治療費を用意できます。
特に、自営業やフリーランスの人は傷病手当などが受け取れないので、医療保険でそなえておけると安心です。
生命保険センターの調査によると、医療保障に対して備えている人のうち7割以上は、民間の生命保険で準備をしています(参考:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」平成28年度)。
就業不能保険
もし、働けなくなるリスクにも備えるのであれば、就業不能保険に加入するのも手です。
就業不能保険とはその名の通り、病気やケガで働けなくなったときにお金を受け取れる保険です。
もし病気やケガで働けなくなったら傷病手当などが受け取れますが、給与の全額をまかなえるわけではありません。
就業不能保険は、その減額分を補うことができる保険と言えます。
働けなくなったときに受け取れるお金がどれくらいかを把握した上で、その穴を埋められる金額のプランで申し込むことをおすすめします。
特に、家族の生活を支える世帯主の人におすすめの保険です。
生命保険会社で扱っているものが多いですが、長期間にわたって働けなくなるリスクに備えるなら損保会社の商品も検討すると良いと思います。
必要以上にローンを組まないのが理想
病気に備えるための一番理想的な方法は、なるべくローンに頼らず済むように貯金をしておくことです。
「そもそも貯金ができていれば、カードローンは利用しないよ…」という意見もあるとは思います。まさにその通りで、お金を借りずに済むに越したことはありません。
カードローンは金利が年5.0~18.0%ほどかかり、その利息分だけ損をします。
たとえば、50万円を年率18.0%で借りて2年間で返済すると、利息が約10万円以上かかります。
カードローンを利用せずに済めば、このおそよ10万円の利息は必要ありません。
ちなみに、カードローンの利用目的でもっとも多いのは交際費、その次が生活費です。
最初は数万円の少額のみの利用だったものの、そこから借入れを繰り返して返済額が増えていった…という人が多いです。
数万円の出費なら、日頃から出費を抑えたり貯金をしたりしておけば、十分対処できます。
「お金をあるだけ使ってしまう」という人は、知らない間にお金が貯まっていく仕組み(毎月の自動引き落としなど)を利用すれば、無理なく貯金ができます。
たとえば、積立定期預金を利用すれば、普通預金や通常の定期預金以上の金利でコツコツお金を貯められます。
もしすでにカードローンなどの借入れがある人は、なるべく早く完済して貯蓄に切り替えられるようにするのが望ましいです。
最近は借金返済に役立つアプリも増えてきているので、活用してみてもいいと思います。
下記の記事でおすすめのアプリをまとめていますが、特におすすめなのは家計簿アプリを使うことです。
カード決済などが自動反映される一括管理系の家計簿アプリを使えば、自動で家計簿が作られていくので楽です。
おこづかい帳を続けられたことがない人でも、簡単に自分の支出入がわかるようになります。
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