資産運用

【必読】投資信託で必要な手数料の種類と毎月分配型投信の危険性

資産運用

近年、証券会社だけでなく銀行も投資信託の販売に力を入れています。

また、2017年からiDeCo(個人型確定拠出年金)の制度もスタートし、「投資から貯蓄へ」の流れは今後より一層強まってくるでしょう。

資産を預金口座から投資にまわすとき、まず最初に検討対象に入るのが「投資信託」です。

投資信託には様々な種類があり、それぞれの商品に一定の運用方針があります。

その運用方針に従ってプロが代わりに運用してくれるので、初心者でも安心して資産を投資に回せるというのがメリットです。

しかし、投資信託には購入時手数料やプロの運用者に支払う手数料がとても大きなものがあります。実は銀行や証券会社といった販売側にとってもとても旨みのある商品なのです。

その結果、商品によっては私たち顧客にとって非常に不利なものを売りつけられることもあります。

投資信託の購入に限っては、営業マンを信用してはいけません。自分自身で最低限の知識を身に付け、商品を選択していくことが求められます。

今回は、投資信託を選ぶ上で最低限知っておきたいことや注意点を中立的にまとめます。

いずれも、資産運用を考えるなら身につけておいて損のない、一生モノの知識です。

この記事を徹底的に読み込めば、初心者の方でも15分後に「資産運用の真実」がわかります。

投資信託で発生する手数料

投資信託を選ぶ上で最も重要なのは「手数料(コスト)」です。これは、多くの投信ブロガーの意見を見ても共通しています。

大切なことなのでもう一度言いますが、「商品の内容」よりも「手数料」を重視して選ぶのが良い投資信託を選ぶ上で必要不可欠な要素です。

投資信託では3つの手数料が発生します。

購入時手数料

購入時手数料

購入時手数料は、投資信託の買付を行う時に1度だけ発生する費用です。

大きいものだと購入金額の3%程度、小さいものだと「購入時手数料0円」というものがあります。

購入時手数料0円の投資信託は「ノーロード投信」と呼ばれており、最近はノーロードの商品ラインナップもかなり増えました。

ただ、購入時手数料0円(ノーロード)だからといって良い投資信託とは限りません。むしろ、「ノーロード」という言葉は最近、営業トークで使われる武器のような存在になっています。

顧客「投資信託は手数料が大事って聞いたけど…」

営業マン「この投資信託はノーロードなので手数料もかからずおすすめですよ」

こんな具合です。
もちろん、投資信託を選ぶ上ではノーロードであることが望ましいのですが、これは最低条件でありその他の様々な手数料にも目を配らなければなりません。

購入時手数料は、販売会社(銀行や証券会社など)の報酬として扱われます。

信託報酬(運用管理費用)

信託報酬

投資信託を選ぶ上で最も大切なのは、「信託報酬(運用管理費用)」です。

先ほどの購入時手数料が1度だけ発生するものだったのに対し、信託報酬は毎年発生する手数料です。

信託報酬の3つの構成要素
委託会社報酬
資産運用会社(投信を運用するプロ)に支払う報酬です。

販売会社報酬
銀行や証券会社など販売会社も信託報酬の一部を報酬として受け取っています。
前述の購入時手数料0円(ノーロード)を販売しても利益が出るのは、販売会社報酬があるからです。

受託会社報酬
有価証券や預り資産の管理を行う信託銀行等が受取る報酬です。
これも必要経費に近いものがあり、また3つの構成要素の中でも比率は最も小さいです。

これらをトータルしたものが「信託報酬」であり、小さいものだと年0.1%以下、大きいものだと年3%以上と幅があります。

信託報酬は運用財産から間接的に支払われるものなので、追加で費用を払うというものではなく、運用結果から差し引かれるイメージです。

信託財産留保額(解約手数料)

信託財産留保額

信託財産留保額はいわゆる「解約手数料」のことです。保有している投信を解約(売却)した時に1度だけ発生する費用となります。

投資信託は多くの顧客から資金を集めて運用します。しかし、投信を解約するということはその顧客のために資産の一部を売る必要があり、その際には売買手数料などがかかります。

解約する側からしてみれば、解約後は投信とは一切無縁ですが、引き続き投資信託を保有している側からすれば、解約した人の売買手数料などを負担しなくてはなりません。

これでは不公平なので、解約するなら一定の費用を負担してくださいよというのが「信託財産留保額」の目的です。

信託財産留保額は0円の商品と、基準価格に対して0.3%という商品が多いです。

その他費用・手数料

その他にも、投資信託の組入資産の売買手数料や信託事務の諸費用、監査にかかる費用が発生します。目論見書の表記では「その他費用・手数料」と書かれている項目です。

しかしこれらはいずれも「必要経費」となるため、投資信託を選ぶ上で意識されることは少ないです。

なぜ投信の手数料が重要なのか?

