法人口座ネットバンキングの振込手数料比較!ネット銀行で60%コストダウン

※記事内に広告を含む場合があります

ネットバンキング

会社設立を考えている方や、法人化を目指している個人事業主の方は、個人事業と株式会社ではどちらが良いか?という問題に悩んでいると思います。

私も個人事業主から法人成りをした経験があるので、どちらにすべきなのか、税金や社会保険料などを随分と比較しました。

しかし、あまり知られていないのですが個人と法人の大きな違いとしてネットバンキングの手数料の上昇があります。

銀行は個人や個人事業主に対しては優しいのですが、法人になった途端に銀行に対してかかる費用が飛躍的に増えます。

ここまで事前に把握している経営者は少なく、実際に会社を立ち上げてから、思わぬところでコストがかかってしまうと気づくことも少なくありません。

本記事の情報は2024年2月現在のものです。
最新の振込手数料は各社公式サイトをご覧ください。

法人口座のネットバンキング手数料を比較

振込手数料の比較

個人の銀行取引の感覚で、

  • ネットバンキングは無料で契約できる
  • ネット経由だと他行あて振込手数料も安い

と考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、下記のメガバンク・地方銀行の法人口座の振込手数料を見て驚く人も多いはずです。

法人口座、ネットバンキングの振込手数料比較(3万円未満)
※振込手数料はネットバンキング利用時
※税込

銀行名 サービス名 ネット利用料 同一支店 本店 他行あて
三菱UFJ銀行 BizSTATION 月額1,760円 110円 110円 484円
三井住友銀行 パソコンバンクWeb21<デビュー> 月額2,200円 110円 220円 495円
みずほ銀行 みずほビジネスWEB(ライトプラン) 月額3,300円 無料 220円 490円
りそな銀行 りそなビジネスダイレクト(Mini) 月額3,300円 無料 330円 605円
千葉銀行 Web-EB 月額2,200円 無料 110円 385円
横浜銀行 ビジネスサポートダイレクト 月額2,200円 無料 110円 385円
北洋銀行 北洋ビジネスダイレクト(A方式) 月額1,320円 110円 110円 385円
静岡銀行 WEB-PCバンキングサービス 月額1,650円 無料 330円 550円
西日本シティ銀行 NCBビジネスダイレクト 月額1,430円 無料 110円 330円
PayPay銀行 ビジネスアカウント 無料 55円 55円 160円
楽天銀行 法人ビジネス口座 無料 52円 52円 150円
住信SBIネット銀行 法人ビジネスサービス 無料 無料 無料 145円
GMOあおぞらネット銀行 ビジネス口座 無料 無料 無料 145円

続いて振込金額3万円以上の場合の手数料です。

法人口座、ネットバンキングの振込手数料比較(3万円以上)
※振込手数料はネットバンキング利用時
※税込

銀行名 サービス名 ネット利用料 同一支店 本店 他行あて
三菱UFJ銀行 BizSTATION 月額1,760円 330円 330円 660円
三井住友銀行 パソコンバンクWeb21<デビュー> 月額2,200円 220円 440円 660円
みずほ銀行 みずほビジネスWEB(ライトプラン) 月額3,300円 無料 440円 660円
りそな銀行 りそなビジネスダイレクト(Mini) 月額3,300円 無料 330円 605円
千葉銀行 Web-EB 月額2,200円 無料 330円 550円
横浜銀行 ビジネスサポートダイレクト 月額2,200円 無料 330円 550円
北洋銀行 北洋ビジネスダイレクト(A方式) 月額1,320円 110円 220円 440円
静岡銀行 WEB-PCバンキングサービス 月額1,650円 無料 330円 550円
西日本シティ銀行 NCBビジネスダイレクト 月額1,430円 無料 110円 550円
PayPay銀行 ビジネスアカウント 無料 55円 55円 160円
楽天銀行 法人ビジネス口座 無料 52円 52円 229円
住信SBIネット銀行 法人ビジネスサービス 無料 無料 無料 145円
GMOあおぞらネット銀行 ビジネス口座 無料 無料 無料 145円

まず、メガバンク・地方銀行はインターネットバンキングの利用料として月額2,200円程度が必要です。これだけで年間26,000円以上の負担となります。

そして、窓口で振込をするよりも安くはなるものの、振込手数料もネット銀行と比べて高いです。

メガバンクの他行あて振込手数料(3万円以上)660円と、業界最安の住信SBIネット銀行の145円を比較すると、約78%もコストダウンできることになります。

シミュレーションしてみると…
例:1年間に20回の他行あて振込(3万円以上)を行った場合

三井住友銀行
月額利用料:2,200円×12ヶ月=26,400円
振込手数料:660×20回=13,200円
年間にかかるコストは39,600円

GMOあおぞらネット銀行
月額利用料:0円
振込手数料:145円×20回=2,900円
年間にかかるコストは2,900円

92.6%の経費削減に成功!