手数料

なぜ、投資信託では「手数料第一主義」が正しい選び方だとされるのでしょうか。

それは、投資の世界はプロと言えど必ず結果が出せるとは限らないからです。

商品によってリスクの大小は違うものの、投資信託は元本割れの可能性が少なからずあります。

そして、どれだけ凄腕のファンドマネージャーに運用を任せても、株式市況が悪ければ、前年対比マイナスの結果になることも普通にあります。

ファンドマネージャーはあくまでも、決められた運用方針に則って最適な運用をおこなうだけなので、利益を保証しているわけではありません。

しかし、投資信託の中で唯一、確定しているものがあります。それが「手数料」です。

投資の世界では・・・
運用結果:
プロが運用してもその結果は不確定であり、プラスになることもあればマイナスの結果に終わることもある。

手数料:
最初から確定しているものであり、マイナス要素である。

毎年発生する手数料である「信託報酬」が年2%の投資信託で運用した場合を考えてみます。

1年目は市況が良く、運用資産に対して5%の利益が出ました。しかし、信託報酬が2%差し引かれるので私たちの実質リターンは3%に目減りします。

プロに運用を任せる以上、一定の手数料が発生するのは仕方ないのですが、しかし信託報酬は運用結果がマイナスでも発生することを忘れてはなりません。

2年目は市況が悪く、運用資産に対してマイナス5%の損失となりました。しかし、信託報酬が2%差し引かれるので、私たちは実質マイナス7%の損失を被ります。

いかがでしょうか?
これが、投資信託で「手数料第一主義」の大切さを説くポイントです。毎年発生する手数料は小さいほど良いのです。

ちなみに、手数料の高い商品ほど銀行や証券会社がおすすめしたい商品であるという真実もあります。

なぜなら、投資信託の手数料には「営業マンの利益」が含まれているため、当然手数料の高い商品を販売した方が営業マンにとってメリットがあるからです。

よい投資信託を選ぶためのまとめ

良い投資信託とは、

  • 購入時手数料0円(ノーロード)
  • 信託報酬が低い
  • 信託財産留保額が0円
  • インデックスファンドである(特定の指数に連動するタイプ)

の4つ条件を満たしているものです。
しかし、こういった商品はまず表には出てきません。

なぜなら、証券会社や営業マンの利益がない商品なので積極的には売りたがらないのです。

しかし、楽天証券SBI証券といった大手ネット証券には常時2,000本以上の取扱商品があり、上記の条件にマッチする商品が検索ですぐ見つけられます。

投信の選び方を知っている人は、営業マンの営業トークには耳を貸さず、ネット証券を使って自分自身で良い商品を選んでいるのです。

毎月分配型投資信託の危険性

値上がり

投信の人気ランキングを見ていると、「毎月分配型投資信託」は常に上位にランクインしています。

日本人は特に「毎月分配型」が大好きです。多くの人が「不労所得」という言葉に弱いので、毎月配当が得られるのであればこれほど良い話はないでしょう。

しかし、投信ブロガーや良心のある経済評論家はいずれも「毎月分配型の投資信託を否定している」ことをご存知でしょうか?

毎月分配型投信を推奨しているのは、銀行や証券会社といった営業マンばかりです。

高利回りの裏に潜むリスク

毎月分配型投信の中には「年間利回りが10%を超える」商品も存在します。

高利回りの分配型投信は、いわゆる「通貨選択型」などに多く大手証券会社がかなり積極的に販売しています。

年間利回り10%の不労所得が毎月分配型で受け取れる」と言われれば、もう定期預金の運用なんてやってられませんよね。。。

過去数年間の分配実績も資料として提示されており、こういった商品にはつい手を出してしまいたくなります。

しかし、この手の商品に共通するのが「市況がとても良いにも関わらず基準価格が上がっていない、むしろ下がっているものすらある」という事実です。

株式投資の「株価」に相当するものが、投資信託の「基準価格」ですが、毎月分配型投信は投資家に毎月分配金を払い戻しているので、基準価格の値上がり率がとても悪いです。

また、一部の悪質な投資信託は「分配金を維持するために顧客資産の一部を取り崩して払い戻している」と言われています。

分配金とは本来、利益の一部を顧客に還元するものなのですが・・・

わかりやすく言うと、インドの株式市場に投資する毎月分配型投信があったとします。

この場合、投資先となるインド市場は値上がりしているのに、なぜかこの投資信託の基準価格は下がっているという不思議な減少も起こりえます。

「高利回りの毎月分配型投資信託」は証券会社にとってとても旨みのある商品です。

こうした商品は大抵、購入時手数料や信託報酬が高く設定されています。

証券会社や銀行の営業マンは、あの手この手で投資信託の魅力をアピールし、購入時手数料と信託報酬の高い商品を売るわけです。

複利効果を考えても毎月分配型は不利

複利効果

投資信託の売却益や分配金は、いずれも課税対象となります。(いずれも20.315%の税金がかかります)

しかし、税金が発生するのは

  • 投資信託を解約したタイミング
  • 分配金を受け取ったタイミング

です。
つまり、払い戻しを受けたタイミングではじめて課税されるというのが、投資信託における税金の仕組みです。

かの有名な世界一の大富豪であり投資家の「ウォーレン・バフェット」も複利効果の重要性について説いています

長期運用を続ければ続けるほど複利の力が働き、単利運用と複利運用では、その運用結果は月とスッポンほどの大きな差をもたらします。

毎月分配型がおすすめできないもう一つの理由は、複利効果を考えると不利だからです。

◆毎月分配型の投資信託
利益の一部が払い戻しされる

払い戻された分配金には約20%の税金がかかるため、利益の一部が外部に流出する

分配金を再投資に回しても、すでに外部流出してしまった20%分は再投資に回せない

◆分配金を出さない投資信託
分配金を払い戻さず自動的に再投資される

払い戻しがない場合、保有期間中は税金が発生しない

利益を100%再投資に回せるので複利効果を最大限に活かせる

つまり、毎月分配型投信は分配金を出さない投資信託に比べて、基準価格の値上がりが鈍化します。

分配金がもらえない投資信託はちょっと寂しいという気持ちはわかります。

しかし、長期的にみてより大きな利益を生み出したいと考えるのであれば、分配金を受取らず我慢し、基準価格を最大限に高める投資信託を選ぶことをおすすめします。

ファンドラップは信用しても良いのか?

ファンドラップの仕組み

証券会社が積極的に販売している商品のひとつに「ファンドラップ」があります。

ファンドラップとは「投資一任型」と呼ばれる商品で、完全おまかせで資産運用ができるサービスです。

また、顧客の運用方針をヒアリングし、その内容に沿った運用が行える「オーダーメイド型」であることもファンドラップの特徴です。

忙しく資産運用に時間が取れない方、初心者でまったく何もわからないので全部おまかせしたい方。

こうした方々にファンドラップは人気の商品となっています。

しかし、上記の図の通りファンドラップには大きな問題点があります。それが「コスト面での問題」です。

自分自身で投資信託を選ぶ場合は、「投資家 → 投資信託(信託報酬等の手数料)」という構図です。

しかし、ファンドラップはプロに投信の選定をおまかせするため、「投資家 → 証券会社(運用管理手数料) → 投資信託(信託報酬等の手数料)」という構図となっており、手数料が2重にかかっています

また、大手証券会社の場合、信託報酬の高い投資信託を組み入れられる可能性もあり、

理想:投資一任(すべておまかせできる)

実態:証券会社のやりたい放題

ということにもなりかねません。

これはすべて、嘘のような本当の話です。なぜなら、それぐらい旨みのあるビジネスでなければ、証券会社としても積極的なプロモーションと営業でファンドラップを販売する理由がありませんからね。。。

ネット証券を中心としたロボアドバイザーの登場

ロボットが銀行・証券会社に代わってリバランスや投信の選定をする

  • 資産運用にかける時間がないのでおまかせしたい
  • 初心者なのでどうしてよいかまったくわからない

こういった方は、ネット証券を中心に広がりを見せている「ロボアドバイザー」の選択をおすすめします。

先ほど、「投資家 → 証券会社(運用管理手数料) → 投資信託(信託報酬等の手数料)」というファンドラップの構図を説明しましたが、ロボアドバイザーは「証券会社(運用管理手数料)」の部分をロボットが代行する仕組みです。

実はこの部分は一定の計算によって最適な答えが導けるものなので、わざわざ人手をかけなくてもロボットが代行できる部分なのです。

ロボットが最適な投資信託の選定を代行することで、運用管理手数料は大幅に削減できます。

つまり、これまでは実現しえなかった「低コストなファンドラップ」が利用できるようになりました。

また、楽天証券の「楽ラップ」に代表されるネット証券のロボアドバイザーは、投資対象となる投資信託も低コストなものにこだわっています。

最近では、より低コストなETF(上場投資信託)という商品に投資をするウェルスナビのような質の高いロボアドバイザーも登場しています。

ウェルスナビであれば、トータルで年1%の手数料で「完全おまかせ型」の資産運用が可能となります。

ファンドラップは確かに、自分自身で投資信託を選ぶことに比べるとコストは高くなってしまいます。

しかし、資産運用はとにかくおまかせしたいという方にとっては、低コストなロボアドバイザーは良い選択肢です。

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