※消費税は10%で計算

年間の振込回数は業種や会社の規模によっても大きく異なります。

ビジネス口座では、年20回の他行あて振込手数料でも、手数料の差はとても大きくなります。

この差は、振込を実行する回数が増えるほどさらに広がっていきます。

振込元の銀行名は記載されない

アドバイス

ちなみに、もしネット銀行から振込をしたとしても振込元の銀行名は記載されないので、振込先との信用にヒビが入る心配はありません。

ネット銀行はまだまだ知名度が低いため、取引先によっては

  • 取引銀行がネット銀行の会社は心配
  • 振込先でネット銀行を指定されると心配

と思われるケースもあるかもしれません(私は気にせず請求書の振込先もネット銀行にしていますが…)。

ですので、ホームページの会社概要に記載する「取引先銀行」や請求書に記載する「振込先」には「三菱UFJ銀行」などの大手銀行名を記載しておいてもよいと思います。

そして、送金するときはネット銀行経由で振り込むようにし、コスト効率を高める。このような使い方も良いと思います。

相手先の明細には「カブシキガイシャ◯◯」と記載されるだけで、送金元の銀行名は記載されないので安心です。

つまり、相手からすると、三菱UFJ銀行から振り込んだのか、GMOあおぞらネット銀行から振り込んだのかわかりません。

手数料の安いネット銀行法人口座

スマホを使う社長

法人口座ネットバンキングの振込手数料を比較してきましたが、やはり振込手数料に関してはネット銀行の圧勝です。

ネット銀行であれば、ネットバンキングの基本利用料も無料なので送金専用の口座として、持っておいても損はないと思います。

また、住信SBIネット銀行のように、振込回数が増えるほど手数料が割引になる法人口座も存在します。


あわせて読みたい:
法人口座が作れるネット銀行一覧

GMOあおぞらネット銀行 公式サイト

法人口座の手数料 その他の記事

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
26歳の時に右も左もわからない状態で個人事業主になりました。2年後、株式会社クートンを設立し、現在10期目です。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「1億人の投資術」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

「法人口座の比較」の記事をもっと読む

最後まで読んでいただきありがとうございました

5件のコメント

たつお

個人の顧客が不特定多数です(窓とかの修理業者です)
この場合はネット銀行はメリットは少ないのでしょうか?

川原裕也

>たつおさん
コメントありがとうございます。
お役に立つ情報かどうかはわからないのですが、3つほどご提案させていただきます。

■GMOあおぞらネット銀行
顧客ごとに入金専用のバーチャル口座を作成できます。利用料は無料です。顧客からの入金管理が行いやすくなると思います。
→詳細はこちら

■Square請求書
ネット銀行ではありませんが、簡単に請求書を作成でき、請求書にクレジット決済機能を付けられます。お客様の支払い方法を多様化することで、利便性向上が期待できると思います。
→詳細はこちら

■フリーナンス
こちらもネット銀行ではないのですが、屋号名や法人名での振込専用口座を無料で作れるサービスです。
→詳細はこちら

迷い猫

初めまして。長くなりますが、教えていただけたら幸いです。

現在り〇な銀行法人口座をメインにしておりますが、毎月取引先への振込は20件強ほどで、50万以下ならATM、高額な振込は窓口にて振込手続きをしており、手数料もばかにならない為、取引先への振込専用口座としてGMOあおぞらネット銀行を検討しています。

しかし、その場合高額な振込をしなくてはいけない場合は結局
メインバンクの窓口に行って、振込手数料を払い自分のあおぞらネット銀行法人口座へ振り込み→あおぞらネット銀行法人口座から取引先へ振り込み処理となるんですよね?

どっちみち手間と手数料はかかるのか・・・と、
それを思うと躊躇してしまうのですが。。。

ちなみに、ネットで振込できるりそなビジネスミニは月額使用料がかかるため、利用していません。

色々調べてみましたが、メインバンクと振込する口座はネット銀行に分けると良いというサイトをいくつか見かけ、それがいい!!
と思ったものの、実際そうしている皆さんはやはりメインバンクから自分の法人ネット銀行へ振込みしているのでしょうか・・・?

常に数千万単位のお金があるなら、最初にドカンとネット銀行へ移せば済む話なのですが、そうではないので悩んでいます。

手間も手数料もあまりかからず、メインバンクと取引先への振込専用口座をネット銀行で持てたら良いなと都合の良いことを思っているのですが。。
本当は取引先からの入金も、ネット銀行にしていただければよいのですが、それは現状のままでいきたいのです。
長々すみません!

川原裕也

>迷い猫さん
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、仮に5万円を毎月20件(月間100万円)振り込む場合、りそな銀行から振り込むよりも、GMOあおぞらネット銀行から振り込んだほうが振込手数料は圧倒的に安くなります。

迷い猫さんのケースでは、年間で計算すると、GMOあおぞらネット銀行からの振り込みに切り替えるだけで大幅なコストダウンを実現できるのではないでしょうか。

ただ、1件ごとに「りそな銀行 → GMOあおぞらネット銀行 → 取引先」と振り込んでいては、余分に手数料がかかってしまいます。

おっしゃるとおり、一部取引先の売上入金をGMOあおぞらネット銀行に変更したり、余剰資金を入金するのが一番だと思います。

もしくは取引先10件分の振込額をりそな銀行からGMOあおぞらネット銀行にまとめて振り込み、その後GMOあおぞらネット銀行から10件の取引先にそれぞれ振り込みを行うという方法でも、ケースによってはコストダウンにつながるかもしれません。

一度試算してみて、メリットを見いだせるかどうか検討してみることをおすすめします。

あああ

「ちなみに、もしネット銀行から振込をしたとしても振込元の銀行名は記載されないので、振込先との信用にヒビが入る心配はありません。」

とありますが、受け取り側もオンラインバンクを使っていたら、どの銀行のどの支店から振り込んでいるか見れますよ。ご注意ください。

質問・コメントはこちら

個人事業主・フリーランス アンケート
ビジネスカード大全集
小さな個人店 キャッシュレス導入のメリット・デメリット

ビジネスに役立つ記事を配信中